ついにこの時がやってきた。勝ち点3で並び永遠のライバル駒沢との直接対決で優勝が決まる。願ってもない展開となってきた。がしかし、6大学野球の日程がずれ込んだため1日順延となてしまった。休暇も取得し準備万端だっただけに残念である。
このページでは2000年秋の駒沢決戦の事前予想と試合結果を永久保存版でお伝えします。
試合速報
10月18日(水) 第1回戦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
駒澤 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
東洋 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | × | 2 |
東洋大先勝。
エース三浦1失点完投。6勝目
1年生・岩館2点タイムリー
厳しい試合だったが、ワンチャンスを見事にものにし、エースが守り切った力強い勝利であった。
試合経過
東洋・三浦、駒澤・武田の両エースの先発でゲームは始まった。立ち上がり三浦はいきなり1番浅田にデッドボールを与えてしまう。続く2番稲田はスリーバントを決め、ランナーは2塁へ。3番北道のライトフライでランナー3塁となる。ノーヒットで初回からいきなり3塁まですすめてしまうところが駒澤野球の神髄だ。そして4番末長という場面でワイルドピッチで先制点を許してしまった。初回、ノーヒットで1点を献上してしまった。
対する武田もまずまずのピッチングを見せる。2回は四球を連発しノーアウト1塁、2塁の場面を作るものの後続を断つ。3回も2アウトから1番佐藤にバントヒットを許すが、2番吉田をゲッツーに討ち取る。(いい当りだだったがファーストの正面をつく)序盤は駒澤ペースで進んだ。
三浦も3回に2アウトからヒット、盗塁を許し、四球も与えて1、2塁のピンチを招くが北道をセンターフライに討ち取る。
ゲームが動いたのは5回、2アウト後、東洋9番川原がピッチャー強襲ヒットで出塁。1番佐藤、2番吉田ともにデッドボールで出塁し2アウト満塁。ここで3番1年生岩館の登場。ここまで、武田にセカントゴロと三振に討ち取られていたが、ツーツーと追いこまれた6球目を流し打ち!!打球は1、2塁間を抜けていき2点タイムリーヒットとなった。
その後、武田、三浦の投げ合いが続いた。8回に東洋が岩館のツーベース、小板の敬遠四球で1アウト1塁2塁のチャンスを迎えるが、高谷、耳道が凡退して追加点を奪えず2対1のまま最終回を迎えた。
三浦は4回以降、5回、6回、7回に死四球でランナーを許したもののノーヒットに押さえてきた。最終回、先頭の4番末長を三振討ち取りまず1アウト。
続く、新垣をショートゴロ、代打永井をファーストゴロに討ち取りゲームセット。三浦は1安打完投で今シーズン6勝目となった。
今日の試合はデッドボールとワイルドピッチで失点し、デットボールでつないでタイムリーヒットを呼び込むなどデットボールが命運を分けた。
2アウトから出塁し、デッドボールでつないで逆転タイムリーとまるで、試合巧者駒澤のお株を奪う見事な勝利であった。エース三浦の踏ん張りにつきる今日の試合。三浦は明日も連投となるのか?いずれにせよあと1勝で5年ぶりの優勝だ!!
10月19日 第2回戦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
東 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 1 | 10 |
駒 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 |
東洋大連勝で優勝。
エース三浦完投。7勝目
5回のキャチャー・小川の盗塁阻止が
ピンチを救い、追いすがる駒澤を突き
放した。
試合経過
先発ピッチャーは駒澤は三東、東洋はなんと昨日に続いて三浦。一気に勝負をかけてきた。
2回、東洋は先頭の5番飯田が四球で出塁。ここで駒澤らしくないミスが連発する。浦崎のサードゴロを稲田がエラー。7番小川のタイムリーで東洋が1点を先制する。今度は8番依光の送りバントをピッチャー、三東の1塁への送球をファースト梵がエラーでノーアウト満塁となる。9番川原は三振に倒れるが、1番佐藤の犠牲フライで2点目。2番吉田は死球でつなぎ、好調・3番岩館が勝負強さをみせセンター前へ2点タイムリーヒットこれで4対0。4番小板もショート内野安打を放ち5対0ととなった。まさかの駒沢の2つのエラーにつけこみ5対0。ゲームは序盤から波乱含みだ。
しかし、ここから駒澤も意地を見せ追加点を与えない。中押し点が奪えない嫌な展開。そして4回2アウト後、にエース・三浦が四球で今日初めてのランナーを許すとすかさず盗塁成功。そして4番岩越の駒澤・初安打がタイムリーとなり5対1となる。試合巧者駒澤の魔の手が東洋に忍び寄る。
そして5回・駒澤の攻撃。先頭の6番・梵が、四球で出塁。ここで恐れていたミスがでる。7番・真鍋の絶妙なサード前への送りバントをサード・岩館のファーストへの送球がそれランナーに当たりボールは転々とセカンドベース方向へ転がる。この間に一気にファーストランナー梵がホームインで5対2、この間に真鍋も2塁へ。ノーアウト2塁のピンチを迎える。8番小原はきっちり送りバントを決め、1アウト3塁。9番前田は確実にセンターへ犠牲フライを放ち5対3。この回なんとノーヒットで2点を返し5対3と2点差とし東洋を追いかける駒澤。ミスにつけこむそつのない駒澤野球が炸裂。2アウトランナーなしとなったが、1番浅田が叩きつけ打球が高くはずみ、ショート内野安打となり出塁。一気に試合は駒澤ペースかと思われた。しかし、ここで試合の流れを大きく変えるプレーが飛び出す。2番稲田の3球目に盗塁を試みるが見事、キャチャー小川が盗塁を阻止し3アウトチェンジに。このピンチを救った。5回、三浦も苦しんでいたがこのプレーに救われた。機動力を駆使する駒澤ペースになりかけけていた試合の流れを引き戻した。
6回はともにスコアリングポジションにランナーを進めるが無得点。5対3と2点差で7回を迎えた。7回、東洋は1アウト後、2番吉田がセンター前ヒットで出塁。3番岩館が倒れ2アウトになるが4番小板がレフト前ヒットでつなぎ2アウト1塁、2塁とする。5番飯田は四球を選び2アウトながら満塁となる。ここで代打高谷は執念で四球を選び押し出しで6対3に。そして、7番小川が今日2本目のタイムリーを放ち7対4とした。
8回も勢いに乗った東洋は追加点を奪う。先頭、8番依光が四球で出塁。9番川原の送りバントはファールラインぎりぎりでフェアとなり内野安打。運も東洋に向いてきた。1番佐藤も四球で続きノーアウト満塁。2番吉田は倒れたが、またまた3番岩館がセンター前へダメ押しとなる2点タイムリーヒットで9対4となる。
駒澤も8回反撃をみせ1点を返し9対5となり最終回を迎えた。
9回東洋は、先頭の小川がセンター前ホヒットで出塁。ワイルドピッチと内野ゴロの間に3塁まで進む。9番川原の打席でまたワイルドピッチがあり難なく今シーズン初の10点目のホームを踏む。
そして駒澤、最後の攻撃。エース三浦は最後の力を振り絞り先頭バッター代打の児玉をファーストファールフライに討ち取り1アウト。続く代打の王はピッチャーゴロで2アウト。最後のバッター代打・矢野は2ストライクと追いこまれスタンドの「あと1球」コールがこだまする中、力なくセカンド後方へ打ちあがった。セカンド・佐藤ががっちりと取って試合終了。13時53分、熱闘に終止符がうたれ東洋大の11シーズンぶり9回目の優勝となった。
春、最下位からの奇跡の優勝を果した。
優勝から遠ざかること10シーズン。この間98年の2部降格、4度にわたる入れ替え戦への出場と苦しみを乗り越えての優勝となった。
明治神宮大会での活躍も期待したい。
しかし早くも来季への戦いへの不安が募る。エース三浦を始め4年生が抜けた穴をどう埋めるか。主力投手の確立が1部残留へ不可欠だ。優勝はうれしくて仕方ないのだが、優勝への原動力となった投手陣すべてが4年生だったというのが気になって仕方がない。しかし、1年生・岩館の活躍などこの優勝を糧にして来年も力強い東洋野球を期待したい。
駒沢決戦を前にして大胆予想
今シーズンの駒沢 | 日大戦しか観戦していないが伝統の相手のミスにつけこむいやらしさが健在だった。エース武田の調子もまずまず。三東も使えるメドがついている。勝ち点を落とした青学からも1勝を挙げており、亜細亜、日大、中央からは連勝と安定した戦いぶりで決戦を迎えている。 |
今シーズンの東洋 | エース・三浦がここまで5勝と大車輪の活躍を見せている。松村もリリーフで2勝を挙げ、敗れたものの先発した青学3回戦での10回までの無失点など投手陣は4年生コンビで安定している。打線は3番1年の岩館が好調。4番小板も2ホーマーを放っている。ここまで4敗しているが青学3回戦、中央3回戦を三浦の力投で拾ってきた。亜細亜から2戦とも1点差で連勝するなど苦手日大から勝ち点は落としたものの接戦でも粘り強さを発揮し勝ち進んできた。 |
東洋大のキーマン 大胆事前予想 |
エース・主将三浦が崩れてしまうと打線が春の1点打線に比べれば好調とはいえ、やっぱり苦しい。当然、三浦の連投、3連投となるであろう。三浦主将とともに心中である。打線は3番岩館、4番小板に期待がかかる。早い回で三浦を援護していきたい。 3番岩館の前にランナーを置き、駒沢投手陣にプレッシャーをかけていきたいところだ。 岩館は残念ながらショートでのエラーも目立ってしまっている。接戦で終盤を迎えた場合、ミスを試合巧者駒沢はつけこんでくる。終盤のエラーが一番恐い。 両校ともここまで10点以上とって大勝したゲームはないだけに接戦の好ゲームが期待される。そうなるとやっぱりここまで安定した戦いぶりをみせてきた駒沢が一枚上手なのか?しかし、優勝経験のない三浦をはじめとした4年生の執念が駒沢を上回ってくれるものと信じている。 |
主要選手のここまでの成績(第6週終了時点)
打撃成績 | 打数 | 安打 | 打点 | 打率 | 備考 | |
新垣(3年) | 駒 | 29 | 14 | 8 | .483 | 首位打者 |
北道(1年) | 駒 | 37 | 14 | 3 | .378 | 打撃3位 |
佐藤秀(4年) | 洋 | 39 | 13 | 2 | .333 | 打撃7位 |
岩館(1年) | 洋 | 44 | 14 | 3 | .318 | 打撃10位 |
投手成績 | 勝 | 負 | 回 | 自責 | 防御率 | 備考 | |
武田 | 駒 | 3 | 1 | 38 2/3 | 7 | 1.63 | 防御率2位 |
三浦 | 洋 | 5 | 2 | 78 2/3 | 18 | 2.06 | 最多勝 防御率2位 最多イニング登板 |