第四話 『惑』-axis- |
『こんな感じでどうだ?』 『ちょっと見せてください。・・・・ここの表現はこう変えたほうが面白いですよ?』 『うーん・・、そうか?このままでも大意は掴めるとおもうけど・・・。』 『何言ってるんですか、ツー姉様!せっかく連邦に一泡吹かせたんだから、もっと卑下しないと。大義は私達にあ 『わ、わかった。じゃあ・・・・これでいいな。ちょっとフォウ読んでみてくれ。』 『9月3日 AM09時00分において我々ヌーベルエゥーゴ ネオジオン共同軍はシッガルト発電基地を完全に掌握 『なにもツー様達が声明文を考えなくても・・・』 『今は待機中で暇なんだから、別にいいだろ。それより声明文できたからすぐに出してくれ。』 『承知しました。では連邦の出方を楽しみに・・・。そうそうメイファ様が何やらお話があるそうです。ブリーフィング 『わかった、すぐ行く。』 『よろしくお願いしますぞ。』 ハウエルが出ていったのを確認すると、プルツーはロックをしてからプルフォウに近寄った。 『はい・・・。既にセブンに情報を集めさせていますけど、今のところはまだ何も・・・。』 『そう・・・。』 『心配なさらないで下さい、ツー姉様。絶対ルチーナ様はご無事でいらっしゃいますよ。』 『わかるのか!?フォウの感応力で!!』 『いえ・・・単なる勘です・・。』 『・・・ありがとう。メイファのところに行くよ。』 『あ、私もいきます!』 『メイファ、プルツーだ。入るぞ。』 『プルツー・・・。そこに座って!!』 『どうしたんだ、一体?』 『どーしたもこーしたもないでしょう!まだ制圧が済んでいないシッガルトに生身で潜入するなんて一体何を考えて 『え・・・、いやそれはその・・・』 隣を見るとプルフォウが先程とはうって変わって、たのしそ〜にニコニコしている。 (ま・・さ・・・か〜・・。フォウのヤツ・・・) 『ちょっとプルツー、聞いてるの!!?』 『え・・?』 『え・・じゃないでしょう!!ただでさえ危険な任務なのに。プルツーはMSに乗らなければ普通の女の子なのよ! 『心配ない、私はそういった戦闘訓練も充分に受けている。銃も携行していたし・・・。』 『プ・ル・ツー?』 『い、いや命令違反をして悪かった。私は・・・、ただ私は自分のコトを知りたかっただけなんだ・・・。』 『今、何て・・・?』 『なんでもない・・・。もうしないから。』 『・・・あなたはネオジオンにとって無くてはならない存在なの。それだけは忘れないで。それに・・・私・・本当に打ち 『うん・・・。じゃあ、部屋に・・戻る。』 ブリーフィングルームを出て、プルフォウと並んでプルツーは部屋までの通路を歩いていた。声明文への連邦の 『フォ〜ウ〜』 『どうしました、ツー姉様?』 『メイファに教えただろ』 『ええ、もちろん♪だから潜入は突撃隊に任せて下さいと言いましたのに♪』 『・・・・』 『やっぱりそうでしたか。』 (これだ・・・) 『ゆっくりお休み下さい。その間私達全員でルチーナ様の捜索を続けますから。』 『そうさせてもらう・・。』 『それにしてもこうもあっさり要求を受け入れるとはな。あのゴールドマンが』 『G8の奴等が動いたのでしょう。彼等は自分のことしか考えていない。』 『月にはアナハイム本社のほか、重要人物が数多くいますからね。奴等なら手放す真似はしないでしょう。』 『では首尾よくアクシズへ帰還致しましょう。ネオジオン艦艇の炉もいれなければなりませんし。いかに連邦といえ 『アクシズ・・・戻るのかあそこに・・・。』 『どうしたの、プルツー?』 『いや・・・私にとってアクシズは故郷なんだなって・・・、思い出してた。』 『それは私も同じ。物心ついた時にはアクシズにいた・・。』 『でもアクシズはロンド=ベルの爆破工作で2つに分かれたんだろ?』 『接合は3年前に完了してるの。』 『そう・・・。』 『・・・・この調子だとアクシズまで1時間ちょっとというところですね。』 『他の船はどうなってる?ヌーベルエゥーゴもちゃんとアクシズに向かっているんだろうな?』 『確認とれました!先行してるものもいます。』 『ここまでは順調ね。でも気を引き締めて。アクシズと艦艇を取り返してからが本当の戦争になるから・・。』 その後アクシズに到着した一行は艦艇の稼動を急がせるとともに自分達はアクシズ内部に入港した。
『帰ってきたんだな・・・11年振りに・・。』 『はい。私たちにとっては5年振りですけど・・・』 『メイファ達は?』 『アクシズ内部の最奥に向かいました。武器庫の他、様々な物資がありますから。』 『ふーん・・・。それじゃあ、まだ時間はあるのかな?』 『出撃命令はまだ何も出てません。しかしここで待機・・・』 『なら、行こう。』 『え?ツー姉様どちらに!?』 『グレミーの・・・いた所。』 プルツーは何かに惹かれるようにアクシズのさらに奥へと向かっていった。プルフォウはその行動に戸惑いなが 『あの方はどんな思いで滅んでいかれたのでしょうか・・・?』 『グレミーのいたクインマンサは爆発して・・私はその爆風で飛ばされた所をZZのマニピュレーターに受け止めら 『でもこうしてツー姉様は生きてます。』 『一人じゃない気がしたんだ。だからまだ・・・』 『それはルチーナ様のことですか?』 『なっ!!(真っ赤) ・・・違う、そうじゃない!姉さんの意思が体を通して伝わって・・。』 『・・・・・』 『グレミー・・・、もう行くよ。また来るかはわからない。』 『全てはグレミー様のために・・。この作戦必ず成功させて見せます!』
『どうしました、ツー姉様!!?・・・・これは・・・。』 『メイファ・・・?波動が・・・消えた?』 『メイファ様の身になにかが!?急いで戻りましょう!!ハウエル達に知らせないと!!』 『待て、フォウ!!』 『ツー姉様?』 『今、メイファが行方不明になったなんて兵が知ったら艦隊の士気にかかわる。これから連邦と戦うんだぞ。 『でもルチーナ様の捜索は・・・』 『・・・・今は仕方ない。』 『わかりました。とりあえずネオジオン艦隊の旗艦、レウルーラに向かいましょう。こっちです!』 |
|
|
|