04.05.07(FRI) 谷川岳旧道-新道歩き 谷川岳

 久し振りに7日は好天の様子。袈裟丸山に行けば賽の河原周辺はアカヤシオで全山ピンクに染まっているでしょうね。久し振りに両神山のアカヤシオもいいかもしれません。ところが妻は昨年Tさんご夫妻に連れていってもらった谷川岳の旧道歩きがいたく気に入っていて、是非又歩きたいと言い張るんです。山の神が一旦言い出したらおとなしく従ったほうが身のためと言うものでしょう。

コース:谷川岳ロープウエイ駐車場:8:50→旧道マチガ沢出会い→一ノ倉沢出会い→幽ノ沢出会い→巡視小屋→新道幽ノ沢出会い12:50-13:20→新道一ノ倉沢出会い→キャンプ場→旧道マチガ沢出会い→駐車場15:15  (所要時間6時間25分)  

所要時間はそれだけ掛けたと言うことで、標準コースタイムは3時間半、標高差200m程度のコースである。幽ノ沢あたりからコースに残雪があるが歩行に特に問題はない。旧道から監視小屋に降りる途中に残雪の急な崖がありここは要注意。

駐車場はお馴染みの有料駐車場(500円/日)でなので何も問題なし。トイレは一ノ倉沢にもあるがまだ閉鎖されていた。
マチガ沢手前のシャクナゲ

 この時期の谷川岳旧道歩きは、特に花が多いと言う訳ではありません。何と言ってもブナやミズナラ、ミズキなど大木の森の芽吹きの緑でしょう。木の間越しに残雪の白毛門やそれに続く峰々が見えます。絶え間ない小鳥の声を聞きながら、アゲハ?かマルハナバチのようにおなじみの花々を訪ねて歩きます。勿論一ノ倉沢や幽ノ沢の岩壁の迫力が単調なだらだら歩きの句読点になってくれます。

 今、谷川岳旧道の見頃の花はアズマシャクナゲとイワウチワとムラサキヤシオです。イワカガミはまだ花芽も伸びていません。
 アズマシャクナゲはあちこちに沢山有りますが、今年も花付きは今一のようです。マチガ沢の手前の小尾根の送電線鉄塔への道を、鉄塔まで登って見る価値はあります。見頃は少し過ぎているのかもしれませんがこれからの花もあります。
 ここにはイワウチワも沢山咲いています。今が見頃です。道は急ですが逆に地面の小さな花は撮りやすいといえます。鉄塔の下は展望もよく一休みできます。少し離れていますがタムシバやミツバツツジも見ることが出来ます。
アズマシャクナゲ

アズマシャクナゲ イワウチワ


 ムラサキヤシオは群生はしていませんが、旧道周辺の森の中にあちこち咲いています。小さな木が多いようです。新緑に濃いムラサキが映えて、良いポイントになっています。ムラサキヤシオがあると今日のように暗く曇った日には、折角のミツバツツジの淡いムラサキがかすんでしまいます。
旧道沿いのムラサキヤシオ


 旧道から監視小屋への下りには一ヶ所10m程の残雪の急な崖があって、下は岩なので落ちたら唯では済みそうもありません。手掛かりは何もありません。昨年はTさんのお助けロープで無事下りましたが今日はロープもありません。”先にいくから付いて来い”と言って、おっかなびっくり下り始めましたが、よっぽど慎重だったのでしょう。雪国育ちの妻はどんどん先に下りてしまい、僕が後でした。”おいおい立場無いだろ”
 この下り道に大型の青いスミレが沢山咲いています。スミレサイシンではないかと思いますが、スミレの図鑑には中部の太平洋側にあると書いてないので違うかもしれません。
スミレサイシン?


新道沿いのムラサキヤシオ 新道のイワウチワ

 巡視小屋からは新道(湯檜曽川沿いの道)を戻り、一ノ倉沢からは河原に下りず送電線鉄塔まで登り、送電線鉄塔沿いの道を下りキャンプ場経由で旧道マチガ沢出会いまで登り返します。
 一ノ倉沢までの河原にはミヤマカタバミの群落がありますが、気温が低いせいか花が開いていません。昨年大群落になっていたアズマイチゲも今年はわずかで花も開いていませんでした。もう少し遅れるのかもしれません。一ノ倉沢の土手にはショウジョウバカマがかなり咲いていますがもう時期は過ぎたようです。送電線鉄塔沿いの道には歓声を上げたくなるようなイワウチワの群落があります。写真は失敗してしまいましたが今盛りです。

イワウチワの群落
新道のミヤマカタバミ

 小鳥が沢山鳴いています。ほとんど足場のしっかりした登り下りの無い道なので双眼鏡を持っていくとバードウォッチングも出来ます。オオルリとキビタキに会うことが出来ました。夏鳥も帰ってきています。おなじみのシジュウガラやコガラが鳴き交わし飛び交っています。カケスもつがいでやってきます。ひどい鳴き声ですが何時見てもなかなか見甲斐のある綺麗な鳥です。オオルリはズーム一杯で撮る事には成功しましたが、3倍ズーム、200万画素では無理ですね。最近は12倍ズームで手ブレ補正などというデジカメもあるそうで、ちょっと惹かれますね。
オオルリ

 シーズンには車も入って渋滞し歩く事もままならない旧道ですが、この時期ウイークディということもあってこの道を歩く人はわずかです。出会った人達は同年輩か少し若いペア3組、単身の男性3人、女性2人計11人と言ったところです。新道まで回った人は我々以外にペアが一組だけでした。従って気ままに花を訪ねて歩けます。歩く人はほとんど花の写真が目的です。特に沼田から来た同年輩の単身の男性は谷川岳の花について詳しく色々教えてもらいました。
 谷川岳ロープウエイは架け替え工事が順調に進んでいるらしく、駐車場付近で新駅舎の基礎工事が進んでいました。今度は駐車場から回廊でロープウエイの駅に行けるようになるようです。
 

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