当園のネグローネいちじくは7本が植わっていましたが去年までに半分以上がカミキリムシによって枯死してしまい、2016年で栽培を中止しました。今後も枯れてしまわないかぎり大事に育てて行くつもりですが、カミキリムシには成す術がほとんどなく残念ながらその食害を免れて生き残るのはもう無理だろうと思っています。
と思いきや、2022年からいくつか思いたって試行錯誤しながら再挑戦中です。
ネグローネは濃い紫色の皮をした実をつけるいちじくです。実の皮はうすく、中身も濃い赤色です。果実はとても小さく、食べにくそうですが皮は軸の方から手で簡単にむけます。味は水分が少ない感じで濃く、いちじくにしては珍しくやや酸味があります。完熟するととても甘くなります。小さいがゆえに割れも非常に少なく、雨の影響を比較的受けにくい品種かなぁと思います。
自分ではかなり美味しそうに見えると思っているのですが他の人にはどう見えるのかは分かりません。ただ濃い紫の外見は鳥さんにもとても美味しそうに目に付くらしくつっつかれ度は当園のいちじく中ナンバーワン。

ネグローネの最大の難点は実の小ささです。もしネグローネが普通のいちじくサイズの実だったら素晴らしくおいしいだろうなぁと想像しつつ5、6個一度にもぐもぐしたりするのでした。お店に並べると「普通のいちじくの超小さいの(つまり出来損ない)」だけパックに見える事うけあい、皮が黒いので見分けはつくけどチラ見のお客さんには伝わらず。(写真は直売場に出す在りし日のネグローネ)
可哀想なネグローネ、シクシク…と思っていたらネグローネご指名のお客さん現る!。やー日本も広いです、ダテに1億人も住んでいませんね。育ててきて良かった。自己満足が他己満足に変わった瞬間でした。
※いちじく畑の風景はマスイドーフィンのページにまとめています。