夜の街を彷徨う楽しみ


 ビジネスホテルに泊まる時は、たいてい素泊まり(食事無し)にすることにしている。理由は簡単で、その街にある飲食店で食事をとるようにしているからである。

 拙者の旅は各地の鉄道路線を乗り歩く殺風景なものであるが、拙者は同時に食いしん坊でもあり、飲んべえというほどでは無いが酒も好きだ。決してグルメでは無いし、食い意地がはっているとも思っていないが、やはり旅に出たらその土地のものを食べたい。特に夜はその思いが強い。

 18時から19時頃にホテルに着くと、ちょっと休んでから夜の街へ繰り出すのが拙者の定番?行動である。
 名物料理がある街なら、まずたいていはその系統のものを扱う店に行く。ただ、名物があっても値段が高かったりすると、ごく普通のものになってしまうこともあるが・・・(^^;

 もっとも、どの街にも名物料理があるわけでは無い。むしろ、名物料理が無い街の方が多いであろうから、東京に居る時と変わらないものを食べることの方が多いかもしれない。長野でタイ料理を食べたことすらある。

 そんな時は、全国どこにでもあるようなチェーン店で食事することは避けている。遠路はるばるやってきて、東京でもよく見かける看板の店に入ったり、ホテルに併設されているレストランに行くのは実に面白くない。夜の帳が降りた小さな街を彷徨って、駅前通りの商店街にヒッソリと佇んでいる、個人経営の小さな飲食店を探し出し、そこの暖簾をくぐるようにしている。もっとも、夜の街をさんざん彷徨ったあげく、入りたくなるような店を見つけることができずに、何の変哲もない外食チェーン店(「松○」とか)に入ったこともあるが・・・・(^^;

 その店はたいてい一杯飲み屋だったり、焼き肉屋だったり小さなレストランだったりする。メニュー自体も何の変哲も無いものが多いが、港町だったら魚料理が豊富なことが多い。また、東京ではまず見かけない地酒があり、それで一杯やるのも面白い。

 しかし、泊まった街があまりにも小規模だと、入りたくなるような店が無いことも多い。夜の街の散策?も楽しむには、泊まる街の選択も重要だ。
 

2003.3.9