2006年7月26日から29日 韓国への旅

記録的な大雨にたたられた旅・・・


ソウル 1日目のデザート

どうしても混ぜることが出来ず、結局形を崩さないように食べる。混ぜて味がマイルドになり美味しさが増すかどうか確認出来ず。

ソウル 2日目の夕食


一日中雨で外を出歩くのもままならず。映画館でソン・ガンホ主演のクェムルを見て時間を潰す。

ソウル 3日目

今日も記録的な大雨が続き何処へも行けない。仕方がないので、アン・ソンギが大統領役の韓半島(ハンバンド)を見る。年配の団体客と一緒に鑑賞。
クライマックスでは歓喜の拍手が劇場中に響き渡った。

ソウル 4日目


今日も曇り空だ。今回の旅のお陰で梅雨と避難、水害という韓国語の単語はもうバッチリだ。雨宿りするためにこのパン屋さんにも何度もお世話になった。

グエムル ハンガンの怪物

ハンガンのほとりで売店を経営する祖父。その売店の店番を暇そうにしている長男(演ソン・ガンホ)。ビールとスルメを観光客に配達するのさえ難儀そうな
どうしようもない暢気者なのだ。
そんな長男の一人娘は古臭い携帯電話が恥かしくて仕方ないが、店番さえも出来ない長男の娘とは思えないほど可愛らしい中学生だ。

そこへ突然の怪物出現。最初は暢気に見物していた人たちをあっという間に襲い、そして飲み込んでいく。
この怪物が長男の可愛い娘ヒョンソを連れ去ってしまう。怪物に殺された何人もの人との合同葬儀の場でも可愛い娘が死んだことを受け入れられ
ず泣きじゃくる長男、次男(演 パク・ヘイル)、末娘(演 ペ・ドゥナ)。その尋常でない泣き方に幾つものフラッシュが向けられるほどなのだが、そこに
娘の壊れかけた携帯電話から電話が入るのだ。「お父さん 助けて」
ハンガンで売店を営む家族の言葉など誰も信じない。信じてもらえないのなら自分達で助けに行くしかないと、隔離された病院(ウイルスの存在を恐れ
怪物と接触した人たちは隔離されたのだ)を逃げ出す四人。

ここからがこの映画の本領発揮、家族愛のバトンタッチが始まるのだ。
祖父は家長として、武器の手配をし車の確保をする。そして先頭に立って怪物に銃口を向けるその姿はおじいちゃんとは思えない。

長男と同じようにダメ男な次男は知り合いの会社に忍び込み携帯電話の発信記録を調べようとする。(酒びたりな男でもやる時はやるのだ)やっ
と探し出した発信記録を末っ子の携帯へ連絡し、末っ子のペ・ドゥナは得意のアーチェリーを手に姪の救出に向かう。勿論再び隔離されてしまった長男
(ソン・ガンホ)も娘の救出に向かう。

可愛い中学生の女の子を救うために祖父→次男→末娘→長男と救出のバトンがどんどん繋がっていくのだ。そして一人怪物の下にいる女の子が非常
に凛々しい。とてもあの長男の娘とは思えないのだ。

訳も分からない怪物の出現に家族で逃げるというと、トム・クルーズ主演の宇宙戦争を思い出す。宇宙戦争がなんとなくトム・クルーズの一人芝居だっ
たのに比べ(パニックの中で家族愛を見つけ出したかったのは、トム・クルーズ一人だったのにくらべ)こちらは違う。
可愛い家族の一人娘を助けるために、四人がそれぞれ自分の出来うる限りのことをしようということが見ている方にも簡単に伝わってくるのだ。

怪物そのものはどうということはないが、これは家族愛のバトンタッチの物語なのだから怪物が少々物足りなくても関係ないのだろう。

末娘を演じるペ・ドゥナ
最初から最後までエンジ色のジャージ一枚で熱演。(ジャージの背中には水原市庁とのロゴまで入っている)女優ならもう少し綺麗な格好で出演したか
ったのではちょっと同情する。

雨でどこへも行くことが出来なかったので、27日木曜日に三成のCOEXモールで鑑賞。


韓半島


雨が酷く外を出歩くのもままならなかった28日の金曜日に鑑賞。
勿論字幕などなしの鑑賞故、どこまで理解していたかは非常に?だ。

近未来と思われるソウル。
韓国の大統領、北のトップが出席している南北鉄道開通式典を欠席する日本。
「半島のことだから我々だけでやりましょう」という南北トップだが、日本は過去の条約文を持ち出し鉄道開通に反対をしてくる。

条約文が有効なのはそれにキチンとした印章が押されていてこそだ。
「印章は偽物だ。本物の印章を探し出さなければ」と20年来自分の意見をいい続けるチョ・ジェヒョン演じる歴史学者が主人公だ。
カルチャースクールの教師の職で糊口をしのぐ落ちぶれた歴史学者で、チャ・インピョ演じる後輩の歴史学者にもその考え方を諭されるが、チョ・ジェヒョン
演じる歴史学者は大統領(演 アン・ソンギ)に自論を直談判。「印章は偽物だ。日本は嘘をついている」というチョ・ジェヒョンの訴えに、「真実をはっきり
させるのだ」と印章を探すことを許す大統領。

勿論印章探しは困難を極める。なかなか理解もされない。しかし「ただの判ではない。印章は国の印だ。」と執念を燃やす歴史学者。
印章探し支援する大統領は何者かに毒を盛られる。その姿は日本軍に暗殺された明成皇后の姿や高宗皇帝の姿とオーバーラップして語られていく。
(明成皇后殺害の場面は、たとえ殺害が真実であっても、もうすこし描き方に優しさがあってもよかったのではないかと思う。)

そして韓国に向けて日本の戦艦が向かってくるのと平行して語られるチョ・ジェヒョン演じる歴史学者の印章探し。
日本の戦艦が韓国に近づいてくるにつれ、印章探しもどんどんヒートアップしてくる。当初反対意見だったチャ・インピョ(対日政策の担当者らしい)の協力
も得、とうとう見つけ出される印章。印章を高々と差し上げて「本当の印章を見つけ出したぞ!」と叫ぶその姿に一人や二人ではない数十人単位の年配客
の熱い拍手が重なった。

****
2時間半近い大作だったのだが、言葉の問題や内容の問題もあり、途中やや疲れたことは確か。
ただ韓国人の観客がどんどんチョ・ジェヒョンの執念ともいえる印章探しに熱い声援を送るようになるのはよく分かった。拍手を送ったのもよくわかる。
拍手を送るように作られた映画だからだ。

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