「ご飯が炊けたよ」

 

小さな土鍋の蓋を開けると、熱気が薫りを伴って立ち上がる。

並ぶのは宝石にも優る、瑞々しく白い輝き。

どうやら上手く炊けたらしい。味への期待が胃袋を締め上げた。

待て待て、すぐに入れてやるって。

大胆にしゃもじを入れ割ると、一層の薫りが鼻腔をつく。

少し返すと、これこれ。お焦げがうれしい。

よだれ混じりに頬が緩む。

茶碗に盛って、早速一口。

やけどをしかねない熱い満足が、舌を満たしてくれる。

漬け物と唐辛子味噌を足場にして、流し込むように胃袋へ。

さて、もう一杯。

そうだ、確か玉子があった筈だ。

 

〈ごちそうさま、否、お終い〉

 

 

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