2005年10月13日(木)〜15日(土) 韓国への旅

レオン・ライ(黎明)のコンサートを見るために無理をして2泊3日で香港へ行く。
木曜日は2時過ぎまで会社で仕事をし、午後6時半の飛行機で香港へ行き、土曜日の午後3時の飛行機で日本に帰ってきた。
香港滞在時間は僅か42時間ほどだった。当然の如く香港に居る間はなんだかせわしなく、しかし充実した3日間だった。


14日の夕方、セントラル側から九龍方面に向かって、久しぶりにスターフェリーに乗る




ちょっと天気はよくなかったが、10月の香港は寒くなく(日中は27,8度まで気温があがる)
夕暮れのスターフェリーはとても気持ちがよかった。
この後にみるレオン・ライ(黎明)のコンサートに思いを馳せながらスターフェリーに乗ったのかどうかについては、
記憶が曖昧だ。


このためだけに香港に行った。レオン・ライ(黎明)のコンサート
先週の金曜日の夜のコンサートを見るために2泊3日で香港へ行って来た。



(2005年10月16日のブログと同文)
以前レオン・ライ(黎明)の歌声を聴いた母は「囁くように歌う人だ」と評していたが、これは囁くように歌って、歌の下手なのを誤魔化しているということらしかった。
(ずけずけいうところはさすが私の母親である)確かにプロディユーサーのマーク・ルイと組む前の良く言えばバラード、悪く言えば演歌チックな歌を歌っている頃は
その傾向が顕著だったと思うが、マークと組むようになってからは囁くように歌うことは少なくなっていったと思う。
勿論劇的に歌が上手くなる訳はないが、声質にあったリズム、音域などがキチンと計算されプロディユースされていったのだろう。
背筋を伸ばして前をきっちり向いて歌う姿勢に変わりは無いが、歌声は確実に変わっていったと思う。

今回のコンサートは映画で共演したチャップマン・トウをゲスト(いや総合司会だろうか)に向かえ、更にマークと一緒に育てようとしている二人の新人歌手も
登場し、マークとの二人三脚が目立った2001年のコンサートとは随分趣が違っていたと思う。
今回は昔の歌なども披露し、自分自身は歌を歌うことだけに専念したコンサートだった。
チャップマン・トウのトーク、中国雑技団とアレグリア(いやサルティンバンコか?)をアレンジしたような幻想的なパフォーマンスが歌の合間に次々と繰り広げられる
が、本人がそのようなパフォーマンスに挑戦する訳でもなく、あくまでも歌に専念するだけだった。韓国人ダンサーを従えて踊っていた前回のコンサートとは全く違
った感じだった。
その変わりにチャップマン・トウが自転車に乗って吊られるというパフォーマンスを見せてくれ、又握手タイムもレオン・ライ(黎明)の変わりに「サヨナラを〜♪」と最
後まで歌い続け、汗だくになりながらも自分も握手するという頑張りを見せてくれた。合間に見せるトークもお互いの気心の知れた雰囲気(私は広東語が分からな
いのであくまで見た感じだけだが)も感じが良かった。

香港コロシアムを横切るように造られた舞台の端にバンドの席が設けられ(7,8人程度のこじんまりしたオーケストラ形式)バンドの後ろには巨大なスクリーンが掲
げられていたが、時折本人の姿を写す以外はそれを使って特別な演出が行われるわけでもなく非常にさっぱりとした感じだった。


アレグリアの数々・・・レオン・ライ(黎明)の変わりか、自転車に乗ったチャップマン・トウ

盟友マーク・ルイとのコラボレーションは健在。


最後の曲@情深説話未曾講(今夜あなたは来るの?と歌い上げるバラードだ)は香港返還前の1996年に流行った曲だ。
俳優としてのレオン・ライ(黎明)を知ってはいたが、返還の時期、NHKで放送された特別番組(1997年の旧正月の時期に香港で放送された歌番組
@ジェイド・ソリッド・ゴールド1996を日本向けに編集した番組)で初めてこの歌を歌うレオン・ライ(黎明)を見た。

番組の中でアンディ・ラウやジャッキー・チュンがサービス精神旺盛に満面の笑みを浮かべる中、受賞しても簡単な挨拶だけで、背筋を伸ばしてきっちり
歌う姿が逆にとても新鮮に思えた。
そのニュートラルな歌声に「僕は歌を歌うだけ。その歌をどのように感じるかは皆さんの問題」という感じをもったのは、私の単純な思い込みだったと思う。
ただその頃個人的にとても嫌で辛いことが多かった時期だったので、簡単にそんな風に思い込んでしまったようだった。
淡々と歌う姿は、どんな解釈でも許してくれそうな雰囲気を持っていたのだ。

コンサートの最後にこの歌を聞きながら、あの時期の事を思い出したりしたが、あの時感じた辛さは輪郭もおぼろげになっており、懐かしさの方が胸に迫ってきた。
そんな風に思えたのはこの歌のおかげなのか、ただ時間が辛い気持ちを消してくれたのかは分からない。
ただやはり@情深説話未曾講が私にとって特別な歌であり、レオン・ライ(黎明)が特別な芸能人であることに変わりはない。
アンコールのアンコールが普通の最近のコンサートの中で、彼のコンサートはアンコールもなく、「最後の歌です。以上」ですっきりと終わるのだ。
このあっさりさ加減もレオン・ライ(黎明)らしい。


アンコールもなくあっさりと終了したコンサートの後
どんなに夜中になろうとも・・・どこでもビールいつでもビール。


翌日 搭乗口の上にみえるレオン・ライ(黎明)の看板を見ながら、香港を後にする。


気持ちよく日本へ帰国したのだが、成田の税関でこんなことが待っていた。
(2005年10月17日のブログと同文)

税関をなんでもなく通ることが出来たのは、遠い過去の話になってしまい、ここ何年かは必ず税関で色々詰問されるようになってしまった。
会社帰りに成田に前泊してから翌日の朝の便、又は午後会社を早退して夕方の便となると、スーツ姿で飛行機に乗り、
帰りも同じようにスーツ姿で帰ってくることになる。
成田の税関の係員は、私の荷物の少なさとスーツ姿をみるなり「仕事ですか?」と聞き「観光です」と答えると、途端に
疑いの目を向けるようになるのだ。(スーツなのには理由があるし、荷物が少ないのは私の勝手ではないか?)
「観光なのに随分お土産が少ないですね。」(何度も足を運んでいるし、お土産が少ないのは私の勝手だ)
「何度も香港(これからはここに韓国という単語も入るだろう)に行かれてますね」

今までは疑惑の目で見られながらも、こんな会話を交わすだけで終わっていたのだが、今回はどうも出だしから違っていた。
2泊3日の香港への短い旅から帰国した土曜日の夜のことだ。
「仕事ですか?」「いいえ 観光です」
「一人ですか?」「はい」(本当は行きは友人と一緒だったのだが、帰りは別々の日程になってしまったのだ。が詳細は聞かれなかったのでだまっていた)
「誰かから何か預かってきていないですか?」「いいえ」(誰かって何?何かって何?)
「幾らぐらいつかってきたの?」「2万円ぐらい」(滞在時間も短かったし、そんなに使う時間もなかったのだ)

「はい、じゃスーツケース開けてください」「えっ!」(周りを見回してもスーツケースを開けさせられている人などいないではないか!)
「はやく開けて」(しぶしぶ開ける・・・)
調べる側にしたら、スーツ姿なのに、仕事ではない。おまけにお土産も少ない。一人旅。何度も香港に足を運んでいる。
これを調べずして何を調べるということなのだろうけれど、調べられる方にしたらやっぱり気分が悪いものだ。

ちょっとした着替え以外は殆ど物の入っていないスーツケースをしぶしぶ開けると、係官はなかのものをどんどん確認し始めた。
一番上に入れていた白い袋を胡散臭そうに開けた係官は、袋の中一杯に入っていたドライマンゴーを見るなり「へっ」と呆れたような声を出した。
ドライマンゴーだのドライフルーツの入った重さ3キロぐらいの袋の中を確認しつつ、
「これ全部マンゴーですか?」「ええ」(マンゴーを買ってなにが悪い!)


レオン・ライ(黎明)のコンサートに出演した男性歌手は新人歌手でなく、無印良品として活躍している光良だということに、
帰ってきてから気づいたり、成田ではマンゴーの後レオン・ライ(黎明)のDVDまで確認されるというオチがつく。


短い旅を一緒に楽しんだMさん、Nさんに感謝。

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