2003初秋ソウルへの旅
今回も短い2003年10月24日から26日2泊3日の旅

余裕があるわけではないのに一人で旅をする。蓄財という言葉に気がつかないふりをして。
老親との暮らし。いつか自分一人の都合だけでスケジュールを組めないことに
なることは明らかだ。それまでは、出来る限り自分で出来る範囲の自由を楽しみたい。
そんな風に思っている。
そんなこともあって、ホテルはいつもお手軽なホテルにしている。
(一人旅で立派なホテルというのは、どうも居心地がよくないし、かえって寂しさが募ったりするものだ)
しかし今回は本当に自分のそうした習慣を悔やむ。
チョンガクのYMCAホテルは色々なガイドブックに古いとあったが、本当に古かった。
汚いというより、古いから仕方なく汚い。そんな感じのホテルだった。(でも場所は便利だし、お手頃なのは確かだ。
そして、香港へ行く時いつも宿泊するお手頃なホテル@ドルセットガーデンが最高級のホテルに思えたのも確かだ)
部屋へ帰りたくないばかりに、夜遅くまで街を歩くという経験も今回初めてした。
韓国YMCAは2003年で100周年だという。ホテルもきっと築100年に違いない。

(これはちょっと言い過ぎかも・・・自分が思った古いという感覚がちょっと甘かったからだけなのだが・・・・)

今度ソウルを訪れる時はどうしようかと考える。
古いが交通の便はいい。そしてホテルの入り口が判り難いから安全ともいえる。
古いのにびっくりしたが、次もこのホテルにする可能性 無きにしも非ず・・・・

温度調節が自分では出来ないヒーター

カバーがなくなったベットランプ。赤いランプがさらに部屋の怪しさを感じさせる。

壊れたままのラジオ。修理した形跡もない。スイッチもなくなっている。


一人旅 食べ物色々。

屋台の食べ物は2000Wが相場のようだ。

赤く目立つトッポキと比べると黒っぽい汁の中に入っているので、屋台では余り目立たない。
しかし食べた後はあの匂いですぐにわかるようになる。
もっとプリプリしているのかと思ったらそうでもない。まぁ珍味なのだろう。
小さい紙コップに溢れるほど入れてもらうが、食べたのは四分の一程度。
一つ2000Wだったから、400W程しか口にしなかった。冷めたらさぞ臭いに違いない。

仁寺洞野外広場で夕暮れの中ボンデキを食べながら@同感(リメンバー・ミー)を観る。
無料の上映会だったらしい。
ボンデキベンチに張られた上映を知らせるポスター
無料上映会はこんな感じ。
旅の思い出にと3000WでVCDを購入する


いいビールのつまみになった。甘辛いたれが癖になる。
「コギ モゴ?」(ここで食べる?)と聞かれたが、とても全部食べれそうになかったので
部屋でゆっくり食べることに・・・・
トッポッキ


結構美味しかったのでビックリする。
帰国前インチョン空港で食べた。ソルロンタン定食。



通じたのか?韓国語。
身振りでわかったのか?それとも雰囲気でわかったのか、適当に相槌を打ってくれただけなのか?

@どんな印影も5分で作れるというロッテ百貨店前 道端にある印鑑屋で
(私の前のお客さんがなかなか終わらないので・・・)
「イッタガ タシ オルケッヨ」→後でまた来ますといったつもり。
おじさん(アジョッシ)が笑顔だったので、通じたと思うことにする。

A全州中央会館で
「ファジャンシリ オデエヨ?」→トイレは何処ですかといったつもり。無事トイレにいけたので問題なしか?
午後5時という中途半端な時間に食べたため、お客さんがだれもおらずお店を貸しきって(?)一人で食べる。
ミョンドンの全州中央会館で食べた石焼ビビンバ

B地下鉄の駅
何故か自動販売機が故障していたりすることが多かった。両替機も殆どなく、小銭がないと
結局窓口で行き先を言って切符を買うはめになる。
殆どの区間が700Wなのだから、行き先を言わなくてもいいような気もするのだが、
黙っていると「オディヨ?」と鋭く追及されるので、仕方なく『チョンガク』『ミョンドン』『トンデムン』『キョンボックン』
聞き返されなかったから、通じたと思うことにしよう。

Cインサドンの御茶屋さん トゥルッコヒャンギ(野の花の香り)で
「イスルチャ ジュセヨ」
ガイドブックを見ていなければちょっと解り難い入り口だった。お店の人はにこやかで穏やかな
感じだった。ガイドブックには日本語メニューありとなっていたが、にっこり持ってきてくれたメニューは
ハングル表記のみ。
花の香りのするお茶と書いてあり、いくつもの花の香りのお茶と効能が書いてあった。
日本語メニューは言えば持って来てくれたのかもしれないが、結局一番発音しやすそうな「イスルチャ」を頼む。
「イスル」は露という意味だが、露草のお茶だったのか。真偽のほどは解らないが甘い香りのするお茶を楽しむ。
一人で店を訪れている人はいなかったが、照明を落とした店内は落ち着いた雰囲気でゆっくり過ごすことが出来た。
ホットから一度右側の大きめの器にお湯を入れ少し冷ましてから急須に注ぐ。

D市庁駅改札出口で
改札を出ようとすると
「カラタヌンゴシ アニエヨ?」(乗り換えるところじゃないの?)
と中年の女性(アジュマ)に話し掛けられる。なんで私に聞くんだ!と思いつつも仕方なく
「イッチョグロ カセヨ」(こっちに行って下さいといったつもり)
乗り換えは別の場所だってハングルで書いてあったのに、そして何故私に聞いたんだ。
他にも沢山人は居たのに・・・
身振りでわかったのか、言葉が通じたのかはわからないが、その女性は挨拶もそこそこに
私の指差す方向へ走っていってしまった。


「オマケ」
ー午前中 スキャンダルを見ようと立ち寄った映画館 女子トイレでの会話ー
A→あっ!映画PM5:00だよ!どうする?
B→えーどうする?スキャンダルも見る?
A→昨日おねえちゃんが友達と見たんだ。
B→誰と?
A→友達たちと見たんだって。どうする私たちもスキャンダル見る?

この位の会話だったらなんとか解るが、この程度の語学力では初めての国を一人で旅するにはかなり心もとない。


フレヤ・タウンで映画を観る。
(東大門総合市場側にあるファッションビル。24時間営業の映画館が10階にある)

ペ・ヨンジュン 主演 スキャンダル10月2日初日だったにも関わらず、まだまだ絶賛上映中だった。
チョン・ドヨン演じるスク夫人が自分のものになるかどうかを賭けの対象にするペ・ヨンジュンとイ・ミスク

もっと仰々しいドラマを想像していたのだが、自分の手に入らない女性がいることなど、微塵もかんがえたことのない、
(女性の寝姿を淡々と美しい画にしていくのだ。)男性を演じるペ・ヨンジュンの演技が非常に嫌味っぽくてにやりとさせられる。
チョン・ドヨン演じるスク夫人が忘れていったプレゼントを持って後を追いかける様、強盗に絡まれたところを助けるも
必要以上に深追いしない様、若いカップルの恋をイ・ミスク演じるチョ氏夫人とそれぞれ邪魔する様。
どれも常套手段と解っていても、面白くみてしまうのは、演出の上手さもあるだろうが、今も昔もそして
洋の東西を問わない男女の愛情の駆け引きを書いた原作そのものの持つ面白さだろう。
原作はフランス ラクロの古典 @危険な関係。(監督は@情事 @純愛譜のイ・ジェヨン)

ペ・ヨンジュン演じるチョウォンの口から出てくるこれでもかこれでもかの、口説き文句の数々は言葉が解らない
私でさえ思わず笑ってしまうほどだった。
これ以上やったら嫌味だという一歩手前までやってみせるプレイボーイ振りを披露していたが、
(ラブレターの書き方を教えてあげるといいながら、若い女性(ソオク)を自分のものにする場面、
「寝そべりながらでないと上手く書けません。」という女に「いいよ。寝そべりながら書いてご覧。」などと
言うのだ。)
このような根っからのプレイボーイ振りを描いた場面のほうが、チョン・ドヨンをものにしようとする場面より面白かった。

物語の結末は言うまでもないが、最後はスク夫人の印象的な場面で終わってもいいような気がした。
確かにチョ氏夫人、チョンウォン この二人が一緒の場面は、正面から画面がきっちりと二つに分けられ
この話が二人の駆け引きから始まったことを常に暗示しているようだが、(だからこそ、ラストシーンは
チョ夫人とソオクの場面になるのだろうが、私はスク夫人の場面だけですっきり終わってもいいような気がした。

冬のソナタファンがどうみるのかはわからないが、私はとても面白く観られた映画だった。

この映画ではこんなに爽やかな笑顔にはお目にかかれない。


景福宮(キョンボックン)で宮城門開閉および守門将交代儀式を観る。


天気もよく気持ちよかったので、3時半からの儀式を観て行くことにしたが、時間がかかるのにびっくりした。
一つの動作ごとに 韓国語→英語→日本語→中国語この順番で解説されるのだ。
面白かったが30分が限界だった。

秋の昼下がり。気持ちが良かった景福宮(キョンボックン)


ミョンドンでめがねを作る。

噂で聞いていた通り、一言も韓国語を話すことなくめがねを作ることが出来た。
私がいくつか手にしたフレームを見て、優しい口調ながら、「僕はこっちがいいと思います。」
と言い切られる。日本では絶対聞かないこのフレーズが新鮮で、結局自分がおもったフレームと
違うものでめがねをつくることになるが、これもまぁ楽しい旅の記念だ。

受け取りに必要だからと名前を聞かれたので名字を告げると、
「同じ名字の人がサッカー選手にいますね?でも日本では名前を聞かれると名字だけ答えるのですか?」と
質問された。その時は何を言われているのか解らなかったのだが、韓国では同じ名字が多いから名字を答えても
用を成さないから、そう質問されたのだと後で気が付く。
せっかくの機会だから、同じ名字が多くて困ることなど聞けばよかった。残念なことをした。
めがねが出来上がるまで退屈だったので、近所の店のウィンドー写真など写してみたりする。


オマケ
タレントの顔と名前が一致してくるとTV街角のポスターなどもも俄然面白いものに感じられる。

イ・ビョンホンとソン・ヘギョの浄水器のCMは何度も目にした。
そのせいといってはなんだが、二人の共演したドラマ@オールインのOSTを購入。

雑誌の景品だった@美術館の隣の動物園。リージョンが3にも関わらず、何故か視聴できた。

もう上映は終わっていた黎明(レオン・ライ)主演の@双雄だが、ポスターだけは地下鉄の駅に貼ってあったまま。

特にファンではないが、街角のあちこちでこの笑顔を目にしておもわず。

イ・ジョンジェが経営するレストラン イルマーレ
土曜日の昼1時過ぎなのにお客さんが全然いなかった。
でも感じのいいレストランのようでした。
一人だったので残念ながら食事はせず、外から眺めただけですが・・・

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