(C)TWO-WAY/知的障害養護学校/小・中学部/体育/ゲーム
TOSS茨城NEVER 河村要和
「車椅子の生徒も一緒に楽しめる体育の授業をしたい」。そこから始めた縄跳び遊びである。国の進めるインクルージョンにより,特別支援学校には,知的障害の校種を問わず肢体不自由の子も入学してくる。2007年4月から学校教育法も一部改正され,小・中学校にも肢体不自由の子,また,発達障害のある子が入学する傾向はますます加速している。通常学級に車椅子や知的障害の子がいた場合,分かりやすい流れが必要である。そのひとつの方法である。 |
1.授業の流れ
美浦養護学校のみんな集合。 |
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・教師はしゃがんで両手を広げ,できるだけ小さく集まるようにする。
今日は長縄遊びをします。2列に並びなさい。 |
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・長縄の前に2列に並ぶ。
見本を見せます。 |
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・跳んだら(くぐったら)コーンの外側を回ってもとに位置に戻る。
・車椅子の子は内側を通ることを伝える。
(1) 長縄遊び
@ 止めた縄の上をゆっくり歩いて跳び越える。
A 止めたまま,縄を少し上に上げる。(跳び越える)
B 腰の高さに縄を上げる。(潜り抜ける)
C 床にこすらせ小さく横に揺らす(跳び越える)
D 少し大きく横に揺らす(跳び越える)
E 小さく縦に揺らす(跳び越える)
F 大きく縦に揺らす(跳び越える)
G 小さい波を作る(跳び越える)
H 大きい波を作る(跳び越える)
(2) 縄抜け
次は縄抜けをします。跳ばないで,縄の下を抜けていきなさい。 |
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@ 1人ずつ行う。
A 2人ずつ行う。
B 2人で手をつないで行う。
C 3人組に挑戦する。
2.ポイント
(1) スモールステップで進める。(どの子も参加できる)
(2) 車椅子の子と健常な子の通り道を分ける。(ぶつかる危険を取り除く)
(3) くぐるという車椅子の子も参加できる動きを取り入れる。(どの子も参加できる形を作る)
(4) 手をつないでくぐる動きを入れ,友達とのかかわりを作る。(かかわりの場面を取り入れる)
3.子ども達の様子
・知的障害のある子も,車椅子の子も,教師や友達と一緒に参加することができた。
・長縄くぐりでは何人も一緒にくぐってみたり,何度も何度も挑戦したりする子もいた。
どの子も「できる」楽しさを味わえる活動となった。
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