Last Present 公開応援
ラスト・プレゼントオーバー・ザ・レインボーオーバー・ザ・レインボーラスト・プレゼント
2002年 冬 ラスト・プレゼントが公開されることになったそうです。
熱烈ファンとまではいきませんが、イ・ジョンジェを応援したい気持ちをなにか形に残そうと
思い、彼の出演作品の感想をこのページにまとめてみました。


作品名 ポイント
ラスト・プレゼント 「着ては貰えぬセーターを涙堪えて編んでます。女心の未練〜」都はるみが歌うあまりにも有名なこの歌。この歌があまりにも有名であるが故、日本では無意識のうちに、セーターを編むという行為が未練がましいものと思っている人は本当に多いと思う。(私もその一人だ)
この映画のなかでは@イ・ヨンエ演じる主人公が義理の両親に、そして一人残していくことになる@イ・ジョンジェ演じるお笑い芸人の夫にセーターを編む場面が出てくる。
(未練という言葉には自分をかわいそうと思う気持ちを連想させるものがあるが)
病気の為、芸人としてまだまだの夫を残して死ぬことに未練がない訳がないはずなのに、そんなことは微塵も感じさせない。ただただ純粋に残していく夫のことを心配するだけだ。
イ・ヨンエ演じる主人公には自分を可哀想と思う気持ちはなく、ただただ残していくことになる夫を思いやる気持ちしかない。この純粋に相手を思いやる気持ちが、この映画を気持ちのいい@催涙映画にしている大きな要因だろう。
夫婦を演じる@イ・ヨンエ@イ・ジョンジェがいいのは勿論だが、この映画がただの催涙映画にならなかったのはやはり詐欺師コンビ@クォン・ヘヒョ@イ・ムヒョン二人を配したことが大きかったと思う。この二人がいてかなりバランスが取れていると思う。
最後のお笑い王決定戦の収録場面は、韓国映画らしくかなり長い。イ・ジョンジェの頬についたキスマークが汗で流れ、まるで涙を流しているようなこの場面は、楽しくも悲しい場面であるが、それでもやはり長い。良くも悪くもこれが韓国映画なのだろう。
甘い映画かもしれないが素敵な映画だ。

イ・ヨンエの着こなすセーターの数々。
ざっくりした明るい黄色のカーディガン、胸元にラインのはいった薄い檸檬色のチョッキ(ベストというよりチョッキという言葉がぴったりの品)、グレーのチョッキと手編みらしき数々のセーターが出てくる。これに長めのスカート、ソックス、リュックサックと一歩間違えばちょっと浮世離れした感じしないでもない組み合わせを、素朴な感じで見せていた。美人は何を着ても似合うものだ。
オーバー・ザ・レインボー
イ・ジョンジェ演じるテレビ局の気象情報キャスターが交通事故にあったことにより、ある部分の記憶が欠落。自分の愛する人、愛した人は誰なのかを探すという、過去を振り返り未来に繋げていこうとする、変形タイムスリップ物といった趣の作品。
記憶の欠落というのはどうしようもない喪失感を伴うと思うのだが、そのあたりには割とさらっと描かれ、中心はあくまでもイ・ジョンジェ演じるジンスと彼の大学時代の同級生(チャン・ジニョン演じるヨニ)の恋物語。とても気持ちのいいラブコメになっていると思うが、ジンスの喪失感があまり描かれていないことが物語を軽めにしていることも確か。
記憶を辿るうちに過去ではなく、今を活きようと思い始めるジンス。彼の職業が過去ではなく、未来を語る天気予報キャスターという設定なのも面白い。欲をいうなら、今はどんどん過去になっていき、未来はどんどん今になっていくという時間の流れをもっと感じさせる展開だったらよかったのにと思う。
(そういう展開だったのかもしれないが、私が解らなかっただけか?)

題名にもなっている@オーバー・ザ・レインボーが主題歌だった@オズ魔法使い。
虹の彼方にあると思っていた夢が、自分の身近にあることに気が付く少女の話だったが、この物語も、ジョンジェの持つ柔らかな感じが上手く生かされた、身近にある幸せを探し出す物語だったことにほっとする。
情事 an affair 色を感じさせない映画だ
人妻と人妻の妹の婚約者の不倫。私にとってはこの設定がかなり印象的だった。
逆のパターンだと女性側から「やっぱり奥さんの居る家に戻るんですね」などというお決まりの台詞が繰り返されるのがおちだと思うのだが、この設定だとそんな心配もない。
また人妻から「私より若い子のほうがいいはず」などとという言い訳がましい台詞がないのもいい。
また韓国では不倫は違法のはずなのにそれに言及する台詞もない。
いらぬ台詞を配し、ただただ二人の姿をおうだけの展開が潔い。
後半は
いつでも会いたい。何処でもよかった というようなシーン(人気のないゲームセンター 学校の理科室)が続くにも関わらずちっともいやらしくない。。 特に@イ・ジョンジェの自然な感じには感心する。(ラブシーンがかなり上手と観た)
純愛譜 キャッチフレーズ

いつもひとりぼっちだった。友達も、家族だって・・・
その日まで世界に愛はないと思っていた・・・・

いやー不思議な感じのする映画だった。中途半端な清潔感を感じさせる主人公ふたり。
ピュアというには程遠いのだか、汚れてはいない感じは伝わってくる。
現実に寂しさを感じながらも何となく過ぎていく日常。あせりは感じているはずなのに、
いらいらしたような焦燥感は画面からは感じられず、ふわふわとただような感じのみ。
一つ間違えば退屈極まりない話のはずなのに、最後まで見られる映画になっているのは
主人公二人のあっさりした雰囲気のおかげだろう。
最後に二人が出会うシチュエーションであるにもかかわらず、話に統一感があるのも
イ・ジョンジェと橘実里の持っている雰囲気が似ているせいのようだ。

おまけ
橘実里の父親役の大杉漣が観たくてみた映画だったのだが、大杉漣よりダンカンのほうが
見せ場が多し・・・
そしてイ・ジョンジェのむっつりすけべぶりも一見の価値あり。
爽やかなむっつりすけべな感じはかなり貴重だ。
イルマーレ 愛と一口にいってもその形は様々だ。
遠く離れることによって姿を変えていく愛もあれば、二人が歩む時間さえ違うにもかかわらず
育っていく愛もある。

ポストカードを集めたような映像の数々、しっとりと心にしみる音楽、けっして生々しくなく
あくまでも清潔感のただよう主人公二人。
最後まで映画の流れに乗れないか、自分が主人公になってしまうか、
自分の純粋さが試される映画である。
映画の流れに乗りきれたとは断言しがたいが、愛の不思議さは信じたくなった。
その程度の純粋さはまだ私にも残っていたようだ。


この映画のキャッチフレーズ

海辺の家で受け取ったのは
未来から出された消印のない手紙・・・・
それはふれあうこともできない 恋の始まりだった
(入力する自分がちょっと恥ずかしくなった)

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