08.09.11(THU) 鹿島槍ヶ岳(三日目) 北アルプス


 三日目、今日は昨日来た道を爺ヶ岳を越えて種池山荘に下り、さらに一昨日登った扇沢を下る。今日も快晴で”霧の流れる鹿島槍”や”雲湧く剱岳”の風景は見ることが出来ないようだ。昔、プロの写真家が山の写真について何か言った最後に”〜後は雲が芸をしてくれたら、言うことはないよね。”と言ったのを未だに覚えている.。うまいことを言うもんだと感心したが、現実は中々うまく行かない。

 コース(三日目):冷池山荘6:00→爺ヶ岳南峰7:50-8:00→種池山荘8:35-8:50→扇沢駐車場11:45 (所要時間5時間45分)
 登り 345m
 下り 1369m
 距離 7km
 コースタイム 4時間40分
冷池山荘からはご来光が拝める。


 今日は少し早めに山荘を出たが、一旦下って冷乗越辺りまで登り返し、写真を撮って一息ついている頃には、またまた全員に追い越され、定位置の最後尾をゆっくり登る(自分たちは精一杯なんだけどね)。
早朝の剱岳


 この位置から見ると布引岳が高く見えるから、鹿島槍は双耳峰というより、三本槍か猛禽が羽を開いて今にも飛び出そうと構えているように見えるね。
朝日に染まるお別れの鹿島槍ヶ岳


稜線近くに5〜6頭のサルが居た。 爺ヶ岳南峰
一緒に出発した人たちはもう南峰の上で休憩中。


 爺ヶ岳の登りでサルの群れに会った。サルが居て、こんなに晴れていてはまた雷鳥には会えそうも無い。種池山荘で同宿したご夫妻の旦那さんは、爺ヶ岳で雷鳥に遇ったという。彼らは月曜日(8日)に登っているが、月曜日はガスっていて、展望が効かなかったという。晴れた日にしか山を歩か(け?)ないわが隊では、雷鳥にあえるチャンスはきっと少ないのだろう。


爺ヶ岳南峰山頂 やれやれどっこいしょ
鹿島槍と記念撮影、後は下るだけ。


トウヤクリンドウ 咲き残りのイワギキョウ


 お花は稜線に多い。トウヤクリンドウは沢山残っているがツボミの先はもう茶色になっていて開いているものはほとんどない。場所によってはリンドウやトリカブが群生していて、ミヤマリンドウも咲いている。ハクサンフウロもまとまって残っていたりした。種池山荘のまわりはチングルマの綿毛が一面に光っている。


 爺ヶ岳の下半分のなだらかなガラガラの道は、坂に引かれて少し早く下り過ぎたので、種池山荘ではへとへと。水を補給し、アイスクリームでクールダウン?と糖分補給。しばし休憩。
種池山荘は間近


リンドウ チングルマ


 辛くて長い下りでへろへろ、がくがくの状態ながら、予定通り午前中には扇沢の駐車場に下ることが出来た。それでも足腰に特にダメージは無かったし、懸案の足の攣りにも対処できたので、まあ大成功とはいえる。しかしガイドブックでは一泊二日でも紹介されるコースを、二泊三日で歩いても、我が登山隊には本当にきつかった。


 帰りはNetで紹介されている大町温泉郷・薬師の湯でのんびり、さっぱり、ゆったり寛いでから、安曇野の「ちひろ美術館」によって(前来たら定休日だった)帰ってきた。大町辺りの河原から見る爺ヶ岳・鹿島槍の稜線は遙か彼方に高く聳え、それを見ると疲れを忘れて何か嬉しかった。




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