北岳の朝       38×49       04008

 山小屋泊まりの朝、太陽がきらきら輝いていたらこんな幸せは無いよね。はやる心を抑え一歩一歩山頂へ向かう。発ってきた小屋を眺め、縦走路に続く向かいの山々を眺めてひと息つく。人は何故山に登るんだろうね。歩くと嬉しい。登れると嬉しい。これはもうDNAに残された太古の記憶なんだろうね、きっと。神に背いた人間に、神が与えた最後の贈り物。それが人間にとって幸せなのか、不幸の根源なのか知らないけど。



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