2.墨字図書の構造と読書技術


 A.墨字図書(教科書)の構造

 

墨字の教科書は、次のような要素によって構成されています。

  次に各構成要素について具体的に見てみましょう。

 (1)とびら(タイトルページ)
とびら(タイトルページ)からは、教科書のタイトル、著者名、出版社名、総冊数及びそのうちの第何巻であるかなどがわかります。
 (2)まえがき
まえがきには、その教科書の編集方針や時には学習の進め方などについても簡単に記されていることがあります。
(3)もくじ
もくじによって、その教科書に書かれている内容の(スケルトン)概略を知ることができます。
もくじは、「章」「節」「1.」「1)」「(1)」 のように階層構造(Tree 構造)になっていますので、大項目がどのような小項目によって組み立てられているかを知ることができます。
 (4)本文
本文は、いくつかの段落に分けられ、主題(Theme)・主見解(Main Idea)・支援細部(suppoting detail)によって構成されています。本文を読み進めていくためには、これらの構成要素を的確に整理しスケルトン(概要)を把握することが必要です。
 (5)索引
索引は、知りたい事項が教科書のどのページにあるか手早く調べるのに役立ちます。
 (6)奥付
教科書の一番最後にあり、著者、出版社、出版年、定価などの情報を得ることができます。


 B.読み方の技術

 ここでは、SQRRR(S.Q.Three R )法について説明します。 SQRRRは、次の単語の頭文字を並べたものです。

  1.  S: Servey
  2.  Q: Question
  3.  R1: Read
  4. R2: Recite
  5.    R3: review
   この技術を用いた読書は次のように進めていきます。、まず「もくじ」などを読んでこれから学習しようとする範囲の概要を把握します(Servey)。
次に「もくじ」の項目についての質問をつくります(question)。
その質問の解答を求めて読みます(Read)。
解答が見つかったら、質問と解答を声に出して言ってみます(Recite)。
最後に全体を整理して復習します(Review)。

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