02.10.30(WED) 鍬柄岳・大桁山 下仁田
下仁田は西上州の山々への表玄関と言えるかもしれません。今は高速道路を使って時間を買うことが増えましたが、国道254号で富岡を抜けると、左から小沢山、稲含山、右から大桁山のなだらかな稜線が関所のように左右に立ちふさがり、正面の鹿岳、四つ又山、奥の荒船山など神秘的な山里の世界の入り口を守っているように見えます。鍬柄山はその大桁山の稜線に立つ門柱と言ったところでしょうか。山好きなら一度はそばへ寄って見たいと思うに違いありません。
コース:[鍬柄岳」 登山口10:30→岩峰下部10:55→山頂11:10−11:20→登山口12:00 (所要時間1時間30分)
駐車場:登山口に4台程おける駐車場がある。
コース:[大桁山] 富岡市キャンプ場12:10→川越石峠12:40→山頂13:20(昼食)13:50→川越石峠14:15→富岡キャンプ場14:40 (所要時間2時間30分)
駐車場:富岡キャンプ場入り口奥の林道路側、2台程度置ける。富岡キャンプ場には入らなかったがトイレと水があるそうである。
登山口駐車場から鍬柄山
鍬柄岳には十数年前妻と二人で来た事があります。岩峰の下まで来てビビって逃げ帰りました。それ以来、入る林道の狭さに気後れして再挑戦が伸び伸びになっていましたが、今日は一人、意を決して出かけました。道はそれほど変わっておらず、対向車が来たらどうしようと言うような道です。本来上信電鉄千平駅から歩くべきなのでしょう。
登山口から岩峰の下まではかなりの急登です。岩峰はいきなり垂直に近い角度で立上っています。基部からほぼ山頂までステンレスの頼りになりそうな鎖が固定されており、要所には足場も切ってあってフリクションも効く岩なので、後は注意しながら登るだけです。山頂の狭い尾根をロープと針金を頼りに渡ると真の山頂です。山頂は緊張感から開放され展望を楽しみながらくつろげる広さがあります。360度の大展望です。尾根の途中に奥の院入り口と言うロープが崖下に向かって下がっていましたがこちらは遠慮しました。
鍬柄岳山頂 598m
登山口から岩峰までの途中に舞台のような造りの小さい社があります。扁額には石尊大権現、軒下には鍬柄嶽阿夫利大神の名が見えます。登山ノートが置かれ沢山の書き込みがあります。貫前神社の雅楽の演奏会の案内が置かれていました(開催日は過ぎていましたが)。横にイチョウの大木があり銀杏の実が地面を埋め尽くすほど落ちていてました。踏んだので車の中まで臭いました。
富岡市街を過ぎたあたりから見た大桁山は標高以上に大きく見えます。麓近くに見える鍬柄岳や小さな岩峰が大桁山をより魅力的に見せています。
富岡市キャンプ場から登るとすぐ舗装された林道に出ます。関東ふれあいの道の案内に導かれて川越石峠まで1.3kmの林道歩きです。現在途中で沢の崩落を防止するためのダム工事が行われていて、あまり魅力的な林道歩きの雰囲気はありません。
川越石峠から山頂まで1.7kmです。ここまで車で入れる様です。ここからやゝ山道らしくなりますが本当の山道は最後の0.5km程です。直線的な丸太の階段の急登を登リ切ると山頂です。杉、松、檜など林業の山である事がよく解ります。、
鍬柄岳山頂から見た大桁山 835m
大桁山山頂:ブーメランのような形の回廊状の山頂で、草はきれいに刈られて居心地のいい山頂です。
山頂から妙義山:
「群馬の山歩き80選」には妙義山の展望が素晴らしいと書いてありますが、現在は回りの木々が成長してほとんど見えません。山頂は広いので一箇所でも妙義がよく見える様に木を払ったら素晴らしい展望台なのに残念です。
鍬柄山山頂からの展望
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四ツ又山
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鹿岳
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荒船山
懸案の鍬柄山の岸壁、自分にとってちょっと冒険をしてそれをクリアするのは楽しいですね。良い天気に恵まれ、どちらの山頂からも遠く赤城山や前橋の街、県庁ビルがはっきり見えました。
気になっていてもなかなか行けない懸案の山といえば、私が山歩きを始めた頃上毛新聞社から「群馬の山歩き80選」の初版が出版されました。この本のおかげで色々の山に行く事が出来ましたが17年経った現在でもまだ9コースも残しています。その内6コースはグレードCの山ばかりです。先輩のTさんはご夫婦で100名山を完登されたというのに情けない話しです。しかしまあ人は人、自分は自分の身丈に合った山歩きをするしかありませんが、せめて群馬の80選くらいはクリアしたいものだと思います。しかし今年もはや雪の便りの聞こえる季節となり又来年に先延ばしです(景気対策と同じですね)。残りは難コースばかりですからじっくりと楽しみたいと思います。