MotoGP DIGEST

6/11 ロッシ、地元で今季2勝目
 6/10に行われたMotoGP 第6戦「イタリアGP」でヤマハのV・ロッシが見事優勝して、今シーズン2勝目を挙げました。
 このイタリアはV・ロッシ、L・カピロッシ、M・メランドリの地元で、各ライダーが得意とするサーキットでもあります。
 レースは序盤から順位が目まぐるしく変化する状態となり、トップに立ったロッシがミスをしてあれよあれよと5番手まで落ちてしまうというシーンもありました。
 レース後半までロッシ、カピロッシ、ヘイデンが団子状態で接線を繰り広げていたのですが、再三のロッシのアタックでなんとかカピロッシ選手を追い抜き1位でゴール。惜しくも2位になってしまったカピロッシ選手でしたが、その速さを見せ付けてくれたという点では印象は抜群でした。
 地元レースで気合十分のM・メランドリ選手は途中、N・ヘイデンと交錯した後にコースアウト、順位を落として6位でゴールしました。
 このムジェロはテクニカルなサーキットというより、ホームストレートでの最高速が出るサーキットで、各メーカーのマシンの最高速は330km/hにも及びます。今まではDUCATIのマシンが最高速に定評があったのですが、今シーズンはどのメーカーも性能がどんぐりの背比べ状態で遜色がない状態・・・。
 しかしレース中に特に気になった点が、コーナー進入〜クリップまでの速度〜コーナー脱出のレスポンスでDUCATIのマシンがやたらと早い!勿論、ポイントランキングで上位に名を残すL・カピロッシのライディングであるからこそなし得るものなのかもしれませんが、ロッシがコーナーのブレーキングで我慢してもカピロッシはさらにそこでロッシを離し、コーナーの脱出のレスポンスにおいてはヤマハのYZR-M1を置き去る感じでした。
 マシンの性能か、はたまたセッティングやタイヤの違いなのか・・・と素人の僕にはわかりかねる場面もありますが、ヤマハのマシンやロッシが今シーズン不調な原因には今までロッシが他を寄せ付けなかった「コーナリングスピード」が他メーカーに追いつき追いつき追い越されているからではないかと推測します。
 HONDAのRC211VもワークスライダーのN・ヘイデンにより開発が進められ、こちらも進入からクリップまでの速度が速く感じられました。
 HONDAやDUCATIが一段と安定感を増している中、YAMAHAも辛うじて一勝を手に入れましたが、今シーズンのポイントディスタンスは一つ出遅れてしまいました。昨シーズンの様な圧倒的実力を見せ、またランキング争いをかき回してもらいたいところです。

4/29 悩めるロッシ、屈辱の11番手グリッド
 前回のカタールGPでようやく優勝を手に入れたヴァレンティーノ・ロッシですが、トルコGPに向けてまた調子が上がらない様子です。
 ロッシはフリー走行で調子のいい走行が出来たと思われた直後にセッティングの変更をしたようですが、それが裏目に出て「グリップ不足」に悩むようになってしまったようです。
 今シーズンはやることが全て裏目に出てしまう感がありますが、例の原因不明の振動問題は今回はさほど起きていない様子というのが、唯一のいい知らせでしょうか。
 グリッドに関して後方であることが、非常に彼にとってレース展開を厳しくしているものの、予選7番手のケーシー・ストーナーまでは同じ2分7秒台なので、サクっとオーバーテイクをしてくれると思われます。
 それより上の順位に位置しているスズキ・カワサキ・ドカティーといったマシンは予選で2分4秒、5秒という驚異的なタイムなのでここがどういうレースをしてくるかで一方的な展開になってしまうかもしれません。
 予選トップはスズキのクリス・バームーレンです。彼は去年250ccに乗っていた時もこのサーキットで優勝しています。
 MotoGPクラス5戦目になるバーミューレンが予選トップというのはここ最近の若手の活躍をやはり如実に表しているものですが、スズキに対して29戦ぶりのポールをもたらしたという点にも注目すべきでしょう。
 なにはともあれ、ロッシにとって苦しいレースになるというのは間違いないので、スタート直後の動きに注目してみたいと思います。ここで、いつものようにジャンプアップで5、6位あたりに来ればトップへの道筋も見えてくるのではないでしょうか?
4/12 ようやく登り調子のV・ロッシ
  2006年MotoGP第2戦カタールGPでようやくV・ロッシが優勝してくれま した。
  ここ何年か開幕戦を連続で優勝していただけに今年の先行きが案じられ ていましたが、見事決勝で素晴らしい走りを見せての優勝です。
  このレースも前回のスペインGPのような振動に悩まされる部分があった みたいでしたが、テストでなんらかの解決策を見出したのか若干の改善は あった模様です。まだ予選用タイヤなどのグリップが強いタイヤを履いてい る時には強い振動が出るみたいですが、決勝ではグリップが落ちてきた時 にうまくマシンをコントロール出来るという自信のあるコメントを残してくれ ました。
 今回は6番グリッドからのスタートだったのですが、なんとトップのグリッドに並んだのが、今年最高峰レベルにフル参戦を果たしたK・ストーナーだったのです。ストーナーは前回ロッシとの接触があったものの、上位でゴールするという素晴らしいパフォーマンスを見せ、今回の予選も好タイムを連発していました。もし、このレースで優勝していればMotoGPクラス最年少優勝という大きな記録がかかっていたのですが・・・達成出来ず・・・
 しかし1列目、2列目のグリッドにルーキーが3人も並ぶ結果となったのはMotoGPの時代の移り変わり、まさに新世代を予感させるものでした。

 レースが始まると、ホールショットを見事K・ストーナーが奪い、以下N・へイデン、ロッシと続きます。スタートが得意なロッシはやはりジャンプアップで3位でレース序盤を迎えます。
 去年のタイムよりもダントツに早いペースでレースが進み、トップのK・ストーナーが好タイムを連発します。すると、レースに動きが見え始めます。
 ロッシは前にいたホンダのエース、N・へイデンを抜きにかかりますが、コース上の使えるラインが少ないカタール「ロサイルサーキット」なので、中々前に出る事が出来ません。順位をクロスさせる事3回目にしてようやくヘイデンをパスして2位にアップ。
 その後はすぐにK・ストーナーの後ろにつけてプレッシャーを与え、10周目にはタイムが落ちてきたストーナーをパスしてトップに立ちます。ストーナーはその後もタイムを落とし続けて、12周目にはヘイデンに、13周目にはDUCATIのエース、L・カピロッシにも抜かれます。
 1、2、3位にヤマハ、ホンダ、DUCATIのエースが並びましたが、実質は1、2のロッシ、ヘイデンの争いになりました。
 ここではロッシが得意のレースコントロールを見せ、トップを快走します。
 19ラップ目にはヘイデンに一時抜かれるシーンがありましたが、すぐに20ラップ目で抜き返し、最終的には0.9秒のタイムをつけてトップでゴール。
 今回のレースは結果的には各メーカーのエースが表彰台に上りましたが、節々での若手ライダーの登場を予感させるレースでした。ロッシの実力はやはり確固たるものがありますが、他メーカーの追撃を余裕で抑えられるものではなくなってきたのでは?という予想もあります。
 しかしあくまでレースは何がわかるか分からないので、このまま昨シーズンのようにロッシが独走するかもしれません。
 心地良い緊張感が久しぶりにMotoGPクラスにやってきた感がありますが、次回のレースも楽しみに観戦しましょう。

4/4 第2戦カタールに向けて
  2006年シーズン第1戦スペインGPを転倒という形で幕を開け たV・ロッシ。
  初戦はマシンのチャタリングや振動によって思うような結果を 残す事が出来ず、結局は決勝レースにまで問題を引きずってし まうという形になってしまいました。またT・エリアスとも接触して しまうというなんとも後味の悪いレースになってしまいました。
  第2戦カタールGPに向けて開幕戦翌日の公式テストから問題 の解決策に向けて大きく動いている様子です。去年のマシンに向けて、総合性能を上げてきたマシンということで、このような細かい問題に対しての対策法は明確になっていると思われます。
 ここ何年かYZR-M1と共に素晴らしい成績を残してきたロッシはマシンの開発に定評があるだけに次戦に期待が持てるかと思います。
 ただ、2004年のカタール初開催の時に転倒を喫しているだけに精神面的な不安をふっきることが出来るかというところも見所でしょうか。しかし、カタール ロサイルサーキットは改修工事を行ってある程度の路面状況を改善したので、こういうところはプラス要因となるでしょう。
 クイックなコーナーとゆるいカーブが混ざり合ったサーキットでロッシの快進撃が始まるのでしょうか?

3/27 昨年度チャンピオンのV・ロッシ、悪夢の開幕戦14位
  500cc時代から実に5シーズンを通してチャンピオンを獲得し続けてい たV・ロッシ。誰がこんな結果を予測したでしょうか?
  結果はそう・・・14位
  レース開始直後に後方から迫ってきていたT・エリアスと接触し、  転倒してしまいます。この直後にレースに復帰しようとしますが、もうトッ プとの差は50秒以上もあり、優勝は絶望的でした。
  実は今回のレース、ロッシは3列目からのスタートと、マシンのセッティングに問題が発生したために、本来の実力を発揮しきれなかったのでしょう。
 不調のV・ロッシとは対照的だったのが、ブリジストンタイヤ勢。特にDUCATIのL・カピロッシは予選から好調をキープし、ベテランらしい走りでトップを譲らずそのまま優勝を飾りました。特にレース終盤は1分41秒台に乗せる走りを見せ、レース展開のうまさが光るというところも見逃せません。
 日本勢としてはKAWASAKIの中野選手が予選でフロントローの3位。決勝では惜しくも7位という結果でした。
 また、今年からMotoGPクラスに上がってきた昨年度250ccチャンピオン、D・ペドロサはこのクラスでルーキーとは思えない走りを見せ、ホンダワークスのエース「N・ヘイデン」を抜いてからはトップのL・カピロッシをあわやその差が1秒切るかというところまで追い上げる場面も見せました。
 V・ロッシ選手は転倒後、思うように操りきれないマシンでコンスタントに1分42秒台をマークし、今後への望みを繋げました。しかし、ブリジストン勢(DUCATIやKAWASAKI等)やHONDAはシーズンオフ中の開発が雑誌で語られている以上にうまくいっていたのでしょう。開幕戦にうまくペースを持ってきたあたり今シーズンの流れ的なものが見事に開幕戦の結果に繋がったのではないのかな?と思います。
 しかし、V・ロッシ選手の一ファンとしては2戦目以降の活躍を期待したいところです。 
What's ON? ---

■ MotoGP DIGESTを更新しました。 ---(06/6/11)
■ MotoGP DIGESTを更新しました。 ---(06/4/29)
■ MotoGP DIGESTを更新しました。 ---(06/4/12)
■ MotoGP DIGESTを更新しました。 ---(06/4/4)
■ MotoGP DIGESTを更新しました。 ---(06/3/27)
■ MotoGP DIGESTを更新しました。 ---(06/1/15)
■ FC2でブログを開始しました。
  DIARYからどうぞ ---(06/1/15)
■ BBSを新設しました。
MotoGP NEWS