東京場所はちょくちょく見に行っています。ここでは、国技館でみた感想、感動を書きまくっていきます。

2002年 初場所12日目(1月24日)
名古屋場所以降4場所連続休場となった貴乃花。手首故障で途中休場の武蔵丸。横綱不在の中、新大関栃東、大関千代大海、大関とりを目指す琴光喜の25歳トリオが激しく優勝を争い場所を盛り上げている。
結びの一番。栃東対琴光喜は大熱戦。これからもこの2人は激しい戦いを続けていくことだろう。
全勝の栃東に土がつき1敗で千代大海が並んだ。琴光喜は2敗を守り優勝争いに踏みとどまるとともに10勝にのせ残り3日間に大関とりをかける。

対戦 勝ち 決まり手 寸表
武双山VS栃乃洋 武双山 押し出し 一気に前に出た武双山。序盤で3敗と優勝争いから脱落しているものの調子を上げてきているだけに栃東、千代大海にとっては脅威だ。
千代大海VS土佐乃海 千代大海 引き落とし 立ち会いから激しい突きをみせた千代大海。タイミングよく引き技が決まった
魁皇VS朝青龍 朝青龍 すくいなげ 魁皇が寄ってでるも、朝青龍のすくいなげを食らって4敗目
栃東VS琴光喜 琴光喜 押し倒し 立ち会いは栃東が得意のおっつけをみせ優位にみえた。互いに激しい攻防をみせ、最後は琴光喜が栃東の下手も切り押し倒し。全勝の栃東に土がついた。

2001年 夏場所千秋楽(5月27日)
貴乃花は14日目に武双山に敗れ1敗を喫し、また右ひざを亜脱臼。千秋楽に強硬出場してきました。
本割では武蔵丸を突き落としで勝ち優勝決定戦へ。
決定戦では明らかに受けてたった武蔵丸。力強い上手投げで勝った貴乃花に感動の拍手が送られた。
小泉首相も千秋楽の表彰式に訪れ「痛みに耐えてよくがんばった。感動した。おめでとう」とメッセージを送った。
でもちょっと待ってもらいたいのは、武蔵丸の立場。ケガを負って土俵に立った相手に対し本気でぶつかることなんて不可能だ。武蔵丸にとっては大変な立場にたたされてしまった感が強い。名古屋ではぜひ武蔵丸に優勝してもらいたい!!
「ファンのため、1人の力士として」との思いで千秋楽の土俵にたった貴乃花。その引き換えに名古屋の出場が微妙になってしまった。果たして本当に横綱の責任を果したと言えるのだろうか。疑問である。

2001年 夏場所初日(5月13日)
春場所を優勝し綱取りがかかる魁皇。しかし場所前は腰痛が伝えられ厳しい状況のようです。
カド番は千代大海、雅山。不振の両大関の奮起が待たれます。

対戦 勝ち 決まり手 寸評
寺尾VS琴ノ若 寺尾 突き落とし 立ち会い喉輪で攻め込む寺尾。タイミングよく突き落としが決まる。館内大拍手
雅山VS隆乃若 雅山 寄り切り 危なげなく雅山が寄り切り。とりあえず白星スタート
出島VS栃東 栃東 上手投げ 組んで一気に土俵際まで攻め込んだ出島だが逆転の上手投げを食う。組んでしまうと栃東が一枚上手か。
武双山VS若の里 若の里 寄り切り 正攻法で力強く寄り切り。これからのさらなる飛躍を期待させるものだった。
魁皇VS栃乃洋 魁皇 上手投げ 腰痛が不安視されたが、一気に寄り切れなかったものの力強く上手投げで白星スタート。
武蔵丸VS朝青龍 朝青龍 下手投げ 立ち会いに武蔵丸に右上手をゆするが左の指し手は封じていた。うまく右肩が武蔵丸の脇に入り、武蔵丸の出足も生かしてタイミングよく下手投げが決まる。暴れん坊、朝青龍の快調なスタート。
貴乃花VS琴光喜 貴乃花 寄り切り 指し手をうまく封じていた琴光喜ではあったが、最後は貴乃花の前に屈してしまった。


2001年 初場所初日(1月7日)
21世紀初めての本場所です。協会ご挨拶では、「21世紀における国技・相撲の継承」という話しをしていまし
た。

今場所の注目力士は、九州場所13勝で大ブレークした関脇・琴光喜(佐渡嶽部屋)、モンゴル相撲出身の朝青龍(若松部屋)です。
特に初日に対戦する大関・千代大海とは24歳同士、境遇の違いからいやおうなく注目された一番で新聞の扱いも大きかったです。
個人的には2年・13場所にわたり優勝から遠ざかっている貴乃花を応援しています。

中入り後の取り組み前には2000年の活躍力士の表彰がありました。

年間最優秀力士賞
(報知新聞社)
横綱 曙
日刊スポーツ殊勲賞 栃東
日刊スポーツ敢闘賞 隆乃若
日刊スポーツ技能賞 栃乃花
幕内最優秀新人賞
(東京新聞)
琴光喜

曙が今場所休場のため、年間最優秀選手賞や先場所の天皇賜杯返還、優勝旗返還、優勝額の除幕式はすべて東関親方が代行していました。珍しいシーンでした。

いす席にはちらほら空席が目立つものの「満員御礼」の垂れ幕が下がる中、中入り後の取り組みが始まりました。

注目の朝青龍は前に出る積極的な相撲で大至に圧勝。幸先よいスタートを切った。

万年、大関候補になりつつある栃東は安芸乃島を土俵際まで追いつめるものの逆転負け。

以下、横綱・大関戦のレポートです。

対戦 勝ち 決まり手 寸評
武双山VS琴ノ若 武双山 上手投げ 上手投げで琴ノ若を一蹴。
出島VS貴ノ浪 貴ノ浪 寄り切り 貴ノ浪が出島を抱え込んで寄り切り。大関時代の貴ノ浪を思わせる強引に抱え込んで振り回しそのまま寄り切った貴ノ浪らしい一番に国技館はこの日一番の盛り上がりだった。
千代大海VS
琴光喜
千代大海 押し出し 同い年、境遇の違いから今日一番注目された初顔の一番。千代大海のたたき上げの意地が爆発し一方的に押し出した。
魁皇VS若の里 若の里 下手投げ 立ち会い受けてしまった魁皇。右上手が取れない。強引に寄り立てるが若の里の下手投げを食ってしまった。
貴乃花VS栃乃洋 貴乃花 上手投げ 立ち会いすばやく右上手を引いた貴乃花。一気に寄り切れなかったが土俵に栃乃洋を叩き付ける上手投げで白星スタート。
武蔵丸VS隆の若 武蔵丸 寄り切り 同じ部屋の若の里が魁皇に勝っているだけに続きたい隆の若。立ち会い、武蔵丸の右上手は封じ込めたものの、体を寄せられそのまま寄り切られた。

2001年 初場所中日(1月14日)
両横綱がここまで全勝。大関陣は魁皇が2敗、雅山、武双山、出島が3敗と不振が目立ちます。後半戦、15場所ぶりの優勝を目指す貴乃花が武蔵川部屋の大関陣をどう突破していくのかが楽しみです。貴乃花の後半のスタミナ切れが心配ですが、このまま突っ走ってもらいたいです。
今日も今場所3回目の満員御礼の垂れ幕が下がりました。

以下、注目力士、横綱・大関戦のレポートです。

対戦 勝ち 決まり手 寸表
朝昇龍VS若光翔 若光翔 寄り切り 新入幕でここまで5勝2敗と好調な朝昇龍。立ち会いから優勢に責めるが、体が入れ替わり寄り切られ足が出てしまった。
出島VS栃東 栃東 送り出し 栃東、立ち会いに変化。出島の後ろに回り込んで送り出し
魁皇VS和歌乃山 魁皇 寄り切り 右を差しそのまま強烈に向場面へ寄り切る。
武双山VS栃乃洋 武双山 突き落とし 武双山が一気に土俵際まで追いつめるも栃乃洋が残し逆襲。武双山のの右のおっつけが有効に効き、栃乃洋の体が浮いたところを突き落とし。
雅山VS隆乃若 雅山 寄り切り 隆乃若がつっぱり雅山を俵まで追いつめるがここで引いてしまう。引きに生じて雅山が寄り切る。土俵際まで追いつめて館内を沸かせるも、引いてしまったのは残念。若手らしくない取り口に不満が残る。これでは強くなれない。
武蔵丸VS
安芸乃島
武蔵丸 寄り切り 現役最多金星の安芸乃島。波乱の予感もあったが、立ち会いすぐに右差し、安芸乃島の左かいなを返し万全の寄り切り。全勝を守る
貴乃花VS若の里 貴乃花 寄り切り 今日の森永賞に選ばれ注目された1戦。貴乃花の上手を切り、すくい投げをみせ貴乃花の体が揺れ歓声が上がる。しかし、若の里の首をまき、わずかにできた隙間に右を強引に差し込みもろ差し。そのまま揺さぶりながら寄り切り。2場所連続で全勝で中日折り返しを決めた。

2001年 初場所14日目(1月20日)
当日券で行ってきました。朝8時から売っています。休みなのに早起きしてしまったので眠い!!です。
今日は天覧相撲でした。正門から入ってこられる両陛下を目前で見てしまいました。写真までとっちゃたりして。
すっかりミーハーです。でもあの笑顔にはやっぱり癒されます。なかなかお会いできないですから今日は貴重な機会でした。
以下、横綱・大関戦のレポートです。

対戦 勝ち 決まり手 寸表
武双山VS若の里 武双山 上手投げ 昨日、全勝の武蔵丸を破って勢いに乗る若の里。立ち会い、武双山がすばやく上手をひき豪快に土俵中央へ若の里を叩き付けた。
武双山は今日、勝ち越しを決めた。
雅山VS玉春日 雅山 押し倒し 7敗でもうあとがない雅山。一時、俵に足がかかりヒヤリとしたが落ち着いて前にでて押し倒し。千秋楽に勝ち越しをかける。
武蔵丸VS魁皇 武蔵丸 寄り切り 1敗で貴乃花を追う武蔵丸。館内の興奮は最高潮に。天皇、皇后両陛下からも拍手が送られ両力士が土俵へ。立ち会いと同時に得意の右差し。魁皇のかいなを返して危なげなく寄り切る。
貴乃花VS出島 貴乃花 寄り切り 出島の激しい立ち会い。やや後退する貴乃花。一瞬上体が揺らぐ。
しかし、左上手を引いて一気に寄り切る。出島は負け越しが決定。

1月場所結果

貴乃花が本割では武蔵丸に敗れたが決定戦を見事に制し14場所ぶり21回目の優勝を決めた。
NHKの優勝力士インタビューで「うれしいの一言。強くなりたい一心でやっていたころを思い出した。」
と話していたのが印象的でした。スポーツうるぐすでも江川氏の「プロとして負けられない一番だったか?」
という質問に対し、「確かにそうでした。勝っても負けても自分に納得がいく結果にしたかった。」とも語って
いました。

優勝 貴乃花 14勝1敗
殊勲 若の里 10勝5敗
敢闘 和歌乃山 9勝6敗
技能 栃乃洋 9勝6敗


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