車両基地を眺める楽しみ(JR編)


 鉄道につきものなもののひとつに、車両基地がある。JR東日本の東大宮車両基地のように、営業線から引っ込んだ見えにくいところに存在するところもあるが、たいていは営業列車からの車窓から見ることができる。

 東京近郊にあって「車窓から見て楽しい車両基地」といえば、東海道本線の田町〜品川にまたがる田町電車区(東チタと、東北本線尾久駅脇にある尾久客車区(東オクであろう。
 ここには、115系や211系といった通勤型車両はもとより、185系などの特急電車や24系ブルトレ車両、客車を牽引する機関車、そして時にはジョイフルトレインなどの特別車両もいて、車両のバリエーションが実に多彩だ。鉄道ファンならずとも、しばらくはその風景を眺めていたいところではないかと思う。

 その点、山手電車区(東ヤテ)や浦和電車区(東ウラ)などは、あまり面白くない。ほとんど同一形式の車両ばかりで、車両のバリエーションというものが皆無に近いからである。もっとも、同一形式の車両がズラリと並んでいる姿は壮観ではある(^^;

 車両基地をもっとマニアックに見るなら、検車場などの建物の脇にある短い側線に注目していただきたい。こういうところには、普段営業線上では滅多に見られない特殊な車両(救援車両など)が昼寝していることがある。20年ほど前の電車区のこういう側線には、カラフルな103系に混じってチョコレート色をした配給電車がいたものである。また時には、検査か何かのために編成をバラされた車両が押し込まれていることもある。

 車両基地は広大なので、沿線の道路や建物から眺めただけでは全貌を掴みづらい。脇を走る電車に乗って、車窓から眺めるのが一番いいだろう。
 

2004.7.17