公共図書館の機能を知ることによって耳で読む人も利用の可能性を開発できます。
公共図書館で働いている人々を図書館員と呼びます。図書館員は障害者に対しても、図書館利用のサービスに差別をしないという高い倫理に基づいて業務に従事しています。また科学の発達によってもたらされた情報のマルチメディア化により公共図書館は一種のメディアセンターへと進化しつつあります。従来からの紙に文字を印刷した図書だけでなく電子図書・データベース検索のための端末・ビデオテープ・コンパクトディスク・一般向けの朗読図書などさまざまなものがあります。
この素晴らしい情報センターの利用方法について視覚障害者の側から検討してみます。
「館外貸し出し」とは、いわゆる一般の図書の貸し出しです。 図書館の図書を借りて対面朗読などを利用すれば情報を引き出すことができます。公共図書館の間には図書館相互貸借のネットワークが構築されていて、他の図書館の蔵書や国立国会図書館の蔵書を借りることもできます。
「レファレンスサービス」は、情報サービスなどと呼ばれることもあります。
読みたい本がどこの図書館にあるかの情報を受けたり、集めたい情報の検索方法についてのアドバイスを受けたりすることができます。
「複写サービス」は、文献や雑誌の一部をコピーして利用者に提供するサービスです。(文献や雑誌の全部をコピーすることは著作権法により禁じられています。)これによって入手した墨字の資料を4.で説明した方法などを利用して耳で読むことができる資料に変えることができます。