アヒルのお尻パンツの作り方




アヒルのお尻パンツ


縫い代付きの型紙で裁断した普通の生地を縫い合わせる時、私は普段、直線はピン打ちのみで、曲線はしつけをしてから
縫い合わせています。でも起毛のフリースやフェイクファーなど、毛足があって厚みのある生地を縫い合わせる時は
どうしてもズレやすいので、直線でもしつけをしてから縫ったほうが綺麗に縫えます。
この写真図解では起毛のフリースを使用しています。


型紙では、ウエストのゴム入れ部分の折り返しの縫い代を2.0cmにしています。
起毛のフリース程度ならそれほど厚みは出ませんが、フェイクファーで作る場合はウエストゴムを入れる部分を
縫い代の折り返しで作ると、1枚でも厚みがある生地が2枚重なることになり、そこにゴムを入れるとギャザーが寄って
ウエストがかなりモコモコします。トップスがエントランスデイジーのようなゆったりしたシルエットのワンピースなら
あまり影響はないかもしれないですが、ドナルドのシャツなどはウエストまわりがピチピチになってしまう可能性があります。
ウエストに薄手木綿などの生地で2.0cm幅の見返しをつけて、ゴム入れ部分を作ることをおすすめします。その場合、パンツのウエストの
縫い代を1.0cmにして、木綿の見返しとナカオモテで縫い合わせます。木綿の見返しにはゴム入れ口を作ってください。

フェイクファーで作ることを考えて、用尺は生地幅145cmで出します。上マチのパンツ、下マチのパンツともに、0.3M使用します。
毛足に向きがある場合は、布目を同じ方向で合わせて裁断してください。


尻尾の高さが比較的低い【上マチのパンツ】(薄ピンク=右)と、
尻尾の高さが比較的高い【下マチのパンツ】(水色=左)を作りました。上に着せるものに合わせて、
また、両方の尻尾の形を見比べて(着用写真はブログに載せています)、お好きなほうを作ってください。

http://plaza.rakuten.co.jp/colycolycoly/diary/201403230000/
http://plaza.rakuten.co.jp/colycolycoly/diary/201403300000/



尻尾の膨らみは、パンツとぬいぐるみ本体の間に直接、化繊綿を入れることで膨らませています。




【上マチのパンツ】



前パンツの左右各1枚と、尻尾マチを1枚裁断する。ウエスト・股下・裾(赤○)以外にロックミシン。
前中心のカーブは、縫い合わせてから縫い代をひらけるように、0.5cm程度の切り込み(青)を数箇所入れてからロックミシンをかける。





後ろパンツの左右各1枚を裁断する。ウエスト・股下・裾(赤○)以外にロックミシン。
後ろ中心のカーブも同様に、縫い合わせてから縫い代をひらけるように0.5cm程度の切り込み(青)を数箇所入れてからロックミシン。





前パンツの左右を、ナカオモテで前中心を縫い合わせる。青ピンはウエストの出来上がり線の位置。
ピンクピンと青ピンの間にゴム入れ口を作るので、1.0cm縫い残す(緑)。
しつけをしてピンを抜き、布端から1.0cmにミシンをかける。ピンクピンより上と、青ピンより下で返し縫い。





しつけを取り、縫い代をひらいて縫い目にアイロンをかける。
股下の縫い代を切り落とし(紫)、股下の布端に左右続けてロックミシンをかける(青)。





左右どちらかの後ろパンツ(写真は左)と、尻尾マチをナカオモテで合わせる。赤は、尻尾マチの先端。





型紙の☆印の合い印同士を合わせて、布端を揃えてピンを打つ。☆印より下の曲線は、後ろパンツのカーブの切り込みを
ひらきながらピンを打つ。布の厚みを考慮して、☆印より下は尻尾マチの方のカーブのほうが少し短くなっています。
しつけをしてピンを抜き、布端から1.0cmにミシンをかける。尻尾マチの先端(赤)で返し縫い。





しつけを取り、縫い代をひらいて縫い目にアイロンをかける。





もう片方の後ろパンツ(写真は右)と、尻尾マチをナカオモテで合わせる。布端を揃えてピンを打つ。
青ピンは尻尾マチの先端。先に縫った側の縫い代を起こして、縫いこまないようにピン打ちしてしつけをする。





しつけをしたらピンを抜いて、布端から1.0cmにミシン。青ピンのところ(尻尾マチの先端)で返し縫い。





しつけを取り、縫い代をひらいて縫い目にアイロンをかける。左右の後ろパンツと尻尾マチの縫い合わせ、出来上がり。





尻尾の下の後ろ中心をナカオモテで縫い合わせる。青ピンは後ろパンツの尻尾先端。縫い代(赤)を起こして、縫いこまないようにピンを打つ。
白ピンは尻尾カーブの下のカド。布端を揃えてピンを打ち、しつけ。ピンを抜いて布端から1.0cmにミシンをかける。青ピンのところで返し縫い。





しつけを取り、縫い代をひらいて縫い目にアイロン。白ピンは尻尾カーブの下のカド。
ここの縫い代に、カドの手前ギリギリ(0.2cm程度)まで切り込みを入れる(紫)。





股下の縫い代を切り落とし(紫)、股下の布端に左右続けてロックミシンをかける(青)。





表面。尻尾の下から見たところ。縫い合わせから、起毛素材の「毛」を目打ちや毛糸針で引き出し、
縫い目が目立たないように毛並みを整える。目の粗いヘアブラシなどを使うと綺麗に出来ます。





表面。尻尾の上から見たところ。同様に、マチの縫い合わせから起毛素材の「毛」を引き出し、
ヘアブラシなどで縫い目が目立たないように毛並みを整える。





あとは普通のパンツと作り方はほとんど同じです。前パンツと後ろパンツの脇を、ナカオモテで縫い合わせる。
布端を揃えてピン打ち、しつけ。布端から1.0cmにミシンをかける。しつけを取る。





縫い代をひらいて縫い目にアイロン。裾の縫い代を切り落とし(紫)、前後の裾に続けてロックミシンをかける(青)。





両方の脇の縫い合わせが終わったら、ウエストの脇、後ろパンツ+マチのはぎ合わせの縫い代を切り落とし(紫)、
前後パンツのウエストに1周、布端にロックミシンをかける。
2.0cm折り返してミシンをかけ、ウエストゴムを入れる。ウエストゴムの長さの目安は38.0cm。





前パンツの股下と後ろパンツの股下をナカオモテで縫い合わせる。パンツの裾の縫い代にゴムを入れるため、ゴム入れ口を作る。
ピンクピンは裾の出来上がり位置。青ピンとピンクピンの間を縫い残し、0.5cm程度のゴム入れ口にする(緑)。
しつけをして、布端から1.0cmをミシンで縫う。青ピンとピンクピンの前後で返し縫い。しつけを取る。





縫い代をひらいて、縫い目にアイロンをかける。緑○のところに、ゴム入れ用の穴があいています。





裾を1.0cm折り返してしつけをして、ミシンをかける。細いゴムを裾に通す。太もも周りのゴムの長さの目安は20.0cm。






【下マチのパンツ】



前パンツの左右各1枚と、尻尾マチを1枚裁断する。ウエスト・股下・裾(赤○)以外にロックミシン。
(写真は間違えてしまっているので、緑にもロックミシンをかけてください)。
前中心のカーブと、尻尾マチの中間あたりのカーブは、縫い合わせてから縫い代をひらけるように
0.5cm程度の切り込みを数箇所(青)入れてからロックミシンをかける。





後ろパンツの左右各1枚を裁断する。ウエストと裾(赤○)以外にロックミシン。
後ろ中心のカーブも同様に、縫い合わせてから縫い代をひらけるように0.5cm程度の切り込みを数箇所(青)入れてからロックミシン。





前パンツの左右を、ナカオモテで前中心を縫い合わせる。青ピンはウエストの出来上がり線の位置。
ピンクピンと青ピンの間にゴム入れ口を作るので、1.0cm縫い残す(緑)。ピンクピンより上と、青ピンより下で返し縫い。





縫い代をひらいて、縫い目にアイロンをかける。股下の縫い代を切り落とし(紫)、股下の布端に左右続けてロックミシンをかける(青)。





左右どちらかの後ろパンツ(写真は左)と、尻尾マチをナカオモテで合わせる。赤は、尻尾マチの先端。





型紙の☆印の合い印同士をまず合わせて(青ピン)、布端を揃えてピンを打つ。





しつけをして、布端から1.0cmにミシンをかける。尻尾マチの先端(赤)で返し縫い。





ピンクピンは尻尾マチの先端。ミシンはここで返し縫い。





もう片方の後ろパンツ(写真は右)と、尻尾マチをナカオモテで合わせる。布端を揃えてピンを打つ。
青ピンは型紙の☆印の合い印。赤は尻尾マチの先端。先に縫った側の縫い代を縫いこまないようにピン打ちしてしつけ。






しつけをしたらピンを抜いて、布端から1.0cmにミシン。ピンクピンのところ(尻尾マチの先端)で返し縫い。





左右の後ろパンツの後ろ中心をナカオモテで合わせてピンを打つ。しつけをしてミシン。赤は尻尾先端。






ピンクピンは後ろパンツの尻尾先端。ミシンはここで返し縫い。しつけを抜く。





マチの縫い合わせの縫い代をひらき、縫い目にアイロンをかける。尻尾の下から見たところ。






後ろ中心の縫い代をひらいて縫い目にアイロンをかける。尻尾の上から見たところ。






マチの縫い合わせの縫い代の裾をカットする(紫)。股下にロックミシン(青)。






前パンツの股下と後ろパンツの股下をナカオモテで縫い合わせる。後ろパンツに膨らみを出すため、後ろパンツの
股下のほうが少し長くなっています。いせこむように前パンツと合わせてピンを打つ。





パンツの裾の縫い代にゴムを入れるため、ゴム入れ口を作る。
青ピンは裾の出来上がり位置。青ピンとピンクピンの間を縫い残し、0.5cm程度のゴム入れ口にする(緑)。
しつけをして、布端から1.0cmをミシンで縫う。青ピンとピンクピンの前後で返し縫い。





縫い代をひらいて、縫い目にアイロンをかける。緑○のところに、ゴム入れ用の穴があいています。






股下の縫い代を切り落とし(紫)、左右の裾に、前後続けてロックミシンをかける(青)。






あとは普通のパンツと作り方はほとんど同じです。前パンツと後ろパンツの脇を、ナカオモテで縫い合わせる。
布端を揃えてピン打ち、しつけ。布端から1.0cmにミシンをかける。





縫い代をひらいて縫い目にアイロン。裾とウエストの縫い代を切り落とす(紫)。






両方の脇の縫い合わせが終わったら、後ろ中心のウエストの縫い代も切り落とし(紫)、
前後パンツのウエストに1周、布端にロックミシンをかける。
2.0cm折り返してミシンをかけ、ウエストゴムを入れる。ウエストゴムの長さの目安は38.0cm。


あとは上マチのパンツと作り方は同じです。表面の縫い合わせから、起毛素材の「毛」を目打ちや毛糸針で引き出し、
縫い目が目立たないように毛並みを整える。目の粗いヘアブラシなどを使うと綺麗に出来ます。

裾を1.0cm折り返してしつけをして、ミシンをかける。細いゴムを裾に通す。太もも周りのゴムの長さの目安は20.0cm。