「確かにペルナンヴェルジュレス村のワインは売りやすいものではありません。ですが、良いイメージを描きながら自分自身が“好きなワイン”、“飲みたいワイン”を造りたいのです。」
真面目で誠実な人柄が伝わってくるレミ・ロランは、ロラン家の4代目としてこの地に生れ、現在は息子のシモンとともに、ペルナンヴェルジュレス村の8ヶ所に広がる12haの畑を守り続けています。
彼らの哲学は、「流行を追い求めるのではなく、エレガントな果実味とフィネスを備えたテロワールを表現したワインを追い求める」ことです。
今日、ドメーヌ・ロランでは5つの村にまたがった12haの畑を所有しており、14ものアペラシオンのワインを生産しています。栽培から醸造にいたる全ての工程は、家族の協力で成り立っています。栽培における最大の目的となるのは完熟した健全なブドウを収穫することです。加えて、土壌に備わっている永続的な恵みのサイクルを守るために、自然に敬意を払った栽培を心がけています。そのためドメーヌ・ロランでは、施肥や植物性の処置を最小限にとどめて、土壌とブドウ樹のバランスを保っています。ブドウの生育過程では、厳格な手作業による栽培を行っており、品質の向上に努めています。そして、ブドウが完熟した段階で手作業による収穫を行い、房がつぶれて品質を損なわないように小さなケースに入れて醸造所まで運びます。
醸造所における仕事も同様です。テロワールを表現するために、ブドウがワインへと成長する過程を見守り、余計な介入を極力避けます。
シャルドネの醸造においては、ブドウは除梗せずにゆっくりとプレスし、リッチさと豊かなアロマを守ります。果汁はそのまま静置されワインへとその姿を変えていき、その後にフレンチオークの木樽に移されて熟成され、ワインとして完成するのです。発酵においては、培養酵母を用いずに長い時間を費やして行います。その後、澱とともに木樽にて熟成され、ワインに複雑味と膨らみを付加します。
ピノノワールの醸造においては、手作業にて選果し、房を傷つけるのを防ぐために重力を利用して(ポンプを用いず)タンクに移します。発酵は自然に起こるように促し、ピノノワール本来のアロマやテロワールの特徴を表現できるように、人為的な調整を行いません。フレンチオークの木樽に10-15ヶ月熟成させて清澄・濾過をせずに瓶詰めします。 |
(インポーター資料) |