PIOTR ZAMOJSKI

2000.7.24-8.5 秋山画廊

場所は、抽象的空間を広げるための基礎を作る実在的空間としてみられる。空間の実在的特徴は絡み合った関係性の抽象的体系へ変容していくことである。作品は、場所にそって存在する類似構造として認識することができる。私にとって特に重要なのは、作品の中で最も明らかになっている存在を表す3つの状態である。「女の部屋と男の部屋、エステルの部屋」「ギャラ−のある部屋」「3つの部屋」の3つがそうだ。構造を元にする全てのマークの内の2〜3は鮮明に見える。一時的に隠れて見えなくなるものもある。(例、出入り口) それらは地形学的で一時的なもので、私にしてみれば「プロジェクト」は一種の時空的な構造物を表現しているといえる。前途した点を合わせて考えてみると、作品の幾つかは特徴的な性質を持っているし(保存されている作品 例:「2つの窓と2つの壁」)、他は過去のものであり(全面に塗られている作品)、ただ存在が可能なだけのもの(それらは良く分からないが)もある。構造を意識的に描くことで空間が変化する。初めに受ける印象は画一的なものであり、ただ空間の中へ入ったような気になる。作品の構成を「理解」する必要はない。生き生きとした思考の過程をを積極的に感じることが重要なのである。
ピョートル・ザモイスキー/翻訳(独〜英)クリストファー・ミュラー
  

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インスタレ−ション
木(檜)、鉄のプレート、土(粘土)、色(絵具)、炭(木炭)

     
ピョートル ザモイスキー 略歴

1963  オルシュティン(ポーランド)に生まれる
    グダンスク、ミュンヘン、デュッセルドルフで学ぶ

     個展

1993  ”紳士淑女の部屋、エステル・ハウス”『壁』展への参加作品
     エステル・ハウス/クレーフェルト
1994  ”3つの部屋”ギャラリーm/ボーフム
1995〜96”2つの窓と2つの壁”ロイメ・フォン・キュ−レ・ウント・モ−ツァー/
      ケルン
1996  ”5分割された、真直ぐな壁”ウエストファ−レン芸術協会/三ュンスター
    ”ミーティング・ルーム&ベ−スメント(地下室)”(イ−スト『東』1996
     ヘの出品作品)セインズベリー視覚芸術センターおよびノーウィッチギャラ
     リー/ノーウィッチ
1997  ”4つの部屋”ツィマー街8a/デュッセルドルフ
1998  ”ボートハウス”ピニッツ城/ドレスデン
    ”2つの部屋”アウステンスラウム カ−ル−リ−ブネヒト通り/ライプチヒ
1999  ”魚市場”シロンの市場/インド
2000  ”ピョ−トル ザモイスキー展” 秋山ギャラリー/東京

     その他グループ展等多数

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