国際福祉機器展 H.C.R.2011 2011年10月5日〜10月7日に東京ビックサイトで開催された国際福祉機器展H.C.R.2011です。今年も出展数が多い為かセミナースペースが小さく出展ブースを小さくして多くの企業が並んでいました。
会場の様子 天気が悪いにもかかわらず会場は活況でした。レベルが上がってきている中、毎年新たな試みをしている製品が出てくるのが凄いところです。目に止まったものをいくつかご紹介いたします。
リフトテーブル(ナナミさん) 部分的に高さを変えられる食卓テーブルです。収納家具と同じデザインで一体感が得られるようにデザインされています。
高さを変えられるテーブルは以前からありますが、着席した人の状態に合わせて個別に高さを変えられるところが特徴です。一個づつ可変テーブルを置くよりテーブルの脚がスッキリするので使い易くなります。
ロボティックベッド(パナソニックさん) 2年前に出品されていた全自動式のベッドが進化した製品です。前回よりも実用性が増したような気がします。NEDOとの共同開発ですがメーカーとしてやる気は感じます。
実演の時間では注目を独り占めしているように、大勢の人が集まっていました。スイッチ一つで寝たままの状態から車椅子に座った状態に変身することができます。
ベッドの縦半分が横にスライドしてベッド本体から分離され、その後車椅子の形に変形します。起き上がる途中で床に収納されていた肘あてが出てくるのがポイントです。これとは別にベッドから分離するのを手動で行うタイプもありました。
組立て式スロープ(アビィリティ・ケアネットさん) スウェーデン生まれの組立て式のスロープと高さ等位置を変えられる洗面器です。福祉の充実しているスウェーデンからではの技術とノウハウが見受けられます。
樹脂性の段差解消材ブロックを組立ててスロープをつくる製品です。斜め材や水平材等オモチャ間隔で組立てられるので親しみやすく作れます。室内のバリアフリー対策に効果を発揮しそうです。
ブロック式なので使用形態が変わった時でも形を組み替えることができます。また軽量なので不要になった場合も簡単に撤去ができるのも特徴です。
設置する高さを変えられる洗面器です。横のストッパーを解除すると簡単に上下に移動できます。体の状態の変化にも対応できるので便利な製品です。
上下だけでなく左右にも動かすこともできます。レールに引っ掛けてあるので隣接して取付けた手摺も移動や取り外すことができるのも特徴です。
アクーノ(ケイマックさん) 便器を隠すことができる洗面化粧台です。介護施設等で部屋に便器を設置した場合でも、普段は便器を隠しておくことができるので住空間を有効活用できる製品です。
普段は便器が隠れるようにセットし洗面化粧台として部屋を広く使うことができます。車椅子でも使用できるように前面を引っ込めることができます。
トイレとして使用する場合は洗面化粧台を電動でスライドさせると便器が出現します。スペースの限られたワンルームマンション等にも利用の巾が広がります。
電動ステップ(アプローズさん) 自動車の乗り降りを楽にする後付の電動ステップと、玄関の段差を解消する為のイス式段差解消機です。
車内のフロアと道路面との段差が大きいので階段の替わりとなるステップを車体の底に取り付け乗り降りを手だするする製品です。電動で出し入れでき後付できるのが特徴です。
玄関の段差を床ごと昇降する段差解消機はたくさんありますがイスに座った状態で上下に移動し段差を解消する補助機器です。まだ開発途中ですが床置き式という発想が柔軟です。
パワーアシストハンド(アトムプロジェクトさん) 脳卒中等で手の麻痺により不自由になった手指の回復をさせる為の補助装置です。退院後のリハビリ用補助機器として期待が持てそうです。
空気圧を利用して手指を伸ばしたり曲げたりすることによりペットボトルを掴むこともできます。自分の指が動くうれしさを実感できるだけでなく、指の動きから逆に脳を刺激する効果も期待できるようです。