高等部美術2

特別支援学校(知的)    河村 要和

墨で描こう        トップページへ

 墨は楽な力で線が描ける。そしてどの作品も個性的に仕上がる。能力差のある子ども達のどの子にもよい作品を作らせたい。1回目は「秋を描こう」という題材で季節の果物を中心に(柿・りんご・みかん・落ち葉)を描いた。実際にさわり,よく見ることで柿を四角に描くなど独特の形を描いたり,枝の特徴をうまく捉えたりすることができた。2回目は「秋」等に限定せず,自由に好きなものを描かせた。やり方が分かったところで自由な発想を大切にしたいとおもった。いろいろな絵にはそれぞれの個性が現れ,どれも見栄えの良い作品となった。

本時の目標
○ 筆を使って線をしっかりと描く。
○ 手順を踏んで丁寧に色付けまで行い作品を作る。

○ 墨や絵の具を使った作品作りを楽しむ。 

準備物 
・描く対象の実物(多数)・小筆・絵の具筆・練墨・うちわ・水入れ・絵の具・パレット・色紙・烙印
 ○墨は練墨がよい。線の濃淡が出て,作品の仕上がりが変わる。

指導案

時刻
(
時間)

学習内容及び活動

教師の支援

資料・準備物

1.見本の作品を見る


2.やり方を確認する

 
3.墨絵を作る 
@墨で絵を描く



Aうちわで乾かす

B筆で水をつける


C色水でぬる

D烙印を押す


4.終わりの挨拶をす

 る

・作品を見ながらこれから作るもののイメージ と期待感を持たせる。

・全体を説明し,大まかなやり方をもう一度理 解させ,見通しを待たせるようにする。

・墨汁でなく練墨を使い,線の濃淡が出るよう にする。
・対象物をよく見たり触ったりして感覚を大事 にしながら描かせるよう配慮する。
・うまく描けない生徒には教師が手を添え声を かけながら描くのを支援する。

・線がにじまないようよく乾かすようにする
・仰げない生徒には手を添えて一緒に仰ぐ。

・あまり水をつけすぎないよう程々な所で声をかける。

・できるだけ水に近い色水を作らせるため絵の具はほんの少しだけパレットにつける程度とする。

・うまく押せない生徒には教師が手を添えて補助 する。

・早く終わり,長く集中できない生徒は窓際で休 憩したり音楽を聴きながら待ったりして良いも のとする。

・作った作品を評価し,作品作りに満足感をもたせる。

・前回の墨絵作品

・いろいろな作品 集

・小筆

・絵の具筆

・練墨

・水入れ

・絵の具

・パレット

・色紙

・烙印

【手順1】自分の描きたいものを選びなさい。

・柿・りんご・なし・だるま・シーサー・ばらなど,生徒に合わせて用意しておく。

【手順2】選んだものをよく見たり,触ったり
しながら描きます。線はゆっくり書きなさい。
【手順3】うちわで扇いで乾かしなさい。
【手順4】筆で水をつけます。
全体にまんべんなく塗りなさい。
【手順5】色水で塗ります。絵の具は
ほんの少しパレットにつけるくらいで
水をたっぷりで色水を作って塗ります。
【手順6】烙印を押して完成です。
・烙印は,消しゴムなどで作ります。一人ひとりの
名前が良いのですが,大変なときには,学校の
一文字をとって作るなどもよいと思います。