漢字文化の授業

TOSS茨城ML  河村要和

 神谷裕子先生の「象形文字の世界」の授業を構想追試をしたものです。五年生の児童1名に行いました。後半説明が多かったため少しだれてしましました。後半についてはさらに修正しました。

板書 象形文字

発問1 なんと読みますか。

すぐに「しょうけいもじ」と返ってきた。

発問2 象形文字ってなんだか分かりますか。

「実物のものを文字に表した文字。」と返ってきた。
○そうだね。物の形から作った文字です。

「月」「太陽」の象形文字を書いて,今の漢字を答えさせる。月から書く。

発問3 これはなんですか。

(答えはすぐに出てきた。)
         正解。「月」です。

発問4 これは何ですか。

         正解。「日」です。太陽を表しています。

板書2 形声文字

発問3 なんと読みますか。

「けいせいもじ」と返ってきた。

発問4 形声文字ってなんだか分かりますか。

「音からできている。」「形からできている。」という答えが返ってきた。

発音の漢字と意味の漢字がくっついてできた漢字です。
実は漢字の80%は形声文字です。

「日のつく漢字は明・暗・昼・晩など,お日様にかかわる漢字になります。

「では発音の漢字「青」のつく漢字はどうでしょう。」

発問5 青のつく漢字を3つ書いてください。

静・情・精・清・靖・請・錆

どれもすがすがしい,純粋な,混じりけのないといった意味を持つようです。
実は発音の漢字は,その意味もしっかりと持っている(残している)のです。

それは「青」を分解してみることで分かります。

こうしてみると漢字はすべてその形からいろんな意味を持つことが分かりますね。

「ではいったいどのような人が作ったのでしょう。ここに実は1枚の写真があります。
 これは3千年前に漢字を作ったといわれる伝説の人物です。」

発問6 あきらかにどこか変だなというところがあります。どこでしょう。

○そう目が4つあるところです。

昔の人々は,鳥や獣の足跡を観察して漢字を発明した程の人物だから,普通の人よりすごい目をもっていたと考え,
こんな絵を残したのです。

発問7 漢字は今から三千年以上前に作られた文字です。どこの国で作られましたか。

○そう,中国です。

はじめに作られたのが甲骨文字このようなものです。→甲骨文字の画像

次に作られたのが青銅器文字です。→青銅器文字の画像

しかしこの時期にはまだ中国が戦いの中にあり,いくつもの国でいくつのもの文字が使われていました。
それを統一したのが,秦の始皇帝,今から2000年前のことです。
始皇帝は政治制度を統一し,貨幣を統一し,そして文字の統一も図りました。

発問8 全国統一の後,「この文字の統一が最も重要といわれました。なぜでしょう。

離れた国々を統一するために多量の文書が必要になり,まちまちな文字が大混乱を招きました。
そこで作られたものが.テン文でした。

発問9 実はこのてん文,皆さんはよく目にしています。何百,もしかすると何千回と見ているかもしれません。
どこにあると思いますか。

紙幣です。→紙幣を見せる。

このことから,漢字の文化が日本でもとても大事にされていることが分かります。
物の形をかたどってできている漢字。よくみると,その姿が浮かび上がってきますよ。

以上1人の児童を対象に行ったので,30分の時間でした。