樂の音その41

樂の音その41



ダイナミズム
06/4/30
 りっちゃん

井崎先生は以前にもオーケストラの楽器の編成を良く見るようにと言っていた。昨日の練習では「同じfと表記されていても、楽器の数によって当然音量が違ってきます。音量というよりも音色かな?」とおっしゃっていました。これはgloriaの主題が三回出てくるところでの発言だったけれど、そういえば、山内博文先生も、「三回繰り返される時には三回とも表現が違って当然」てなことをおっしゃっていましたねぇ。

音符が混んでいるかどうかぐらいはわかるけれど、楽器の種類が多いかどうかまでは、正直言ってわからない。でもここは、女声、男声、全員で、となっているから、要求されているのは重量感ではなく、”明るさ”でしょうね。先生は軽やかに弾む感じでいい、とおっしゃっていました。だね。

会社で、訓読みを聞かれて、さっと答えたら、「すごい!!」といわれたんだよね。で、まぁ、「年の功」ではあるけれど、その「年の功」はやはり伝えていかないとなぁと、ここのところ、遠慮していた「おせっかい」をやってしまった。しかし、これは、「あんたが迷惑」なんて意味では決して無いからね。もう、私自身がそう言われ続けて、萎縮していた(まだ今もかな?)経緯があるので、人の楽しみを奪うつもりはさらさらありません。ただ、よりいっそう楽しんで欲しいからなのです。ってここに書いても当人には伝わらないかな。でも、その人だけでなくみんな、みんなです。

pはp。“u”は“o”。イン西東京の人ならわかるよね。

お言葉の二つ目は「いつもは6ぐらいで歌って、ffとppの差を広げるように、これがダイナミズムです」。イン西東京のソプラノはこの曲で、ずいぶん力をつけてきた。一人一人声が出てきている。だから楽しくてしょうがない、という感じで、pのところもついfで歌われている方もいる。でもpはpで歌っておかないと、いざというffの時に差が出ない。それではもったいないのだ。差を意図的につけましょう。練習の時からそうしておけば準備がしやすいし、そうすれば指揮を見てから慌ててよりも、喉の負担も無い。

「ドイツ・レクイエム」の時に「暗譜してます」とのたまわった助っ人さんがずーとfで歌っていたのを思い出すよ。あれはやめようね。暗譜するなら、pとf、他の表記も覚えましょう。

上手にできているかどうかは別として、私は音取り練習の時に「あ、この部分はこんな感じなんだ」って、気持ちというか、作曲者の意図というか、音楽から感じるんだな。もちろん歌詞も大事。gloriaには、暗い部分はソロが担ってくれるので、だから好きなんだけれど、「Miserere」にちょっと悲しみ色が混じるくらい。でも、喜びを表現するたっていろいろあらぁな。

私のお気に入り、「deprecationem」のソプラノなんて、そりゃ甘ったるく歌えて気持ちがいいのだ。井崎先生は「ソプラノのプリマドンナのように歌って御覧なさい」と博多弁でおっしゃったらしいけれど、これが、ラテン語よりもちんぷんかんぷん。うひ、でも、わが意を得たりでござりまする。

これはいつも浜中団長が言っている、ひとりひとりが歌えるように!! と同じことなのだ。音程や発声と同時に、音量、音色、気持ちもこめて歌えてこそ歌。合唱でも基本的には一緒だと思う。

そして、このコーナーを「楽の音」と名付けた意図どおり、それぞれが持てる力で、楽しく歌うというのが、一番大事。楽しく歌うために、テクニックもコツも努力も必要だけれど、目的はなんといっても楽しく歌うこと。だって、私たち素人だもの。楽しくなければ続きません。ねっ。






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