04.11.17(WED) 三ツ峠山 御坂山地(山梨県)


 今年蓼科山を一緒に歩いたNさん、Oさんの二人と、三ツ峠山に富士山を見に出かけた。前日の16日河口湖の民宿で合流して、ロープウエイで天上山に登り、夕日の富士山に対面したが、運良くこの二日だけが風もなく良い天気で、気持ちの良い尾根歩きと富士山と紅葉が楽しめた。


コース:三ツ峠登山口バス停9:40→木無山11:00-11:30→四季楽園11:45-11:55→三ツ峠山12:05→御巣鷹山12:30-12:45→大幡山13:40→送電線鉄塔13:50→林道14:10→登山口バス停14:30 (所要時間4時間50分)

旧御坂道は通れるが、工事のため旧御坂道から林道へは車は入れない(工期は今週一杯程度らしい)。仕方なく富士急行・三ツ峠登山口バス停から歩く。

駐車場:バス停の所に10台程度。林道に入れれば林道の登山口に更に20台程度停められる。トイレは林道の登山口と山頂の四季楽園付近に水洗の公衆トイレがある。
三ツ峠山(開運山)


 河口湖大橋から続く国道137を車で御坂トンネルに向かう。御坂トンネル入口手前を右折して旧道に入り、天下茶屋のある旧御坂トンネルに向け走る。しばらく登るとヘアピンカーブのところで右に林道が分岐し、手前に富士急行の三ツ峠登山口というバス停がある。通常は林道に入りT字路にぶつかったところに駐車場があり、そこが登山口だが、この日はたまたま工事が行われており、車は林道に入れなかった。仕方なくバス停の所に車を置いて歩いたが、林道の登山口まで10分程度である。
 富士急行のバスは、旧御坂トンネル入口の天下茶屋の前まで運行されているが、何時も運行されている訳ではないようなので、利用するなら確認した方がいい。天下茶屋の前も富士山の展望が大変よい。
 またこの登山道の名前を、立風書房の「山小屋利用でのんびり山歩き」と言うガイド誌では、北口登山口と書いている。山頂の山小屋”四季楽園”のホームページでは裏口登山道と書いていて、北口登山道は都留市の宝地区から登る道として別に紹介している。山頂直下に道標があって、北口登山道への案内があるが、その道は今回歩いた道とは方向が違うようなので、「山小屋〜」を見て初めて登る人は注意した方がいい。

林道の登山口の駐車場とトイレ。このすぐ下にも10台程度可能な舗装の駐車場がある。旧御坂道から林道には入れればここが使える。
登山道の様子。ブルトーザが有るので分かるように山頂の小屋までは車が入れる道である。


 立派なトイレの向かいから登山道に入る。登山道と言っても車の通れる道だから林道と言った方がいいかもしれない。所々にブルトーザが放置してあって、崩れればメンテナンスするのだろうか歩きにくい所は少ない。所々古いコンクリート舗装が残っていたりする。山頂にアンテナが林立する山だから仕方がないのだろう。かといってまるっきり味気ないかというとそうでもなく、天気が良かったせいか結構楽しく歩けた。途中一ヶ所ベンチなどを置いた広い休憩場所がある。人出も程ほどであった。

 山頂に近づくと分岐があり、直進すれば四季楽園に直行し、右に狭い方を行けば木無山の展望台に出る。三ツ峠山荘は展望台のすぐ上にある。
 木無山の展望台からの富士山は期待通りで最高、落ち着いてゆっくり富士山と対峙できる場所である。我々も食事をした訳でもないのに30分もここで楽しんだ。山名同定のための立派な方位盤がある。ほとんど人は来なかった。
木無山展望台からの富士山


 三ツ峠山荘を通りすぎ四季楽園まで来ると、山頂と屏風岩は目の前である。四季楽園の前の崖っぷちに、囲われたテーブルとベンチのコーナーがあって、屏風岩の展望がいいので入って写真を撮ってきたが、ここは有料である。只では写真一枚と言えども、有料で食事を楽しんでいる人の邪魔などしてはいけない(ごめん)。沢山の人が岩に取り付いてるのかと思ったが、流石にウイークディで4〜5人が下のほうで登る準備をしてるだけだった。

四季楽園(山小屋)とバックは御巣鷹山 岩登りの練習場:屏風岩

 三ツ峠山頂はやはりかなり込み合っていて、記念写真も撮るスペースがないほどである。展望が良く南アルプスも八ヶ岳も良く見えるが、驚いた事にこんなに晴れているのに、30分前には見えていた富士山が、沸き立つ雲に隠れてもう見えなかった。山の展望はほんとに運しだいである。
 山頂が込み合っていたのでここではほとんど休まず、御巣鷹山山頂で食事にした。ここもアンテナ林立で山頂標識一つない。休憩する場所としても今一である。


山頂の標柱(1785m) 八丁峠手前の送電鉄塔:ここから下山してしまった。

 

  食事の後、御巣鷹山の急斜面を一気に下る。ここからが山らしい山道だった。こんなに登ったのかなと思うほど下って、道が急な斜面を巻くようになると御巣鷹山の下りも終わりである。やがて明るい林の中の穏やかな尾根に出る。ほとんどの登山者は富士急行の三ツ峠駅の方(表口登山道)に下るか、三ツ峠登山口バス停(裏口登山道)に戻るようで、この青八山への尾根を辿る人は少ないようである。誰にも会わない静かな尾根道だった。この尾根の小さいピークを4つ〜5つ程越えたり巻いたりして、最後の小高いピークが大幡山と思われる。山頂の標識等はない林の中のピークである。木の間越しに青八山に続く御坂山地の主稜線がみえる。
 ひと休みしてここを下ると、切り開かれた広々した尾根に送電線鉄塔が建っている。林道側へ下るのに格好な小道が整備されているが道標も何もない。八丁峠ではないらしいが尾根のアップダウンにいささか飽きて、ここから下ることにした。


登山口に戻ってほっと笑顔のご両人 バス停前から御巣鷹山の空


 送電線の巡視路と思われるこの道は、しばらく下り、やがて少し登りにかかるところで、右に分岐する下り道がある。登る道の方が踏跡ははっきりしているが、次の鉄塔への登り道と判断して右の下り道を選ぶ。踏跡は心細いが小さな沢に簡単な橋が2箇所あり、整備された道であることが分かる。沢沿いにうねうねと下ること20分で林道へ飛び出した。 林道へ出てから林道の登山口まで戻るのに10分とかからない。かなりのショートカットに成功したようである。
 まずは無事下山にほっとしてぶらぶらと登山口バス停まで歩く。Oさんが担いで登ったコーヒーの残りで和んでいるころ、山歩きの成功を象徴するような青空のかなたから、御巣鷹山のアンテナが我々を見下ろしていた。




宿泊:  河口湖畔の温泉旅館[秋水」:山頂の山小屋より安いこの旅館は、隣で食事処をやっているだけあって夕食は豪華で食べきれないほどでした。宿泊は我々だけでゆっくり楽しめました。お風呂や部屋、寝具はお値段相当ですが、山小屋を思えば天国です。雪のある冬場はお休みのようです。http://www.mjnet.ne.jp/shusui/

温泉:  「ほったらかしの湯」:帰りにOさんに案内してもらいました。山梨市の山の上の、フルーツパークの上の富士屋ホテルの更に奥にあります。行くのは大変でしたが正面に富士山を望み、眼下に甲府盆地の広がる絶景の大露天風呂があります。富士山見物登山の総仕上げとしてはこの上なしです。





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