ダンスを始めるきっかけ・・・と言っても大したものはありません。大抵の女性は優雅にワルツを踊ることに憧れたことがあるのではないでしょうか? 私もずっとそんな気持ちを心の片隅に持ちつづけていました。ある日、いつも使う駅のホームからふと向こうを見るとダンススクールの看板が目に止まりました。以前からあったのだと思いますが、私が意識したのはこの時が初めてでした。「これはやってみろということね!」単純にそう思っちゃったんです。それでもこの時は目前に資格試験を控えていたので、とにかくそれが終わるまでは、と我慢しました。
7月の半ば、兎にも角にも試験が終わり勇んでそのダンススクールの門を叩きました。わりと新しいビルでしたが開校して1年以上経つ、ということでした。今までなぜ目に入らなかったのか不思議なくらいです。見学もそこそこに入会するつもりでした。が、しかし。なんと私か行ける時間帯は1ヶ月以上先まで予約が一杯で受けられない、とのことです。先生ご夫妻が二人でなさっているところなので今いる生徒さんだけで予約が一杯になってしまうそうです。予約が取れないのでは仕方がないのでその日はすごすごと帰ることになりました。
次の日からお教室探しが始まりました。わたしの勢力範囲の都内某所を中心に電話帳のコピーと地図を片手にとある土曜日にお教室を虱潰しに見て周りました。
いや、まぁ、お教室のあることあること。しかしその土地柄か、ダンス教室とはそういうものなのか、飲み屋街の怪しいビルに入っているところが多いんですね。昼間でもそんな所を一人でウロウロするのはイヤなのに、夜に来るのはもっとイヤだなぁ〜などと思いながらの訪ねて回りました。
見学したい旨を告げるとスタッフがシステムを説明してくれます。このスタッフが先生なのですが・・・。
対応はお教室(というか先生)によって随分違います。とても人当たりの良いところからあっさりした所までいろいろです。ま、好き々きですね。私は人見知りするので(傍目にはそう見えませんが(^^;)ニコニコ話しかけてきてくれるお教室のほうが好感が持てました。でもなぜ若者はいなんだ?どのお教室に行っても生徒さんは年配の女性ばかり。若い人はやらないのかな〜?
一つのお教室で体験レッスン(30分)をさせて頂きました。そこもビルの一室なのですが、日当たりが良く先生も生徒さんも多い、賑やかなお教室でした。女性のスタッフが一通り説明してくれた後「時間があるなら体験レッスンを」と言ってくださったので、ものは試しでお願いしました。身長を聞かれ「じゃあ背の高い先生がいいですね♪」と言って奥へ入って行かれたのですが、結局組んでくださったのはその時近くにいたあまり背の高くない先生でした。つまり空いている先生はこの時この人だけだったんですね(^^; この時はジルバとブルースを教えていただきました。とても簡単なステップ(のはず)なのですが、出来ないんですね〜、私は(^^;
終わってから先生とコーヒーを飲みながら少しお喋りをしました。どこのお教室にも大抵コーヒーメーカーが置いてあって自由に飲んでいいようです。その後は入会の勧めでもう大変でしたけど。はっきり言って結構粘っこかったです。なんとか出てきましたけど、ちょっと英会話のNOVAを思い出しました。
この体験レッスン、無料の所と有料の所があります。貸靴も同じ。因みに私がお願いした所は両方とも無料でした。もう一ヶ所、心惹かれたお教室があったのですが、そこは両方有料でレッスン代なども相対的に高いのでこの日は止めておきました。
この日、6つのお教室を回ったのですが、感想は「ダンスは高い!」です。先生によっても変わるのですが最低でも4000円/30分です。それに30分では足りないので大抵の人が1時間はお稽古するそうです。もしこれを週に1度のペースでお願いしたら・・・。
帰宅後、パンフレットを眺めながら資金繰りとその費用対効果を考えていたら母が言いました「市のサークルに入ればいいじゃないの」と。その手があったかぁ! 母が市のサークルが全て載っている冊子を見せてくれたので、そこからいくつかのサークルを選んで電話してみました。が、しかし。「初心者です」と言うとどのサークルも「ダメとは言わないけど・・・」という感じでした。実際サークルへ見学に行ってみたのですが、やはり踊れることが前提になっているんですね。しかも私が行ける日のサークルはどこも年上の方しかいないようです。ダメだこりゃ、と思いつつ改めて市の冊子を見ていると「いろいろな活動を格安で指導してくれる先生の一覧」というのがあり、その中にボールルームダンスの先生が二人もいるじゃありませんか。これだぁ!!
早速一人の先生のところへお電話してみました。その先生は日曜日に公民館で教えていらして「今度の日曜日からいらっしゃい」と仰ってくださいました。私は嬉々としてお邪魔する旨返事をした後恐る恐る言いました「実はまだ靴を持っていないんです。」少し間があった後、「普通の靴でいいから出来るだけ底のツルツルしたのを洗って持っていらっしゃい」と仰いました。いいのか?普通の靴で。そう思いつつも、下駄箱を物色し底に溝の入っていないベルト付きのサンダルを洗って持って行きました。そしてさんさんのダンスレッスンは始まったのです。