キャンピングカーの小部屋

バッテリー液面チェッカー
液大丈夫君回路図

回路説明書Ver2
以下の改造は、全て自己責任の上で行なって下さい。

この回路図は、AK−MLのメーリングリストメンバーに対して
領布された物のオリジナル回路です。
自作可能なレベルの部品点数及びローコストに押さえてあります。

これを考えるに当って軽い動機はあるんです。

バッテリーは、重い 液の状態を調べるのに
降ろさないと見れない。

中腰で重い物を持つとギックリ腰になる。
(苦しいですよ。トイレにも行けなくなる。経験者談)
腰に負担を掛けるバッテリー降ろしたくない。
でもメンテナンスはしたい

さてどうしよう?

ここで登場したのがバッテリー液面チェッカー
「液大丈夫君」です。

まず回路図を見て下さい。

液大丈夫君の回路図Ver.3

この回路図は最終稿のVer3を一部手直ししています。
厳密には、Ver.3.0aに当たる物です。

製作レベルは、初心者向けでユニバーサル基板で
作れるレベルになっています。
そう考えて設計したつもりです。
ちょっと?多分に趣味に走った部分も
ありますが、その点はご愛嬌で許してね。

回路自体の調整箇所はありません。

LEDドライブ電流は、TC4011の定格以内で
設計されていますので少し暗いです。

チョッとだけ注意書きと動作説明を記載しますので
作る前に読んで下さい。

読まなくたって回路図を見れば判るわいの方は
回路図を破り捨ててご自分で考えて下さい。
生成物には、それなりのアーティクチャーがあります。
間違った使用方法をしない為にもお読み下さい。



電源に付いて
要注意!


電源は006Pを1個で9Vです。
選定理由には、性格が好い加減なのでないだろうと
思っていません?
実はフカーイ理由は、あるんです。

・電圧の割には小さい
・ 手に入り易い
これは当たり前

・接続がスナップ式なので簡単に外れない
少し重要性あり

・簡単に電源のアイソレートが出来る。
当たり前ですが後記する理由では結構重要

・電池の内部抵抗が高いし、容量は少ない
ショートした時に電池が直ぐ無くなれば被害は少ないですし
内部抵抗が高いとショート時の電流も小さく済みます。


逆に電気をかじった事がある人は、
4000シリーズは12Vでも使用出来るから
車のバッテリーに繋いで使いたいと考えます。
でもこれは、しっかり誤作動します。
あと泡ブクブクも発生します。
(良い子はやらないように でも面白いんだけどもね。)

基準点をマイナス電極にして計ると
セルの電解液自体が電圧を持っています。
(そう見える)
それもセル毎に違う値が出て来ます。

この回路は電解液の液面の高さ計測を
ロジックIC1個で済ませて無調整簡易化していますので
セル単位で変わる電圧を補正する手段が
この回路には有りません。
また、電極間を流れる電流を極力小さくする事を
主眼にしています。
マイクロアンペアオーダーしか流れません。

OPアンプ等で現在セル電圧を計測して作れば
作れない事はないのですが回路が複雑になります。
また、電極間に流れる電流値を小さくすると
外来ノイズ等の影響で誤作動します。
ミリアンペアオーダーに近い電流は必要になる。

でも書こうと思えば書けますが、そこまでする
必要性がないのと部品点数を減らして
その上無調整で作れる事が始めの目的でしたので
この部分はあっさりと考えない事にしました。
アイソレーション回路を作ればいとも簡単に作れます。
でも、コストは、しっかり掛かります。
そこまで凝る必要もないので・・・

この為、この回路を使う限りはバッテリーに対して
アイソレートされた電源が必要になります。

バッテリーの12Vからどうしても使いたい方は
DC/DCの1次2次が絶縁された
アイソレーションタイプのDC/DCを入れて下さい。
また、電源ヒューズは勿論、
電極には保護ヒューズも忘れすに入れて下さい。

はっきり言って私は面倒



使用部品

ICはTC4011
LED1黄色
LED2 緑
LED3 赤
LED4 赤
1/4W 100kの抵抗4本
1/4W 3.6kの抵抗4本
25V 0.1μF 積層セラミック 1個

計 14個の電子部品で作成できます。



電極の材質

バッテリー液は、強酸性水溶液の硫酸です。
ですから大変腐食性が高いです。

電極の材質は、カーボン棒を使用して下さい。
念の為に電気抵抗を調べて10Ω〜100Ω前後であることを確認をお願いします。
また、水滴等途中に付きますと誤作動しますのでヒシチューブ等で絶縁して下さい。

この炭素棒に到った経緯は、幼少の頃小学校の理科の実験で
水溶液の電気分解するときにマンガン電池の電極の炭素棒を
使った事を思い出したからです。
硫酸液は、殆どの金属を気持良く溶かします。
この辺がカーボン棒に到った経緯です。

どうしてもステンレス棒など金属でやりたい方は次をお読み下さい。

ステンレスでも大丈夫かと思いますが純度の高い物でないと腐食します。
単体でバッテリー液に入れた浸けた時に泡がつくものは駄目です。
(腐食している)

他の金属でも同様で入れると綺麗になるものや
変色するもの泡ブクブクになる物は使わないで下さい。


電極の長さ

電極は4本使用します。
長さは使用するバッテリーに現物合わせでお願いします。

下記の表の位置になるように位置合わせをして下さい。
電極 電極のの長さ、下の位置 役目
Low以下orLow コモン
Lowより少し上orLow 液面検知
Hiより少し下
Hi位

A,Bは同じ位置でも構いません。
Cは、Low−Hiの間でこの位置まで最低入れたいと
考えている位置
Dは、入れすぎ防止ですのでCより上でHiより下



動作

本当はあるかないかのチェックだけだとゲート1個で済みます。
でも4個もNANDゲートがありますから
残り3個を遊ばせておくのも面白くないので
趣味的に遊んでしまいました。
遊び心がないとつまりませんからね。
最終的にはこんな感じに動作するようにしました。
これ私の趣味です。

序にLEDは状態表示とアラーム表示の2種類を作りました。
勿論アラーム表示は危険の時に点灯です。

● 点灯
○ 消灯
LED 液面状況
状態表示 アラーム表示
LED1 LED2 LED3 LED4
液不足(危険)
液OK 不足気味
液OK
液入れ過ぎ


簡単な動作説明

この手の回路は、一般にトランジスタを使用したSW回路で構成します。
しかし今回はCMOSロジックICを使用しました。

理由は
ON−OFFのスレッシュホールド電圧が電源の1/2である。
ON入力電流がCMOSであるので微量であるので
副次的電気分解が少ない。(水素の発生が抑えられる。)
74シリーズに比べて40シリ−ズは電源が広範囲
消費電流が小さい
など

動作説明をする前に前提として

電極は、4本使用します。
電極Aは、電極B−Dの共通で使用します。(コモン)
電極A−電極B、電極A−電極C、電極A−電極Dが
それぞれスイッチに見立てます。
電極が液に浸かる事でスイッチONとなります。
浸からない状態がOFFです。

電極B、電極C、電極Dは、IC1の入力端子に接続
それぞれの入力端子には100kの抵抗を介して−側に
落としています。

電極Aは、+になっていまして世に言われる。
陽極側をコモンにしています。
ですから、ONの時電源電圧(Hiレベル)
OFFの時はグランド電圧の0V(Lowレベル)と
なっています。

動作説明は、状態のHi・Lowで全て説明します。
負論理のNANDとか正論理のNORだからONで点灯
OFFで点灯と書いても商売人でもチンプンカンプンになりますから

4011の動作は、入力が Hiレベル & Hiレベル の時に
出力がLowレベルになります。
また出力がLowレベルの吸い込み電流の方が大きいので
出力LowでLED点灯としています。


Hiレベル・Lowレベルとは
Hiレベル(以下 Hi)は、電源電圧と思って下さい。
Lowレベル(以下 Low)は、0Vと思って下さい。



簡単な動作説明

これを使うのは、液が足りない状態すね。
少ない状態から説明します。

電極Aを除く全ての電極が液面と接触していない状態では
IC1A,C,Dは,電極を接続しいる入力端子がLow、
出力はHiとなりLED1〜3は消灯となります。

IC1A,Cの出力を繋いでいるIC1Bは、入力がHi&Hiで
出力がLowになりますのでアラーム表示のLED4が点灯します。

電極DにつながっているIC1Cは、片側を+に接続(プルアップ)して
動作は単純な反転回路(NOT)として動作します。
電極B−Dが、液に浸からない時はIC1Cの出力はHiレベル
でIC1AとIC1Dの電極側でない入力をIC1Cがプルアップした状態に
しています。

蒸留水を入れていくと電極Bが、液に浸かり
IC1Aの入力は共にHiレベルで
出力はLowレベルになり状態表示のLED1点灯
IC1Bは、Low&Hiで出力Hiでアラーム表示のLED4が消灯

さらに蒸留水を入れていくと今度は電極Cも液に浸かり
IC1Dの入力は共にHiレベルで
出力はLowレベルになり状態表示のLED2点灯
IC1Bは、Low&Lowで出力Hiでアラーム表示のLED4は勿論消灯のまま


この時に止めて置けば良いのですが
一杯まで入れたい心理が働きさらに蒸留水を入れると
電極Dが液に浸かってしまい入れすぎモード

電極DにつながっているIC1Cの入力がHiに
出力はLowで状態表示のLED3点灯
あわせ技でIC1Cの出力からからつながっている
IC1A,Dの入力がLowになり、両出力はHi
今まで点灯していた状態表示のLED1,2は消灯

アラーム表示LED4を制御するIC1Bの入力はHi&Hiで
アラーム表示条件成立でLED4が点灯となります。

入れ過ぎで怒られる事に・・・・・



完成した姿

AK−MLでこの回路を元に完成品をとっぷあうとさんが
基板を作って2003年に領布しました。
開発者である私はその時「宜しく!」で
違う事をしていました。
(根が不精ですので悪しからず)

それと生み出した物がチャンと動くと
興味がなくなる性格なので当たり前の結末です。

液大丈夫君の保護遺棄なちゃうかな?

でもまるで企業の
研究開発ー>生産設計ー>製品化
の見たい!

綺麗な完成品は手元にありません。
前回領布時の姿をご覧下さい。

領布時の姿
とっぷあうとさんのHPより


綺麗に作る人が作ると綺麗になるんです。
エッ!何故?
私の場合、動けば良いとレベルで終るので・・・
やっぱ、保護遺棄罪だな・・・反省m(__)m


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