鎖骨の詰めについて(その2)
大東流の中で唯一免許皆伝者の久師範の系譜を引く派として、我々日本伝の他に関西を中心とする琢磨会という組織がある。
その総務長を勤めておられる森師範が、「合気ニュース」に「琢磨会と大東流」というページを持っておられる。
その中で大東流の技術について言及されることがあり、「琢磨会ではあのことをそのように表現されるのか」と、毎回楽しみに読ませていただいている。
今回は「身震い」という題で、肘関節と肩関節の固定について解説をされ、特に肩関節の固め方について詳述された。
書かれた中味はこうである。「・・・・その肘関節を固めた状態で、肩関節を・・・・つまり前肩に、微かに押し詰め・・・・・」
「鎖骨の詰め」をこのような形で表現されるのかと、興味深く読ませていただいた。体術の技術面を表現するのには大変な困難を伴い、できるだけ誤解を避けるために多くの言葉を費やす羽目になる。
そこまで気をつかったとしても、その本当の意味を掴めるのは同じ技術水準に居る者だけである。その意味では、森先生は多くのことをその連載の中で述べられておられるが、どれだけの人がそのことに気づいているのだろうか。