★ 2日目/ヘレン・キーム・ゼーへ

ゆっくり寝るつもりがトラブル続きで緊張してしまったのかよく眠れませんでした。こんなことじゃイカン!
朝食会場へ降りていくとロビーで日本人のお兄さんに元気よく挨拶されてしまいました。ツアーの添乗員さんか現地ガイドさんだな、きっと。自分とこのお客さんと間違えたちゃったんですね。

そんな訳で朝食会場には何組かの日本人がいました。皆静かーにお食事をしています。私たちもそれに倣っていると近くのテーブルに座っていたご夫婦のご主人のほうがウェイターに向かって言いました。
「つまようじ、プリーズ!」
いくらなんでもそれじゃ通じないよ、と思ったけれど彼は挫けず身振りを交えて繰り返していたら爪楊枝は届けられました。すばらしい。
ところで私達が朝食会場を出た時は先ほどのお兄さんがいろいろ説明してました。まだ8時前ですよ。やっぱ、ツアーって行動が早いですよね。これからノイシュバンシュタイン城にでも行くのかな。

そして私達の今日の目的地はヘレン・キーム・ゼー。 ホテルはミュンヘン中央駅から地下鉄で一駅のところだけれど時間があるので中央駅までぶらぶら歩いてDBの窓口へ。日曜日なので週末割引切符が買えました(二人で往復28オイロ!普通なら片道一人12.40オイロかかります。ただしICやEC等の特急列車には乗れません)。

列車の写真 列車はミュンヘン発08時33分のザルツブルク行きRE31003。

プリーンへ行く列車はほぼ1時間に1本あります。
予定では9時半発のものに乗るはずだったのだけれど、早起きしてしまったのでとっとと行動しました。

この列車が出るホームは別のホームの先にあるので
時間にはちょっとゆとりを持って行動しましょ。

プリーン駅の看板 1時間ほどでプリーンに到着。
ここからミニSLに乗って桟橋まで行き、そこから更に船に乗ってヘレン島へ。
馬車とお城 船を降り木立の中を進みます。お城までトテ馬車に乗っていく人も多いので道は殆ど貸し切り状態。
小鳥の囀りを聞きながらぶらぶらと歩いていくのはとても贅沢な気分。かつてはここを正装した煌びやかな男女がさざめきながら通ったんでしょう。

10分くらい歩くと木立の向うにお城が見えてきました。

キームゼー

なんつーか、さすがルードヴィッヒ。イグアナとカメの噴水なんてステキ過ぎです。
あ、でもお庭はお花が咲き乱れていて可愛らしいです。もっともこの写真じゃ分からないけれど。

お城の内部はツアーでのみ見学可能です。ドイツ語の他英語、フランス語などがあるけど日本語はありません。迷わず英語を選択。学生のアルバイトのようなガイドのお兄ちゃんの後について中に入ります。子供のような彼だったけれど話ぶりはなかなか堂にいってました。この彼、時折ジョークを飛ばすのだけれど何がおかしいのかわからないのは私の語学力のせいばかりではないはず。だって他のお客さんも笑わなかったもん。

見学後は絵葉書など買って桟橋近くのレストランでお昼ご飯。
Uちゃんには止められたけど行きがけから気になっていたミルヒライスを注文しました。
真中の茶色いのが蕗に似た植物を甘酸っぱく煮たもので今の季節だけのもだそうです。 おいしい! でも激甘。
結局半分くらいしか食べられませんでした。残念。
これがミルヒライスだ!

このレストランは高台にあり湖が眺められとても気持ち良い。ついのんびりしてしまったら船の出る時間が近い。この船を逃がすと次の船まで一時間も待たなければならないのでなんとしても乗りたい。
お会計をお願いするが、おじさんは暗算が遅く、サラダとミルヒライスとコーヒー二つで19オイロなのになかなか19と言ってくれない。やっと19と計算出来たところで20オイロ差出し桟橋までダッシュ。
丁度お客さん達が乗りこんでいるところだった。これならまだ間がある。
「ねぇ、Uちゃん、桟橋で写真撮って!」
「えぇ!?時間ないよ」
「一枚くらい大丈夫よぉ」
と写真を撮ってもらったらUちゃんも 「私も撮って!」
じゃあ、と交代していたら「あー!行っちゃう!」

びっくりして振り向くと渡し板を仕舞っているところです。慌てて駆け寄り乗せてもらいました。呑気に写真など撮っていたので乗らないと思われたらしい。ごめんなさい。

本土(?)に戻ってから売店で「日本にエアメールを出したいんだけど切手はあるか?」と聞いたら「エアメールがいくらかかるか知らないが、普通の切手ならあるのでそれを持っていくか?」との返事。 そ、それはあまり意味がないんじゃ・・・。

プリーンの駅でも時間があったので駅の売店で切手があるか聞いたら「ここでは売ってないけど5分くらい歩いたところに郵便局があって今日は日曜だからお休みだけど前に自動販売機があるからそれで買える」とのこと。
ぶらぶら歩いて郵便局へ行くと言われたとおり自販機がありました。説明書きがドイツ語の他4ヶ国語が選べる優秀な機械。でも言語が選べて切手の種類が選べても肝心の料金はわからないのでした。
そんな訳でここでも切符は手に入らず。

仕方がないのでミュンヘンのホテルに戻ってから(この時に道を間違えた。これのせいで後で手痛い目に会うことになるとは予想しなかった)フロントで切手を売ってもらいました。日本へのエアメールは1オイロ2セントなり。でもバッチリ手数料を取られましたけど。日曜日でさえなければ道々郵便局があったのになぁ。

夜はミュンヘン在住のドイツ語仲間Sちゃんと会いました。行先はイギリス庭園にあるビア・ガーデン。イギリス庭園にはビアガーデンは何件かあるようだけれど、中国の塔近くにあるお店へ行くことにしました。 この庭園、結構広くて入口から10分くらいかかって中国の塔へ。
おぉ!これが中国の塔・・・!
なんて安っぽい。 前に行ったサン・スーシーの中国の茶室は豪華絢爛過ぎて嫌味だったけど、こっちはこっちでただの板張りって感じ。シンプル イズ ベストと言う見方もあるけどさ。

このビア・ガーデンはスタンドへ行って欲しいものをよそってもらうい、空いている席に勝手に座る方式。お料理コーナーでジャーマンポテトを頼んだらお皿に2掬いも入れようとするので慌てて止めたら変な顔をされてしまいました。いいの。日本人はそんなに食べないの。

オリー・カーン 食べ物とビールを調達したら席についておしゃべりタイム。
Sちゃんに頼んであったオリー・カーンのCDを受け取りました。
ドイツ、ブンデス・リーガのキーパー、オリバー・カーンの応援歌だそうで独・英・日3ヶ国語で歌われている上、カラオケ付きの優れもの(?)です。

友人に頼まれていたのですがミュンヘンではお買い物をする時間が無いので頼んでおいたんですよ。だって到着が土曜日の夕方で月曜の朝には移動しちゃうのに、ドイツはいまだに日曜日はお店はお休みなんですもん。
これでお土産が一つ完了したのでぐっと心が軽くなりました。
お礼に森八の和菓子をプレゼント。喜んでくれたみたいです。

さて、ビヤ・ガーデンだけあって戸外は日が落ちると急に寒く感じます。久しぶりに会ったSちゃんには悪いけれど2時間くらいで失礼させてもらうことにしました。
地下鉄に一緒に乗る時、「この線なら乗換え無しであなた達の地下鉄駅に着くよ」と教えてくれました。さすが地元民、助かっちゃうな。そしてSちゃんは一駅で降り、私達はそのまま乗り続けていたのですが、私達の駅ってこんなに遠かったっけ?乗換えを入れても3〜4駅だと思ったけどな。不安になって車内の路線図を見てみると・・・
全然違う線じゃないの〜!どこよ、ここ?

路線図を見ながら今来た方向を戻ります。この時中央駅に寄って明日の切符を買って行こうかという話になったんだけれど、とても疲れてしまって一分でも早く休みたい気分だったので断念しました。そして中央駅から歩いて帰るつもりだったけれど疲れていたのでホテルに近い地下鉄駅Theresienwiese駅を利用することにしました。実は地下鉄の駅を使ったことはないのだけれど、地図はあるし今日は既に一往復半しているから大丈夫だよね。

駅を出てしばらく行くと今日見たお肉屋さんとレストランがありました。よし、合ってます。そのまま道を歩いているとこれまでは正面を見ながら通っていた教会の裏側が見えます。どうして??私たち迷い子になってしまったのね。そう、先ほど見たお肉屋さんや看板は午後ホテルに戻る際、道を間違えた時に見たものだったんですね。ダメじゃん。
この一刻も早く帰りたい時に・・・。暗いし人はいないし泣きたい気分です。それでもドイツはどんな通りにも名前があるので現在地を探すのが比較的容易なのが救い。なんとかホテルに帰りつきました。 あー、もうクタクタです。

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