02.10.03(THUR)           赤 岳              八ヶ岳
  私は昭和37年、丁度40年前の夏、八ヶ岳を歩いた。会社の同僚と二人で八ヶ岳農場から御小屋尾根を登り、赤岳頂上小屋泊、横岳、硫黄岳を越えて夏沢峠から稲子湯へ、長い下りに必死に耐えたのを覚えている。その頃付き合っていた今の妻と40年後に又二人で歩けると言うのは、いろいろ有るとしても素直に神に感謝すべきなのだろう。何時の世も40年前の息吹を今の人に伝える事は難しい。共に生きた仲間にしか理解できない哀歓がある。共に生きた仲間・八ヶ岳も再訪を精一杯歓迎してくれたように思えた。
コース:
10/3日 美濃戸8:40→行者小屋12:00(昼食)→文三郎尾根分岐14:00→赤岳頂上小屋15:00 (所要時間6時間20分)

10/4日 赤岳頂上小屋7:00→横岳9:00→硫黄岳小屋10:00→硫黄岳10:40→赤岳鉱泉12:40(昼食)→美濃戸15:00 (所要時間8時間)合計所要時間14時間20分


標準コースタイム 9時間50分、距離14km、標高差1208m、登り累計1437m

駐車場:美濃戸赤岳山荘駐車場(1000円/日、有料トイレあり)
柳川南沢・白河原付近の紅葉
  前橋を5:30に出発、上信越道佐久インター経由で美濃戸赤岳山荘駐車場まで3時間であった。美濃戸口から美濃戸は非舗装の細い林道で案内が無ければ入る気もしないような道である。途中林道が二股に分かれていて案内も無く心配になる(結局どちらへ行ってもいいのだ)。丁度単独の登山者が居たので道を確認して美濃戸まで一緒に乗せてあげた。
  美濃戸から行者小屋は展望の効かない森の道を何度も沢を渡りながら延々と歩く。休憩に丁度良い場所には修験道の道らしく古い祠が残っていたりする。白河原付近まで来ると横岳の西壁が見えてきてわくわくするが、行者小屋までは又森の中を少し歩かされる。
  静かな山歩きを好まれる(熊よけの鈴の音も気になる)方のためのご参考までに。:この日荷揚げのためのヘリが休み無く各山小屋を往復していた。生活資材の上げ下ろしのほか八ヶ岳の山小屋は今増築・改修ラッシュのようである。帰りの赤岳鉱泉で昼食の時、たまたま近くにいた建設に携っている人の話ではシーズン中は各山小屋を順番に工事しているそうである。資材は全部ヘリで上げ1年でそのチャーター料が5000万円は下らないという。この金額が多いのか少ないのか、その金額でどの程度の頻度でヘリが飛ぶことになるのか知るよしもないが、天候が良ければヘリの騒音はあると思った方がいい。
  行者小屋に到着した時、小屋の若い人が小型のブルでヘリの運んできたドラム缶をかたずけているところだった。展望が良く赤岳、阿弥陀岳を見ながらテラスを借りて昼食。単独の男性が次々3人ほどやってきた。一人は今日我々と同じように赤岳頂上小屋へ宿泊予定とのこと。但し文三郎尾根はきついから地蔵尾根を登ると言う。
  小屋の若い女性が出てきて売店の雨戸を開き始めたのでコーヒーを入れてもらう。のんびりとすすっていたら突如その女性が雨戸を閉め始め、すぐ小屋に入って下さいと言う。訳が解らずウロウロしていたらヘリが着陸してほこりが飛ぶという。慌てて小屋へ入るとほぼ同時に轟音と共にそれほど広くない前庭にヘリが着陸した。前庭にいた一人の男性は逃げ遅れてもろにほこりを浴びていた。ヘリが着地したのはほんの数秒で人が一人飛び降りるとあっという間に飛び去ってしまった。
行者小屋から阿弥陀岳
行者小屋に飛来したヘリ、この時は人を乗せてきた。
  地蔵尾根を上る男性と別れて一足先に文三郎尾根に向かう。40年前長い登りの末に阿弥陀の山頂から見た八ヶ岳の風景と感動が忘れられない。端正で小さい中岳のピークを挟んで対峙する赤岳の威容、横岳の岩壁と硫黄岳によって囲われた別世界、疲れを忘れて赤岳に向かって歩いたあの尾根に妻を連れて行きたかった。今日阿弥陀には行けないが私には地蔵尾根は論外だった。
文三郎尾根から中岳と阿弥陀岳
文三郎尾根から横岳硫黄岳
  文三郎尾根は急だが金網状の階段が設置されしっかりした鎖が手すりの様に張ってあるので登りやすい。ペースは遅いがそれほど苦労せず中岳と赤岳の尾根に達した。赤岳への登りはさらに険しく鎖にすがって一頑張りである。赤岳山頂は狭い岩の上で、隣の岩の上に新しく直された社がある。
山頂付近から谷間の紅葉と奥秩父山塊
  山頂小屋の受付で行者小屋から地蔵尾根を登って来た男性と再会した。朝車に乗せた男性も一休みした後カメラをぶら下げて散歩に出るところであった。
  山頂小屋は見た目より広く新しい。台風直後のウイークディのためか流石にすいていて、場所も指定されず布団一枚に一人で寝ることが出来た。食堂に集まった感じでは2〜30人程度だろうか。若い男性中心の従業員も感じ良く、トイレも清潔で気持ち良かった。
赤岳頂上小屋
赤岳山頂
余談:  ホントの山屋さんに聞かれたら笑われてしまうが、先日の富士山山頂で眠れずにひどい目に会ったので安眠対策を実施した。まず何時も着ている洗いざらしの木綿のシャツを持って行って着替えることにした。アクリルのシャツは行動中は良いがそのまま寝るとなれば寝心地も保温力も良くない。次にこれも何時も着ている薄いジャージのパジャマも持って行った。いざとなればレイヤードにもなるから無駄では有るまい。ついでに何時もの枕もと思ったがこれは自制。さらに行き付けの医院から睡眠薬も貰い、寒さ対策にはホカロンを用意した。
  山小屋ではビールはもう寒くて飲む気にならず、食事の時カップ酒を熱燗で一杯やった。その上布団一枚に一人で寝られたし、掛け布団は毛布で軽かったので7時ごろ布団に入ったら即熟睡できた。但し1時過ぎに目がさめてしまい後はうつらうつらしていた。それでも6時間はしっかり眠れたので不安は無かった。しかし朝は富士山のときと同じく頭痛に悩まされた。飲みなれない日本酒のせいなのか睡眠薬のせいなのかは解らない。多分高山病の影響が出ているのでは無いかと思う。
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