カルヤン・バネルジー
2011-12年度、国際ロータリー会長


 「2011-12年度には、まず自分自身を見つめ直すことすなわち「こころの中を見つめよう、博愛を広げるために」のテーマを実践していただきたいというのがロータリアンの皆さまへの私からのお願いです。 深く自己を省みることによって、人類が皆、同じ夢、同じ希望、同じ願望、同じ問題を分かち合っていることを、理解していただきたいのです。
誰であろうと、どこに住んでいようと、私たちはそれぞれ、同じように平和と充足を願い、充実した毎日を送りたいと望んでいます。 人に何かを与えようとするなら、まず自分自身にそれを与えることです。 なぜなら、自らが抱く望みを理解せずして人々の望みを理解することはできないからです。
 全世界で平和について語る前に、まずは自分から始め、その後で外に目を向ける必要があります。
心に平和を見出してこそ、家の中に平和をもたらし、家族に平和をもたらし、そして地域社会に平和をもたらすことができるのです。
同様に、全世界で平和を築こうとする前に、まず自分の家庭で平和を築き、全世界で友情と寛容の心を育もうとする前に、まず自分の周りの人々に対してそれを実践しなければなりません。
言い換えれば、心が平和であれば、家庭が平和になり、この平和をほかの人々と分かち合うことができるということです。
愛する人、大切な人と一緒にいることに喜びと満足を感じるように、私たちは、他者を大切にすることができるのです。
 自分が強くなれば、共に生きる人々や家族も強くなります。
そして、強い家族を土台として、前進していくことができるのです。 うちに強さを秘めた人々が協力すれば、人類にもより良く奉仕することができます。
これこそ、私たちがロータリーで行っていることです。
 次年度には、ロータリーの奉仕において3つの強調事項に力を注いでいきたいと思います。
第一に、強い家族を築くこと、第二に、私たちが一番得意とすることを継続していくこと、最後に、変える必要があることは変えるということです。
 年度の第一の強調事項は、「家族」です。
万事は家族から始まります。 私たちが行う奉仕すべて、また世界で成し遂げたいと望むことすべての出発点は、家族にあります。 そして、あらゆる家族の中心を成しているのが、母と子です。
ここから始めてこそ、人々の生活や地域社会全体を通じて、世界をより良くしていくことができるのです。
 第二の強調事項は、「継続」です。
私たちが得意とすることは何かを知り、それを継続しながら次のレベルへと高めていくことです。 私たちは皆、ロータリーの奉仕で成功を収めてきました。
これらの成功を土台に、今後もさらに多くの人々に手を差し伸べていくことができるでしょう。
ですから、きれいで安全な水の提供、疾病の予防、識字力の普及、新世代のための活動や新世代との協力、平和への努力といった活動を、これからも続けていかなければなりません。
 同時に、改善できること、変えるべきことがあることを、私たちは知っています。
こうした事実を勇気をもって見据え、変えるべきことは何かを見定め、必要な変化をもたらしていくために行動していかなければなりません。
 マハトマ・ガンジーはかつて次のように述べました。
「世界の変化を望むなら、あなた自身がその変化にならなければならない」。
ロータリーにおいては、私たちは、友情と親善を分かち合い、あらゆる人々の真の価値を見極めるために、倫理的に、誠実に生きようと努力しています。 ロータリアンは並みのことには満足しません。
なぜならロータリーは非凡な組織であり、ロータリアンは類まれな人々だからです。
私たちが自分自身を高めることによって、世界を高めようと取り組むのは、このためなのです。
 私たちは皆、ロータリーを通じて世界を変えたいと望んでいます。 ロータリアンとなる理由は、まさにこれに尽きるのではないでしょうか。
幸せと健康と平和にあふれた世界をつくることができる、過去よりも明るい未来を築くことができると、私たちは信じています。
理想主義者である私たちは、ロータリーの奉仕を通じてこの理想を実現しているのです。
 2011-12年度の第三の強調事項を「変化」としたのは、このためです。
世界に望んでいる変化に、まず私たち自身がなることです。
平和を望むなら、家庭に、地域社会に、自分自身の生活に平和をもたらすことから始めるのです。
ポリオやほかの病気を世界からなくし、環境破壊に歯止めをかけ、子どもの死亡率を減らし、識字率を高め、飢えを減らしたいと望むなら、自分自身がこの変化の担い手とならなければなりません。
それには、まず自分の中にこそ変化を起こすことの必要性を認識しなければならないのです。
「こころの中を見つめよう、博愛を広げるために」。
平和、調和、そして友情の精神の中で変化をもたらし、すべての人々のために、さらに喜びある世界を築いていこうではありませんか。


 


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