開運ほんとか?探偵団

21世紀を新しく迎えた3日目に、ようやく浅草寺に行って参りました。街の人たちに聞いてみると、「今年はいつもより人が少なかったね〜」「だって仲見世を行って帰ってこれたくらいだもの(いつもは人が多く往路のみだそうです)」「仲見世なんか自転車引っ張って歩けたそうよ!」とのことでしたが、これはひんしゅく物ですな〜
でもそうは言ってもやっぱり浅草。夕方にもかかわらず、車が多いし人も多いのです。

ビューホテルと花やしきが青い空に映えていた

さて今回は単なるお参りだけではなく、「なにやら振れば大判小判が飛び出す“打ちでの小槌”が浅草にあるらしい!」との報を受けて早速調査に乗り出した訳です。
いやなに、北海道のHさんから「浅草名物の振れば飛び出る“打ちでの小槌”って知りませんか?」の問いがあり、これに対してすぐさま浅草産まれのKさんが、「それらしきものがあったわよ!2.5cmくらいの小槌に10種のお宝が入っていました」との第一報が入り、ならば我々もちょっと見たいな〜と言うことになったのです。Kさんの発見情報をもとに、まずは仲見世から攻略しようと雷門から入ってみたものの、やはり人が多い!それにただでさえ狭い店内は人がやたらと多く子連れではゆっくり探すことも出来ない状態で、お目当ての小槌が見当たらず、そうこうしているうちに仲見世を過ぎて本堂に着いてしまったのです。「うーんこれはやっぱり一人でこなくては…」と思いつつもお参りを済ませ、本堂周りの屋台でも売っていたということを思い出し、今度は本堂周りの屋台を探り始めてみました。


仲見世はやはり人人人 正月飾りはやっぱり良い!


しかし今日は食い物屋が多い!しかも大きなテントを張って、中にテーブルや椅子を設置した屋台がホント多い!中には店先に海産物をどど〜んと並べた、まさしく炉端焼き屋風もあり、サザエにホタテにえびに鮮魚らしきもの(なになにまだ市場は開いていないのだ…)こうなると立派な居酒屋村なのです。
どうもこういった間を通り抜けるということは、匂いやら看板やら誘惑が多いらしく、ついつい小槌のことなど忘れてしまい、まあたまにはちょっと軽く!と、お店に入り、韓国風チヂミを注文!お好み焼き風ベースに、ニラとねぎを乗せて焼いて、最後にドバッとキムチを乗せただけなのですが、ピリッとした辛さが意外とイケルお味でした。
他にもフィリピン風オジヤなるモノが売られていたり、正月ということで縁起物が並んでいたのですが、その裏側で外人さんが売っていた東南アジア系の木彫りの置物…これも縁起物なのかなぁ?

一角は居酒屋風テント村 どこもたくさんの人 これは見事な海産物
ニラとねぎを乗せて焼いているチヂミ アジアンオジヤには手が伸びなかった まさに裏でさびしく売っていた置物?


さてこのまま本堂を一周見回ってもないな〜と思いつつ、ふらふらと大判焼きを買い、子供たちの金魚すくいの手腕を見、最後の一角に差し掛かったところで、周りの屋台とは違ってちょっと地味〜っぽい屋台に、それらしい小槌があったのです。
そして「あったあった!これか〜」と見ているうちに、何ややおっちゃんの口上が始まったのです。

「まずは小槌に最初に入るのが…」

幸せの小槌だって! 突然始まった口上


周りを見渡すと、明らかに自分たちしかいなく、聞いていようが聞いていまいがお構いなしに朗々と続くのです。
“こりゃ参ったな〜”と思いつつも“聞いていないと悪いかな〜”との思いで、ついつい聞いてみることになったのです。
きっとおっちゃんは、“よしきた!カモだ!”とでも思ったのでしょうか?見つけた獲物は逃さないぞ〜との勢いで、口上は流れるように続くのです。
まあ最後まで聞いてしまったし、ここで「ふ〜ん、そうなんだ〜、じゃあお疲れ様でした〜」とも言えず、結局「では1個下さい」となり、おっちゃんは当たり前のように10ヶのお宝の入った小槌を大入り袋に入れてくれたのです。



そして
「確か、仲見世のほうでも売っているって聞いたのですが…」と聞いたら、
「売っているかも知れないが、そこはただ単に売っているだけ、私のような口上はきけません!と一言。
うーんいわゆるチェーン店とか知り合いと思ったのですが、まったく違うライバルのようだ…
「北海道の方からこういったものがあるって聞いたのですが…」と尋ねたら、
「私たちは北海道では商売はやっていけいけません。あそこは雪が降るんで寒くて商売にならないんです。出来たとしてもまあ夏のほんのわずかな期間だけ」と露天商のくせ意外と気弱。
「おじさんはいつもここで開いてるの?」と尋ねたら
「浅草に居ることはいるが、またこの場所にいれるかどうかわからん」
と、どうやら場所選びも大変らしい。

店先に並ぶ10のお宝 ちゃんとミクロの世界が覗けます 口上もこの通り額に


そんな会話をしているうちに、小槌の根付(上の小槌の赤い紐の部分です)の色の違いに気づき尋ねたら、
「これは、商売繁盛!こっちは家内安全、こっちは…」と色ごとにまたご利益があるそうで、
「商売に方にはこれ、家庭にはこれ、車を運転する人にはこれ、受験生には…」と続き
「へ〜、こりゃ凄いや〜小槌とあわせたら最強だ!」と相槌を打ったら
そう!この小槌ひとつあれば他のお守りはいりません!もう〜買う人は10個とかまとめて買うのです!」と最後に大勝負にでたおっちゃん!
「じゃあもうひとつ頂戴!」とついつい口がすべり、さっきの口上をまた最初から聞いてしまったのです。

結局ミクロのお宝10アイテムの入った金色の小槌1ヶ¥1000也を2つ買ってみたのでした。
「この開運小槌でバンザイだー」となるか、「高いものを買ったな〜」となるかは年末までお預けなのです。

そして後日Kさんからの情報によると、このおっちゃん宣伝を薦めることも忘れず、
「どこで買ったと聞かれたら、まーちゃんの屋台で買ったといいなさい」と言っていたそうな…
うーんこういった縁起物を扱っているのに、マーちゃんと軽く名乗る所など、やはりタダモノではない…いやいや、こういうおっちゃんがいる浅草こそ、タダモノではなくおもしろい街なのだ

では最後にその口上と、そのミクロの戦士たちです。ちなみに実際のミクロのお宝たちは2〜3mmくらいです。



まず最初に入るのがこの恵比寿様、ご存知海の安全を守る神様で、金運財運商売繁盛の神様です


そして米俵に乗った大黒様で、生涯食べ物に困らず、家内安全となります


次のサイコロは、どこへ転がっても芽がでますね!災いを乗り気り勝負に勝つのです。


かえるは出たお金がまた返る!お父さんも仕事から無事帰る!人に施したものも自分に還るのです!


ひょうたん六つでむびょうたん。無病息災健康維持


小判はこの小槌に入れて振れば何倍にも増えるということで、お金がたまるということ


この赤い南天は、難転とも言って、難を転じて福となすのです。


狸は他を抜き、仕事でも勉強でも他を抜くのです。


破魔矢は八方除で魔を打ち破る矢!


そして最後はここ浅草の観音様が入りりこの小槌を持っていればまさしく安心なのです

結局、北海道のHさん情報の“振れば飛び出る打ちでの小槌”とまではいかないまでも、小さいながらにたくさんのお宝の詰まった小槌を見事に手に入れたのですが…あっ!いやいや、これも蓋をはずして振ったら、コロコロ〜とお宝が飛び出るのだ!探すのは大変だが…
ということで今年もお星さま探偵団は、おいしいもの、面白いもの、綺麗どころ…(ネオン街ではありません)を目指してチャリンコをこぐのです。



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