《 2003年のメンテナンス 》

2003/1 トランクスプリング交換


MY BERLINAの項にても記述がありますが(ギロチントランク)、トランクのスプリングがヘタっていて、

開けても「スゥ〜」っと下がってきてしまうような状態でしたので、交換しました。


先ず最初にAFRAに問い合わせましたが、在庫はありません。

もちろん普通にホームセンターなどを回っても、スプリング(引きバネ)自体は売ってはいますが

大きさ(強さ)も足りませんし、形状が普通でないので、当然合う物はありません。


    
   形状が普通でないので・・・。

そこで国内の「スプリング屋さん」にワンオフにて製作して貰うことにしました。

とあるスプリング屋さんに下記のようなメールを打ちました。


初めまして。突然のメール失礼いたします。
 
当方東京都に住んでおります鈴木と申します。
引きバネに関しお伺いしたいことがありまして、メールさせていただきました。
 
現在所有している少々古い車(1974年式のアルファロメオ)の、トランクの開閉を司っている引きバネが伸びてしまっていて、
トランクが半分くらいしか開きません。バネが完調ならば、開閉のスイッチを押せば「ボン!」と勢いよく開くはずのものが、
半分くらいしか開かず、手で押し上げれば7分くらいのところで止まる、といった具合です。

 
で、お聞きしたことがいくつかあります。
@個人からの注文は受け付けてもらえるのでしょうか?
A必要数は最低で2、予備を考えても4、なのですが、そのような少量の注文にも応じていただけるのか?

 
上記可能なら、の話ですが、
Bメールにてこちらからお送りするデータ(線径、コイル外径、巻き数、長さ等、出来たらデジカメで撮った写真を送らせて頂ければ
分かりやすいと思うのですが。)でお見積もりしていただけるのか?→フック形状が半円形でないのです。

 
デジカメの写真を送るのはADSL回線とかでないとデータが結構重いので、ご迷惑をおかけするんで、そのあたりも含め、
ご回答いただければ幸いです。
よろしくお願いします。 

すると数日して返事が来て、製作は可能とのこと、ただし特注品なので値段は、

(最低チャージにて、4個でも2個でも)15,000円かかる、ということでした。(つまり4個作れば1個3,750円)

早速採寸してデータを送りました。



するとまた数日して、写真とデータから推測される、バネの分析結果が送られてきました。


遅くなりましたが概要とコストを送ります。
概要
線形            4.0 mm
引張強度      1570.0 N/mm“2
横弾性係数   78500.0 N/mm“2
縦弾性係数  206000.0 N/mm“2 
コイル平均径      36.0 mm
有効巻数        12.5  T
初張力         50.0 N
フック立ち上がり部  16.0 mm
自由長        122.0 mm (推定)
取り付時長さ     130.0 mm (推定) 
     たわみ     8.0 mm 
           荷重      84.5  N (参考)
     捻り応力  139.5 N/mm“2
     曲げ応力  272.2 N/mm“2
引っ張り時長さ    155.0  mm (推定)
      たわみ     33.0 mm (推定) 
           荷重     192.1  N (参考)
     捻り応力  317.3 N/mm“2
     曲げ応力  619.2 N/mm“2
ばね定数         4.31 N/mm
 
*N→1N(ニュートン)は0.1014Kg
 
単価 @3,750−(4個口)
納期 受注後 2〜3日


・・・。

さっぱり分かりません。ま、いいとして。ということでこのスペックにて4個、スプリングを製作していただき、

数日後に届きました。



が、駄目でした・・・。



何が駄目かというと、届いた現物を手にして即座に思いましたが、微妙に「細い」んですね。

実際に取り付けてみましたが(簡単に書きますがこれが大変!)、やはり引く力が多少弱く、トランクは開ききりませんでした。


再度連絡を取り、今度は写真と私の取ったデータでなく、実際に付いていたものを送り、作って貰いました。

(最初からこうすべきだったんですが。)


現物をメーカーさんが調べたところ、線径は4mmでなく4.2mm(微妙ですね)、

材質も考えていた物とは少し違っていたようです。


いずれにしろ、大変に良心的だと思うのですが、「作り直し」ということで1個3,000円で作ってもらえました。

(最初に色んなところに見積もり依頼しましたが、「1個で15,000円」というところもあったくらいですから。)


そして数日後、黄色い塗装も鮮やかなスプリングが2個、届きました。

   
取り付け作業試み中の一枚です。新品状態ではありません


早速取付けです。大変でした・・・。

人間が普通の力で両端を持って引っ張ったところで、びくともしません。


上側(トランクのヒンジに取り付く方)をまず取り付け、ありとあらゆる道具を使って伸ばし、ボディ側に引っ掛けます。

めんどくさいことは、「下に向けて伸ばす」ようにしないといけないことです。

多分専用の工具も、ないことは無いんでしょうが、(スプリングコンプレッサーの逆バージョン)人力で頑張りました。


端にワイヤーを引っ掛け手で張り、トランクに足を入れてそのワイヤを踏んで下向きに押さえるとともにスプリングを伸ばし、

その足を踏みながらずらし、より伸ばすように徐々にしていきます。

さあ伸びた、というところでその状態のまま(ワイヤを足に巻きつけました)、

今度は手を入れスプリングを嵌め込まなければなりません。とんでもなくアクロバチックです・・・。

(とてもじゃないが写真なんて撮れませんでした。)


悪戦苦闘1時間半、何とか取り付けました。おかげさまで機能完璧です。


スプリングがヘタって来た場合に備え、ボディ側の引っ掛けの位置は4段階に分かれています。

今のところ上から2段目で留まっていますので、仮にヘタって来たとしても、あと2段階伸ばす余地はあります。


  あ、オリジナルカラーだ。

が、ただ、これ以上人力で伸ばせるかどうかは自信ありません・・・。



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2003/3 キャブ交換その1

私の車には入手時、「40DCOE44」と「40DCOE73」が付いていました。(後日譚あり。)

実は現在は(2005年現在)わけあってまたそれらに戻っていて、全く完調なのですが

(好調でない原因はどうもジェット自体の精度や、フロート高などが主な原因だったようです。)

当時まだキャブについて全くの不勉強であった私は、「とりあえず替えてみよう」と思い、

とあるショップからDCOE18Kの中古品を2個入手(2個で30,000円でした)、取り替えることとしました。



  取り外し前。”弁当箱”、スプリントフィルターが付いてます。
       
        ↓

  スプリントフィルターを外します。

        ↓

    キャブを外します。オリジナルのキャブマウントがあらわになります。

        ↓

  中古ですがきれいなキャブが2つ、付きました。

新たにつけたキャブは一応1回バラし、キャブクリーナーでの洗浄、分かる限りの各部の作動確認、

フロート高の確認(8.5mm)、各部ガスケット新調、フィルターの交換などをした上で再度組みなおし、取り付けました。

結局このあと間もなくにキャブマウントを替える事となるのですが・・・。




〜余談〜


画像をご覧いただければお分かりかと思いますが、オリジナルのキャブは下側にスタッドが生えていますよね。

入手した18Kにはありませんが、生えてないだけで、上も下もネジ山は切ってあります。


というか、オリジナルキャブには、スタッドが生えている下側だけネジが切ってあって、

生えていない上側にはネジ山も切ってないんですね。


で他方、オリジナルのアルミのエアクリボックスには全く対照的に、「上からスタッドが生え、下はネジ山も無い」んです。


 拡大しません


つまり、どういうことかと言うと、オリジナルキャブと、これまたオリジナルのアルミのエアクリーナーボックスとの結合は、

「上側はエアクリーナーボックスから生えているスタッドをキャブに貫通させて固定」し、

「下側はキャブから生えているスタッドをエアクリボックスに貫通させて固定」するんですね。


つまり今回の私のケースのように、「ハコスカについていた40DCOE18K」みたいな、

純正でないウェーバーを純正のエアクリボックスと結合させようとすると、問題が生じます。それは

「上側の結合部分は、キャブにもエアクリボックスにも、ネジ山がある。(エアクリのスタッドを抜いたとして)」 ことです。


少なくとも私は、「ルートの違う」2つのネジ山を、1本のボルトで結合する術を知りません。(1箇所ならともかく。)

つまり一回り径の小さいボルナツを使って固定するか、どちらかのネジ山を削り取るしかありません。

(私がオリジナルのエアクリボックスに戻した際には、前者にて結合しました。)



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2003/3 アルミキャブマウント取り付け


キャブも交換し、自分なりに調整も済み、まずまず好調を保っていましたが、

キャブ交換時に少し気になっていたのが、「オリジナルのキャブマウントのひび割れ」でした。

 ←このような感じのひび割れが結構入っていました。
 実はまだとってあります・・・。


ただ、外側に多少クラックが入っていても、中側にまで及んでいなければ「2次エア」の吸い込みは多分ありませんし、

キャブ替えた時に見ればよかったんですが、それも確認してなくて、調子も悪くないし「ま、平気だろう」という感じでした。



ところが、です。



ある日突然エンジンルームに「小鳥」が住みはじめました。

「ピューピュー。ピヨピヨ」と鳴くんです。ボンネットを開け、キャブを持ち上げてみると音が止まります。


前回の私のキャブ交換に何かまずい手順があったのか、それとも交換時の色々な「動き」で、

それまで何とか均衡を保っていた古いユニットのどこかに破綻が生じたか・・・。


とりあえずの応急策として、「超多用途 セメダインスーパー」を見える部分のヒビに塗り、

とりあえず音は止まりましたが、下側は手の入るスペースも到底無く、如何とも出来ません。


最終的には表題の通り「アルミキャブマウントに交換」となりました・・・。


どうしてもアルミ、というわけではありませんでしたが、ゴムのOリング以外は半永久的に(スが発生するまで)

使えるでしょうから、コストパフォーマンスも高いと言える思いますし、「どんな物なんだろう?」という興味も。



残念ながら写真が一枚も残っていませんので、交換手順等については割愛します。



ちなみに用意した物は、アルミキャブマウント一式、インマニガスケット、耐水、耐ガソリンの液体ガスケット、

クーラント液(ついでに替えました。)等です。あと工具と。



付けた物自体は外国製(多分イタリア?)の、海外のアルファ物パーツ屋に頼んだらきっと

どこもこれを送ってくるだろう、という物です。




フィッティングに関しては全く問題ありませんでした。

また取り付けて約2年以上経っての感触ですが、こないだゴムのOリングを調べたところ、まだゴムは大丈夫そうです。

さすがに堅牢に付いていますので、2次エアが侵入するということも全く起きませんし、悪くは無いと思います。



ちなみに外したキャブマウントを調べたところ、これはどうなのかな?という内部の隙間がありました。

ここからはエアは入るんでしょうか?分かりません・・・。



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2003/4 電動ポンプ付ウォッシャーバッグ取り付け


MY BERLINAの項にも詳しいのですが・・・。


この作業をやる際に本当はやりたかった事があります。それは「ウォッシャーノズルの取替え」です。

エンジンルームとフロントウインドウの間の鉄板の真ん中からチョコッと出ている、あれです。

しかし多分ですが、あれはその部分の鉄板(スカットルトップパネル)を1回外さねばならないようです。

         
  スカットルトップパネル            ウォッシャーノズル新品未使用(笑)


それだけのことであれを外すのはちょっと気が引けましたので(とか言って、やろうとしたけど取れなかったんです。)、

(両フェンダーとパネルの継ぎ目のシール剤を削り取る勇気もありませんでしたし・・・。)

この時はやりませんでした。窓ゴムを替える時にやろうと思います。


ですので、運転席下にもぐりこみ、ポンプに来ている2本のホースを外し、ウォッシャーバッグからのホースは廃棄し、

ノズルに行っている方のホースをファイアウォールの穴から外へと引っ張り出し、少し足りないんでホームセンターで買った

ホースを足し、電動ポンプの水吐出口と繋ぎました。


       
                       中古品をつけました。アジ?     2L入れたら入れすぎですよね。    


電源はヒューズボックスの常時電源から取り、アースはボンネットオープナーの金具へと繋ぎました。

スイッチは「エーモン」の「ホーン用」だったかな?とにかく押している時だけ通電する物です。


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