第3回、川上川生物調査

2002年、12月7日(土曜日)

 この日、川上川の第三回目の水棲生物の調査が行われました。あいにく冷たい小雨が降る、肌寒い日になってしまいました。川上川の水棲生物調査は年二回、夏と冬に行われます。前回の冬の調査は、一日暖かい日差しに恵まれたのですが。
朝9時半に参加者が集合場所に集まってきました。今回も十数名の参加者が集まりました。

 今回も篠田授樹先生に指導して頂きました。最初の水棲生物を採取する場所は、川上橋から降りたところです。

左写真の右から2番目の方が篠田先生

25センチ四方の枠を沈めて、その範囲の石や落ち葉を採取している所。

 天気予報では雨は午後から本降りになるとのことでした。このため、今回の生物調査は前の二回とは調査の方法を変えました。今までは水棲生物のいる石や落ち葉を採取した後、その場で生物をピンセットで一匹一匹より分ける作業をしましたが、今回は最初に水棲生物の採取だけを現場でやって持ち帰り、その後の細かい作業は屋根のある場所ですることになりました。

左写真:石をバケツの中で洗って水棲生物を落としている所。

 25センチ四方の枠を川に沈めて、そこの岩や砂や落ち葉を取り出して、そこに住んでいた生物を採取します。これらの岩や砂や落ち葉をそのまま持ち帰るのは大変なので、篠田先生の指導で、一度岩などをこするようにして洗って水棲生物を落とし、洗った後の水をネットで濾します。こうすると割合手短に水棲生物をまとめて採取することが出来ます。

左写真:水棲生物を洗った水を網で濾します。こうして細かい生物を簡単に採取します。

左写真:洗い終わった石も、生物が残っていないか確認します。見つかればピンセットで採取します。
 続いて大羽根橋の残土処分場のすぐ下の地点で採取をします。この日もダンプが時々やってきては、残土処分場に土を持ちこんでいました。残土処分場は秋の台風で一部が崩落していました。

 操業を開始して一年も経たないうちにこんな状態になってしまうのだったら、この残土処分場はこれからの月日に耐えられるのか不安になります。

コンクリートが壊れ、U字溝がバラバラに転がっていました。

のり面が崩れ始め、水の流れで深くえぐられています。

 残土を持ちこんだそばから土が河川に流れ込むようでは、それは残土処分場ではありません。
 川上川はダム湖の相模湖に流れ込みます。その相模湖では土砂の堆積によって貯水量が減少していくことを防ぐために、周囲の河川から流れ込んだ土砂の浚渫を行っています。この作業に県は毎年多額の出費をしています。その県が、大羽根橋のような残土処分場の許可を下してしまいます。

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