2003年12月19日(金)〜23日(火) 香港への旅

自分でもびっくりであるが、2003年4回目の海外旅行、香港への旅である。
一介の会社員が年に4回も海外旅行なんていい気になりすぎだと自分でも思うが、「フットワークを軽く」という座右の銘を実践すべく、日頃仲良くして頂いているNさんの誘いにより、香港へ行くことにしたのだ。
しかし年末の忙しい折自分の体力が何処まで持つか心配しつつの旅立ちでもあった。


映画あれこれ

地下鉄
絵本作家幾米(ジミー)原作の映画

梁朝偉(トニー・レオン)とミリアム・ヨンが主演。
幾米(ジミー)ファンを満足させようとする努力が向左走・向右走よりも一層感じられる作りとなっていた。
絵本自体にはミリアム演じる女性しか出てこないのだからそれも解る。(そういう意味からいったら原作というより原案といったほうが適切だろう。)
イメージを膨らませなくてはいけない分主軸からずれたら目も当てられないことになる。そのあたりはかなり上手くいっており、可愛らしい映画になっていたと思う。

香港パートを演じる二人の演技は本当に落ち着いてみていることが出来る。ミリアムと梁朝偉(トニー・レオン)ははあまりにも自然だ。
(そうはいっても途中目が見えなくなるところの梁朝偉(トニー・レオン)の演技は、演技派の面目躍如といった感じだ。)
片や上海パートを演じる若者二人(チャン・チェンとドン・ジェ)も若者らしい頑ななところを上手く演じていたと思う。それぞれのパートになんの繋がりも無い割にはお互い足りないところを補っており、程々の感じが心地いい映画になっていたと思う。

不惑を超えてなお赤いセータが似合うとはと、梁朝偉(トニー・レオン)の可愛らしさに感心することしきり。
折りしも旅行の前半は香港を記録的な寒波が襲っており、持参していった服では寒さを防ぐことが出来ず、調子に乗って香港のユニクロとでも言うべき@ジョルダーノで赤いセータを購入。旅行中ずっと赤いセータを着て過ごす。
赤いセータを着た梁朝偉(トニー・レオン)が素敵だったのであって、自分が赤いセータを着ても何の意味もないのだが、(ただの間抜け者ともいえる)これもまぁ旅の楽しい思い出の一つだろう。

時節柄店頭に並んでいた幾米(ジミー)の2004年版カレンダー


無間道V(終極無間)
「女も惚れる本物の男のドラマ」との宣伝文句で2003年秋日本でも公開された@インファナル・アフェアのパートV

もし最初から三部作として同じものが創られており、それを鑑賞したなら全く違う感想を持ったであろう。
しかし残念ながら大ヒットを受けての製作ということは周知の事実だし、もしという言葉はここではなんの意味もない。
Tの前の時代を描いたUに比べ、Tとオーバーラップさせた時を描く作品になっているため、前半やや説明口調になるのはいたし方の無いこと。T、Uの大ヒットを受けた三作目であるにも関わらず良くぞ此処までというのが本当に正直な感想である。


「低体温の二人。黎明(レオン・ライ)と陳道明」
アンディ・ラウと梁朝偉(トニー・レオン)が高体温を思わせる男を演じているのとは対照的な二人である。自己コントロール力に長けている人間を、より沸点を低く描くことで前者二人との対比をより強調させたかったに違いない。二人とも映画のなかではかなり印象的である。
ただ陳道明演じる沈澄に比べ、黎明(レオン・ライ)が演じる楊は役柄そのものの広がりが少ないので見せ場は少ないが、佇まいはとても印象的である。公開前はまるでモデルのように立っているだけと評されていた黎明(レオン・ライ)であったが、彼の演技そのものが問題なのではなく、そのように描かれるべくしてある役だし、要求されたことを忠実にやっているという感じであった。

銅鑼湾のトラムの停留所に飾られていたポスター


映画を感じさせる場所巡り

Tでの印象的な場面が撮影されたビルの前。(上環 ウェスタンマーケット近く)
こちらもTで出て来た映画館出口。(チムサーチョイ)今回の旅ではこの映画館で@地下鉄も@無間道Vも鑑賞。

無間道の撮影に使用された仏像があるという寺。沙田(萬佛寺)

四百段もある階段を上らなくてはいけないと聞いていたので躊躇したのだが、思ったほどでもなく、また12月の香港は暑くもなく寒くも無いといった丁度いい気候なこともあり、楽しく登ることが出来た。
階段の途中で何故か遠足の集団と一緒になる。

遠足で来ていた中学生らしき一団に何故か山頂で質問攻めにあう。どうやら観光客に何故此処に来たかというアンケートを取ることが課題の一つだったらしい。(引率の先生らしき三人の大人は私達を遠巻きにして笑っているばかりだった。)

「どうしてここに来たんですか?」
「食堂に行きましたか?」
「ここは綺麗ですか?」

香港人は皆英語が喋れると思っていたのだが、そこはやはり中学生。殆ど英語は喋れず、中学生が面白がって口にする英単語と中文で書かれた質問用紙から想像を膨らませて答えることになる。
欧米人らしき観光客にも果敢に質問していたようだが、恐らく一つも質問に答えてもらえなかっただろう。
「食堂に行きましたか?」
なんでこんな質問をと思ったのだが、ここの名物がこの豆腐花だったらしい。中学生に混じって私達も食べる。
唯一英語を文章で喋ってくれた中学生。「英語上手いね」と誉めるとちょっと照れていた。


のんびり過ごす
ネイザンロードから九龍公園を横切ってゴールデン・ゲートウェイ映画館へ

ハッピーバレーにある教会。夕方の5時過ぎなのに結婚式が行われていた。

梁朝偉(トニー・レオン)が食事に訪れたというハッピーバレーのオイスターバー(メニューは日本食レストランのそれだった)
クリスマスイルミネーションで飾られたネイザンロード
来年の干支申を模したチィムサッチョイイーストのイルミネーション


B級グルメ?
お店で初めて食べた出前一丁。(やや柔らかめ)食すのはこれが最初で最後であろう。
マカロニ ラー油味。辛いものが好きなのでこれは結構美味しかったが、やや量が多かった。

壇島珈琲店での朝食
朝6時から営業なので、朝便で帰る時も頑張れば食べれることが解った。食べる前は元気だったのだが、この油をたっぷり含んだフレンチトーストに後で泣かされることになった・・・・・・

ウェスタンマーケットの一角に満屋がオープンしていた。内装も凝っており、ハッピーバレーよりお洒落なお店になっていた。

香港へ旅立つ前はあれも食べたいこれも食べたいととても張り切っていたのだが、(実際香港へ行ってからも食べたい気持ちはとても強かったのだが)ちょっと食べると直ぐ満腹になるという悲しい現実が待っていた。12月という年の瀬一年の疲れが溜まっており、胃が受け付けないようになっていたのだろう。あの倍は食べたかったのにと思うと至極残念である。


多謝
今回の同行者Nさんに・・・・・この大雑把な私と旅を一緒にしてくれるなんて、本当に感謝です。

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