2010.05.28(金) | 荒 山 | 赤城山 |
二日雨が続いて今日は晴れ、明日からまた天気は崩れると言う。となれば歩いておかないわけにはいかない。さてどこに行こう。前橋から見ると鍋割山の獅子が鼻がヤマツツジで赤くなっている。しかし妻は荒山にミツバツツジを見に行こうと言う。昔のミツバツツジの幻影が頭の隅で育っていて、あれは確か今頃だったと神がかっていう。こんな不順な年に当たる訳がない。 |
コース:箕輪駐車場10:00→荒山分岐10:15→展望広場11:20→荒山山頂12:05-12:10→ひさし岩12:30-12:55→東屋13:10→芝生広場13:50→荒山高原14:05→駐車場14:45 (所要時間4時間45分) 箕輪の姫百合駐車場は、平日にもかかわらず9割方埋まっている混みよう。団塊の世代の人達のリタイヤが本格化して、山へも沢山の人たちが来ていることが肌身で感じられる。 |
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鍋割山(荒山登山道から) |
駐車場で隣に停めた二人ずれの男性は少しプロっぽい人達で、昨日も荒山に登り、今日は鍋割山を歩いて登山道を点検すると言う。妻が聞いたらツツジにはまだ10日早いと言う。歩きだしてからやっぱり獅子が鼻に回ろうかと言ったら、あの人たちのツツジと言うのは、荒山高原のヤマツツジと新坂平のレンゲツツジのことで、ほかの花なんか目に入らないんだよ、と動じない。 |
分岐のヤマツツジ | 分岐のヤマツツジ |
最初の小尾根の十字路に着くとあまり歩かれない新道(もう十分古いけど)の脇にヤマツツジが咲き始めている。ここでこれでは上で咲いているわけもないので、写真を撮っておく。分岐を左折して展望広場へ向かう。 |
ヤマツツジ | ヤマツツジ:つぼみ |
きのこの森への分岐まで急登を登る。さらに上の休憩にちょうど良い尾根まで登ったが、ミツバツツジはとっくに終わっていて葉っぱばかり。ヤマツツジはまだツボミ。流石の妻も端境期に来ちゃったかなと弱気がでた。しかし北側の森の中にはよれよれのミツバツツジが残っているのが見え、さらに上は期待できるかもしれない。 |
ミツバツツジ | ミツバツツジ |
さらに登り展望広場が近づくとともに、ミツバツツジの咲いているのが見えはじめ、一杯花をつけたミツバツツジの中を歩くことになった。やったね。妻は大喜び。 |
ミツバツツジ |
右も左も新緑にミツバツツジが映えている。信じられない位花付きのいい木もある。今年のめちゃくちゃな寒暖の変化を、ミツバツツジはうまく乗りきったようだ。 |
ミツバツツジ |
展望の広場の尾根に出る。ミツバツツジは花盛り、ヤマツツジはつぼみが無数に赤く膨らんで出番を待つばかり。花付きはとてもいい。 |
ヤマツツジ | 榛名山と浅間山 |
展望広場の少し上からは、トップの写真のようにヤマツツジのつぼみの赤、ミツバツツジのピンク、鍋割山の緑に空の青が菱餅のように重なって見える場所がある。展望もよく八ヶ岳の向こうに南アルプスまで見えた。 |
眼下の緑の向こうの前橋の市街 | クサボケも咲いている |
冷え込んだせいで展望もよく歩くのも快適。荒山が一番華やぐ季節、時間も気にせず、疲れも忘れてのんびり登る。荒山の最後の急登辺りから上はまだ新緑が到達しておらず、ムシカリの白い花は咲いているが、ミツバツツジもシロヤシオもまだで、散り残ったアカヤシオが枝先でちらちらしていた。 |
荒山山頂 | ひさし岩から地蔵岳 |
山頂は2〜30人の人がそれぞれに陣取って食事をしたり、おしゃべりを楽しんでいる。ザックを枕に昼寝しているご夫婦もいる。花の季節とはいえ、ウイークディに、こんなにたくさんの人達が山頂に居るのを見るのは初めてだ。荒山山頂はもともとあまり展望のいいところではないので、展望を求めてひさし岩まで下る。 |
赤城温泉を見下ろす。 | 隣の尾根のミツバツツジ |
南尾根のシャクナゲはとっくに終わっているが、ミツバツツジはまだこれから、つぼみの下を歩く。ひさし岩には14〜5人、珍しく男性ばかりのグループが居た。もう一杯だけれど、後から来た人が展望を楽しむのを邪魔しないように、崖際の一番上と下が空けてある。ずうずうしく一番上をお借りして、珍しく妻が手作りしたお昼を食べる。しばらくおしゃべりを楽しんでいた男性グループも登って行った。一つのグループかと思っていたら、3つ程の別のグループだったようで、また吾妻山でお会いしましょう、なんて挨拶を交わしていたから、桐生の方の山仲間らしい。そう言えば前にもここで似た会話を聞いた覚えがある。 |
東屋に下り芝生の広場に向かう。ピカピカだった東屋も年を経て廃屋のようだ。下るとミツバツツジがどんどん濃くなってくる。 | ||
ミツバツツジ |
おそらく定年退職したばかりという感じの単独の男性に会う。足利の人で先週も来て、ミツバツツジのつぼみが多いのを見てまた来たという。赤城山はミツバツツジもきれいですねえ、と感嘆していた。 | ||
ミツバツツジ |
ミツバツツジ | ミツバツツジ |
急な大木の森を下って歩きやすい平らな道に出ると、ミツバツツジの競演も見納めである。余韻に浸りながらひたすら下る。芝生の広場から荒山高原は、ヤマツツジが出番を待っていた。 |
今年のミツバツツジはうまく当たって予想外によかった。 妻の幻想も強力な裏打ちを得て、心の中でさらに大きく広がるんだろうな。 | ||
ズミもあるよ。:荒山高原下山口のズミ |