朝顔の手の設計図
以前、吉福先生の著作「武術の奥義」に取り上げていただくときに、私の技術について本を書いたらどうかというお誘いを受けた。そのときは、分際に過ぎると思い一応お断りしたのだが、近頃勃然と書きたくなってきた。そこでまず「朝顔の手の設計図」というテーマで項目出しをしてみたが、あっという間に下記のような事項が出てくる始末。一項目に最低A4一枚程度は書くことになるので、正直参っている。やはり映像で説明した方が良いのか。今までの映像と違い、かなり「やらせ」に見られてしまうのが嫌でしばらく作成しなかったが、そろそろ作らざるを得ないか。近い内にDVD作ります。
・指は曲げず(指を曲げれば手の内が膠着し手首も固着するので、「力が通らなく」なる)
・手首の膠着を緩め「力を通す」ためには、小指・薬指・中指を下に開いて「縦の門」を開き、人差し指と親指を平行に開いて「横の門」を開ける
・感情線と生命線を使う、頭脳線を使うと親指と残り4本の指の力が中和するので使わない(DVDでは間違った説明になっています。こちらが正しい説明です)
・中指と薬指の手掌腱膜を収縮させ、掌の感情線を境にしっかりと掌を折り曲げ、尺骨を押し出すように
・合気柔術としてこの二本の手掌腱膜を使うことは、相手の頭の重心を取ることにつながる
・親指を生命線を境に寝かせることにより、手首の撓骨側が緊張しないようにする。これにより小手と手首が力を通すパイプになる
・同時に親指と人差し指を使って「コの字」の形を作る(「手鏡」も「ぐい飲み」も同じ理合い)
・小手の伸筋を収縮させて撓骨を前に押し出す
・茶巾絞りの意味(親指・人差し指・中指の三指だけを使う意味、雑巾絞りではないという理由)
・手掌腱膜を効果的に使うことが柔術的な触れ合気を可能にする
・朝顔の手=柄の握り=筆の握り=印を結ぶ(手の内の設計図としては同じ)
・惣角が剣術家であったことが朝顔の手を生んだ
・剣術の柄の握り=杖の握りが「真の鍔競り合い」を可能にする
・甲冑剣術の型の意味=合気杖が求めているもの