ディメンジョンとスタイリング
1750と2000ベルリーナは、かのマルッチェロ・ガンディーニが、ベルトーネ時代にデザインした物です。
その頃の彼のほかの作品というと、「カウンタック」、「ストラトス」、「X1/9」等です。
「直線的でクリーン」、「特徴的なホイールハウス」、「アク強し」みたいな感じでしょうか。
それらに比べるとわがベルリーナは、割とプレーンです。
ジュリアスーパーの後継車種として、「実用的4ドアセダン」の域をはみ出さないためには仕方のないところでしょうか。
しかしその「プレーンさ」が災いしているのかどうか、市場価格的には「ヌオヴァスーパー」と並び、
ジュリア系の中では最安値です・・・。(最近はかなりタマ数も少なく、それなりの値段にはなってきていますが。)
しかしそのクリーンなスタイルが功を奏し、広大な(?)室内空間を得ることに成功しています。
ALFA155と比べてさえ、全長比で55mm短いですが、
ホイールベースは30mm、2000ベルリーナのほうが長かったりします。
その他、ジュリアクーペやジュリアスーパーと比べて、
全幅・・・クーペより15mm狭く、スーパーより5mm広い。(1565mm)
全長・・・クーペより310mm長く、スーパーより250mm長い。(4390mm)
全高・・・クーペより102mm高く、スーパーと全く同じ。(1430mm)
ホイールベース・・・クーペより220mm長く、スーパーより60mm長い。(2570mm)
数字どおり室内は広く、特に後席は大人が乗ってのロングツーリングに耐えうる広さです。
1750&2000ベルリーナに乗る機会があったら、運転席も良いですが、ぜひ後席もお試し下さい。
オリジナルカラーではありません
私の車の現在の色、本人いわく「クリーム」は、オリジナルではありません。
オリジナルカラーは“verde oliva met. A.R.213”、オリーブグリーンメタリックです。
ただしその後に一度、前オーナーによって「紺」に塗り替えられていますが。
ちなみにオリジナルカラーは、アウトパルコの「じい様」が
かつて所有なさっていた2000ベルリーナと同じ色です。
(その個体は、現在は兵庫県のながたさんがお乗りになっています。こちらにあります。)
私の車もあちらこちらにオリジナルカラーが残っています。(んで、やろうと思えば戻せるでしょう。)
「厚化粧・・・。」
私の車、実は2度ほど「ガリガリ」で軽板金した事があるんですが(お恥ずかしいの一言です)、
その時に、部分的だと思いますが、かなりの厚化粧であることが発覚しました。
実に5層から6層、もの塗装(やパテ)が施されていました。
一番下に銀色の鉄ボディ、その上にメーカーが施したサフェーサーとパテ、
オリジナルペイント(ここまでは普通ですが。)。
その上に前オーナー、又は前々オーナーが施したと思われる紺の塗装、
そしてその上に更に私が購入後に行ったペイントの下地とペイント・・・。
綺麗なまだら模様ですね・・・。堅固な鎧で外からは錆びない・・・か?
色付きの窓
サイドガラスは全部、薄〜く緑色が入っています。
カタログによれば、"ATHERMANOUS GREEN"(遮熱性がある、緑色) という、
一応オプションガラスだったようです。
リヤエンブレムの位置
2000ベルリーナは、テールに“2000”のエンブレムが付いています。
カタログを始め、良く見る個体はほとんどがこの位置なんですね。
ところが私の車のはここです→
「いや、これもあるんですよ。」なんてうそぶいてますが、実際のところは分かりません・・・。
フェンダーミラー
私の車に付いているフェンダーミラーは、いわゆる「510ブルタイプ」です。
知人の240ZG乗りの人に言わせると、今やオリジナル品は結構珍しいそうです。
「ここに黒いリムが付いていないのは今無いんですよねぇ。」と、
レンズの周り辺り(だったかな?)を指さして、物欲しげにおっしゃってました。
気を付けようっと(笑)。
ギロチントランク?
2000ベルリーナは(も)、トランク両端のヒンジ部にスプリングが付いていて、
開閉時、それらの縮む力で開きっ放しになるように出来ています。
つまり閉まっている時にはスプリングは伸ばされていて、開けると縮み、その力で開いた状態をキープする、と。
ところがこれ(スプリング)が購入当時全くヘたっていて、使い物にならない代物でした。
スプリングの張力は4段階で調整できるようになっていますが一番伸びきったところだし、
あまつさえ針金をかませて巻きを少なくしてありました。
それでも開けたとき、手で押さえていなければ「スゥ〜」と下がってきます。
両手で抱えなければいけない荷物をしまうときなど、荷物を入れている最中に首を挟まれます・・・。
一時は適当なダンボールの筒をトランクに常備し、つっかえ棒として使ってましたが・・・。
AFRAにも在庫はありませんでしたので、国内のとあるスプリング屋さんに特注で作ってもらいました。
おかげで今は首も挟まれません・・・。 (maintenanceの”トランクスプリング交換”へ→)
ヘッドライト
他の4灯ジュリアクーペ&セダンとの、ライトにおける大きな相違点、
それはアウターとインナーのライト径です。(ヌオヴァスーパーも仲間です。)
他の4灯モデルは、アウター7インチとインナー5.75インチですが、
2000ベルリーナとヌオヴァスーパーのライトは4灯とも5,75インチです。
入手時に付いていたのは4灯ともコイトのシールドビームでした。聞いたところによりますと、
オリジナルは当時の保安基準に通らないので、ディーラーによってこれに付け替えられたようです。
ちなみにオリジナルとしては4灯ともH1バルブ使用のキャレロです。
現在私の車は、アウターは右通行用のヨーロッパ球(H4バルブ)が付く筆記体キャレロ、
インナーは「風通しのため(笑)」、メッシュです。
また、私の車のヘッドライトには「ポジションランプ」が仕込んであります。
元々なかった物で、「純オリジナル」志向の方には眉をひそめられてしまうかもですが・・・。
スモール点灯時、黄色いポジションランプが点いて、「存在感主張」です。
<おまけ>
「ところで」・・・。
キャレロに書いてある数字、マークについてですが。
キャレロのヘッドライトにはいろいろな数字またはマークが書いてありますが、
下記にその見分け方を記しておきます。何かの参考にはなると思います。(内容を見る→)
その他灯火類
リヤライト
リヤライトはCARELLO製です。ALTISSIMO製もあります。
(オカマへの取り付けネジ穴の位置が違うので、レンズそのものに汎用性はありません。)
購入当初に付いていた物もさほど状態は悪くありませんでしたが、試しにとAFRAに聞いてみたところ、
意外と高くなかったので、1セット新品を購入しました。(確か1個25ユーロくらいだったかな?)
そのときのこぼれ話として、AFRAから送られてきたうち、
左側はキャレロ製だったんですが、右側がリプロの「ユーロレンズ」製でした。
オレンジの色がちょっと違い過ぎる(濃すぎて片方だけはちょっと替えられない)ので、
「キャレロ送ってくれって注文時に言ってるでしょ?これ要らないんで、交換するかどうにかしてくれ。」
と連絡すると、「じゃあちゃんとキャレロを送るから、それはあげる」
(というか送り返さないで、という感じ)と、ただで貰えてしまいました。
(こんな横柄、っつうか乱暴なやり取りでは無かったですよ実際は。念のため。)
またご存知の方もおられると思いますが、
2000ベルリーナのテールライトはジュニアザガート1.6と、
1750ベルリーナのそれはジュニアザガート1.3と一緒です。
あとは2000ベルリーナのテールランプは、
「デトマソパンテーラ」、「マセラティカムシン」「ボーラ」「メラック」等とも一緒です。
フロントウインカー、サイドマーカー等
フロントウインカー&ポジションもキャレロ製、元々は「オレンジ/クリア」の物でしたが、
これまた安かったんで、上と同時期に購入した(1個約10ユーロ、もちCARELLO)、
「クリア/クリア」の物を付けています。その他、いつの間にかこんなに・・・。
2000GTVの時にもそうでしたが、このクリア/クリアのウインカー、とても好きです。
きりっと引き締まった感じで。(車検には通りませんので、その時は・・・です。)
またサイドマーカーは日本(コイト)製です。レンズ周囲のゴムが太いのが特徴です。
リヤのナンバー灯もこれまたコイト製です。オリジナルは当然キャレロ(等)製の、平べったい物です。
個人的にはこのコイトのナンバー灯は大変に気に入っています。オリジナルよりも立体的な造りで。
段付の頃のジュリア等などに使われている、キャレロのナンバー灯を少し彷彿させるような感じがします。
サイドマーカー ナンバー灯 キャレロタイプの後期用ナンバー灯