帰りのあいさつ前に毎日漢字学習4

TOSS茨城ML  河村要和

知的障害養護学校の小学部3年生の児童を対象に漢字の学習を行った。精神発達年齢が低く,自閉的傾向を持つ児童には,絵カードと漢字だけの提示は難しいと感じた。(まず絵の認識がうまくできない。)知的年齢に合った絵本の読み聞かせをしながら,漢字をさりげなく提示していく方法で行った。

絵本の読み聞かせをしながら漢字を提示する    パネルシアターでのお話をする中で

○児童は半円に座っている。

○漢字「山」「田」の提示はパネルシアター台後ろの黒板を使う。

さあパネルシアターの始まりです。

1.「ピクニック」の曲にのって子供と動物たちというが散歩に出かけるお話を始める。

山や野原が出てくるので,お話の後黒板に絵を描き,山と田んぼを合わせて「山田」と人の名前を教えようとした。

山の形から,「山」という漢字ができたんだよ。

といって,山の絵を描いた後,「山」の漢字を書く。

お話のできる2名の児童はすぐに覚えた。

田んぼの形から「田」の漢字ができたんだよ。

と言って田んぼの絵を描いた後,「田」の漢字を書く。

お話のできる2名の児童はすぐに覚えた。

「山田」と書いて,「やまだ」と読むんだよ。

お話のできる児童2名は,「やまたんぼ」と覚えてしまった。いくら「やまだ」だよ。と言っても,「やまたんぼ」になってしまった。

漢字は,そのものの読み方をそのまま教えなければいけない。「田」は「たんぼのた」ではなく,「た」と教える必要があった。