樂の音その7

樂の音その7



若い頃の感性を大切にしよう
05/2/2
 M.H

拙文を掲載していただきありがとう.またそれに対するりっちゃんのコメントを興味>深く読みました.

親御さんが長唄を歌っていて、それを子供の頃聞いて育った・・・・そんな環境がとても大切だと思います.聴くもののジャンルは何であっても良いのですが、それがそ>の人の生涯を貫き、嗜好を決定させると思いますね.だから邦楽も好き・・・大変結構です.若い頃「水色のワルツ」、「白い花の咲く頃」(すみれの花の咲くころの間違いじゃあ>ない?)なんて年齢が分かりますね.

音楽の話ではないけれど、私が住んでいるところでこの地方に昔から伝わる伝統的で盛大な夏祭りがあります.最近は7月の祝日、「海の日」の早朝、茅ヶ崎、寒川の神社の神輿が40台くらい集まり、私の家の近所の海岸に入り、「みそぎ」を済ませた後、一斉に整列をする.その姿は誠に壮観です.この祭は「浜降際」といい、テレビでも放映され、神奈川県では少しは知られた祭です.神輿は少し変わった作りで、古い和箪笥の金属の取っ手のようなものが付けられています.それを神輿本体に打ちつけながら、掛け声をかけて練り歩く.単純素朴なリズム、音色なのですがこれが地元の人にはたまらないのですね. 地元で生まれ育ち、既に中年の婦人がこの音や掛け声を聞くと今でも「血が騒ぐ」そうです.

そういう子供の頃から親しんだ音、風俗、感性は個人個人によって違いますが、大切にしたいですね.そういう感性が次世代に引き継がれ、日本の伝統、文化が継続していくものと思います.




「血が騒ぐ」、そうなんです。私がクラッシクを歌っている時ってそんな感じかな?だから、聴いている時に「血が騒がない」のはつまらないし、音を出さなければ、リズムに会わせてもいいんじゃないかと思うんだよね。

ちなみにうちの親父は、歌も歌ったけど三味線の方だったみたい。痩せていたけど、姿勢は良かったなぁ。祭囃子も大人になってからだけど・・・重松流を少々習いました。娘が私がいると嫌だと言うので辞めてしまったのですが、今も心残りです。こんにゃくを売り何かを買い付けに福生に来た重松さんが囃子を伝えてくれたとか。ジャズのように即興演奏ができるのが特長とか。そういう一人の努力、今でも町内会ごとでの囃子連の人たちの子どもたちへの練習、世話。そういう努力(しかも楽しく!!)が世代を超えて伝わっていくんですね。

祭りは町会という組織、総動員の一大イベントです。府中の暗闇祭りなんかもすごいです。烏帽子で位が決まっているとか。喧嘩が始まった時、烏帽子をつけた人が飛んできたら、即収まったのにびっくり。うちの町会(もう過去の話だけど)では子ども会として、囃子連の応援団として参加したけれど、楽しかったな。接待って知ってる?お遍路さんにもあるらしいけれど、自腹を切ってご馳走を並べる家があるんだ。神輿や囃子の人、くっついて歩くわれわれもたまたまそこにいた人もみんなご馳走をいただけるんだ。これがまたおいしい。夏の盛りとて、小さな缶ビールがありがたかったし・・・

接待だけでなく、子どもたちを世話する人、交通誘導をする人、山車のブレーキ係、みんなが共同しないととてもできないものだから、ある種の訓練にもなりうるね。自治体というもの、自治組織の大切さを体験させてもらいました。

「血が騒ぐ」のもそうだけど、いろんな役割の人が協力するところも、演奏会と同じだなぁと・・・






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