キャノピーの製作(真空成型)

キャノピーの成型についてはラジコン技術誌でも紹介されていましたが、熱したエンビ板を型に押しつけるときに、型に合わせた枠を使って隙間を減らす方法があります。しかし話を聞くと何個も作ってやっと使える物が出来たとか、なかなか難しいようです。(私はやった事がないですが...)
そこで以前ホビー屋さんで見かけたバキューム成型器(確か"桃ぞう"とかいう製品名だったような...)を参考にして、バキューム成型によるキャノピー製作をやってみようと思い立ちました。バキューム製法とは型の上面からエンビ板を被せ、下方から空気を抜いてエンビ板を型に密着させる方法です。何となく大がかりな感じがしますが、バキュームは家庭用の掃除機で空気を吸い出すだけですし、台も千円程度の材料費で簡単に作れました。

1999/10/25 UP
  

1.今回使った材料 写真用木製パネル:四切りサイズ(@250円)を2枚とその上の大きさ"大四切り"サイズ(@300円)を1枚
適当なベニヤ板1枚(版画用シナベニヤ@250円を使用)
フィルムの芯等(オラカバの芯が家の掃除機の口にぴったりはまる太さでした。)
2.吸引台の製作(吸い出し穴の加工) 木製パネルは2枚を向かい合わせて、側面にフィルムの芯が入る穴をあけます。(ホームセンターで売ってた安物ホールソーでグリグリやりました。)
3.吸引台の製作(吸い込み穴の加工) 木製パネルの片方(木型を載せる方)に空気穴を適当にあけます。
3mmドリルで4cm間隔位であけましたが、後で穴の数を追加しました。(1〜2cm間隔でいっぱいあけた方がいいようです。)
4.吸引台の製作(パネルの接着) 掃除機で吸った時にパネルが変形しないように中央に適当な木片を挟んで2枚のパネルを木工用ボンドで接着します。
5.吸引台の製作(吸い出しノズルの取付) フィルムの芯にビニールテープを巻いて、パネルの穴にぴったりとはめ込みます。(取り外し出来た方が収納時に便利です。)
バキューム台はこれで完成。
6.エンビ版の固定 エンビ板の固定枠は一回り大きい木製パネルとベニヤ板を使います。木製パネルは板の部分を切り取って枠だけにし、ベニヤ板もパネルの枠と同じ大きさに切り出します。
エンビ板の固定はパネルとベニヤの枠の間にエンビ板を挟んで、ベニヤ側からタッピングビスを数ヶ所ねじ込んで固定します。
7.木型の製作 5mm厚のバルサを数枚重ねて接着し、バルサカンナとカッター、紙ヤスリで成形します。ここでひとかたまりのバルサブロックが無かったのでバルサ板を重ねたのですが、こうすると成形中にバルサの合わせ目が分かり、左右のバランス等がつかみやすくなります。
400番のペーパーをかけた後、ラッカースプレーを3回くらい重ね塗りして、最後に1000番のペーパーで仕上げました。
TRI−STAR400用のキャノピー木型、細長いです。
8.木型の固定 まずはバキューム台の上に木型を置きますが、台から10mmほど浮くように適当なスペーサを挟み、動かないように両面テープで固定します。

下の方に掃除機がつながっています。一度掃除機のスイッチを入れてみて、動作を確認しておきます。
※キティーちゃんのテーブルクロスは気にしないで下さい...!

9.バキューム成型 プラ板をコンロで均一に熱して、柔らかくなって垂れ下がってきたところで、素早く木型の上に押しつけ、掃除機のスイッチを入れます。
プラ板が木型と台にピタッと張り付きます。
10.トリミング プラ板が少し冷えるのを待って枠から外すと成型完了です。後は不要な部分を切り落として使用します。少し木型の木目が出てしまいました。木型表面は完全になめらかにしないとダメみたいです。
でも、最初に思っていたよりも全然簡単に出来上がりました。これからキャノピーの自作が楽しくなりそうです。

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