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「雨の日のおさんぽ」 シェフラー作 わかばやしひとみ訳 東京書籍
レインコートと長靴を買ってもらい,待ちに待った雨の日におばあちゃんと犬のルーカスとお散歩に行って,いろいろな冒険をし,ますます雨の日が大好きになった男の子の物語である。
◎ キーとなる全発問
発問1 登場人物は誰ですか。 |
発問2 このとき「ぼく」はレインコートを着てお散歩に行っていますか。 |
発問3 小鳥は何羽いますか。 |
発問4 「ぼく」は散歩でどこを通って行きましたか。 |
発問5 きのこを取ったのは,今日ですか,明日ですか。 |
発問6 最後の文の@「だってお散歩するのも楽しいし,」とA「こうやって本も読んでもらえるんだもの。」ではどちらを強く読むのがいいですか。 |
発問7 では,A「こうやって本も読んでもらえるんだもの。」も@と同じように大きく読むとしたら,題はどうなるでしょう。 |
◎ 授業の流れ
第1時 ○前文通読 ○初発の感想 ○語句の説明
第2時
発問1 登場人物は誰ですか。 |
・ぼく ・おばあちゃん ・犬のルーカス
登場人物の条件を抑え、この物語で注目していく人物たちを確認する。 発問トップ
登場人物 の条件 |
その物語の中で活躍している 気持ちが書かれている。 |
指示1 「何日かたって,やっと雨が降った。これでおばあちゃんとお散歩に行ける。」の文に赤線を引きなさい。
発問2 このとき「ぼく」はレインコートを着てお散歩に行っていますか。 |
指示2 行っていると思う人は○,まだっていないという人は×をつけなさい。つけたらその理由を書いて持ってきてください。
全員が終わったら黒板に○と×に分かれて名前磁石をはり意見を出し合う。
解 まだ行っていない。
「〜行ける。」というのは思うことでまだ行動していない。次のページで,段落が変わり,「新しいレインコートに 雨が降る。帽子のつばからしずくが落ちる。」というところで,初めてお散歩に出たと考える。
第3時
指示3 「ぼくの思ったこと,したこと,見たこと」に線を引きなさい。
「〜いいんだ。」 →(思ったこと)
「〜もがいていた。」 →(見たこと) 発問トップ
語尾から登場人物の動きが見えることに気づかせる。
発問3 小鳥は何羽いますか。 |
児童 2羽・・・6人 3羽・・・5人 4〜5羽・・・10人 6羽・・・4人
全員が自分の解と理由を書き,黒板に名前磁石をはってから意見を出し合う。
解 4羽以上と考える。
・「小鳥たちは,ひさしの下や壁のくぼみにいた。柵の上に止まっている小鳥もいた。」で少なくとも3羽以上。
・柵の上に2羽とまっている挿絵があるので,合計4羽以上はいる。
第4時
発問4 「ぼく」は散歩でどこを通って行きましたか。 |
・排水溝 → 川 → 森 ・・・主人公の動きをつかませる。 発問トップ
発問5 きのこを取ったのは,今日ですか,明日ですか。 |
児童 今日・・・18人 明日・・・7人
意見を出し合った後,全員 「今日」 になった。
解 今日である。
お散歩の帰り際に,おばあちゃんが,「あしたきのこ採りに来ましょう。」といったが,
その直後に「ぼく」が,きのこを見つける描写がある。
きのこを見つける描写は次の日に場面が変わったとも考えられる。
しかし,その文の前に犬のルーカスが泥だらけになるシーンがあり,家に帰った後,
お母さんが泥だらけのルーカスにびっくりする場面がある。
したがって,きのこ採りに行ったのは「今日」である。
泥だらけのルーカスを理由に挙げた児童が数人いた。 発問トップ
発問6 最後の文の(1)「だってお散歩するのも楽しいし,」と(2)「こうやって本も読んでもらえるんだもの。」 ではどちらを強く読むのがいいですか。 |
解 (1)である。
・文の終わりはやさしく読むほうが余韻が残っていい。((1)をやさしく読んで終える。)
・音読の仕方に立ち返る。題は大きく書いてあるので力強く読んだ。題はお散歩である。
したがって(1)を強く読む。
・物語の90%がお散歩について書かれている。(1)を気持ちをこめてはっきり読み終わりたい。
発問7 では,(2)「こうやって本も読んでもらえるんだもの。」も(1)と同じように大きく読むとしたら,題はどうなるでしょう。 |
板書 「雨の日の○○○○」
解 「雨の日の お は な し 」
題の大切さに触れ音読のまとめ(読みの工夫が必要な個所を読み合う)をして授業を終えた。