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天使からの贈り物
Ken Miyake 今日は、待ちに待ったクリスマスイブ。 珍しく俺の仕事が早く終わるからって、久しぶりにと逢う約束をしたんだ。 俺の部屋で食事を作って待ってくれている。 俺は、帰り道が自然と足早になった。 −−−ピンポーン…… とりあえず、俺はインターフォンを押してみる。 しばらくしてから、中からが顔を出した。 「ただいまっ♪」 「お帰り♪お仕事お疲れ様でした!でも、健くん、なんで自分の家なのに、インターフォン鳴らすの?」 「なんとなく、一応ね!」 「変なの」 そう言って、はクスクス笑ってた。 久しぶりに見たの笑顔。 ってこんな顔して笑ったっけ? そう思って、俺は、思わず見とれてしまう。 ふと目線を落とすと、俺の足元にブルーとJも俺を出迎えてくれていた。 「あっ、ごめん、ごめん。お前たちも俺を出迎えてくれたんだ。ありがと」 俺はブルーとJにキスをした。 そして、頭を撫でていると、ブルーとJの首元につけてあった小さな鈴に気がついた。 あれ? 俺、こんなのつけた覚えないのに……。 もしかして、かな? 俺がその鈴の音を鳴らしていると、先に部屋に入っていたが鈴の音に気がついたらしく、 部屋の中からが顔を出した。 「あっ、その鈴、私が持ってきたの」 「が?」 「そう。かわいいでしょ。クリスマスみたいで。せめて今日だけでもと思って。 あっ、そうだ!健くん、ちょっとブルーとJこっちに連れてきてよ」 突然、そう言って、は顔を部屋の中へ引っ込めると、 自分のバッグの中から何かを出そうとしていた。 「はいっ、これ!」 バッグの中から取りだしたモノを、はブルーとJの頭にかぶせた。 そのモノとは……。 「サンタの帽子!」 「これ、が買ってきたの?」 「そう。こないだ、ペットショップの前を通りかかったら、これが売ってるのが目に入ってね。 ブルーとJにかぶせたらかわいいなーと思って買っちゃった。小っちゃくてかわいいでしょ?」 と、はニコニコ笑っている。 そのとき、自分の頭にも何かかぶさる気配がした。 が何か得意気な感じで微笑んでいる。 「何だよ」 「健くんにもプレゼント!」 その気配を手に取って、確かめると、ブルーとJの帽子と同じサンタクロースの帽子だった。 「俺にもかよ〜」 「だって見つけちゃったんだもん」 「“見つけて”きたんだろー?」 「いいから、いいから、かぶってよ!健くん、かわいい〜」 「かわいいって言うなよ!」 はまたニコニコ笑ってる。 「今日……」 「え?」 「、よく笑ってる」 「……そう?」 「ごめん、俺の仕事が忙しくて最近、全然会えなかったから……。 俺、の笑顔まで忘れかけてた……」 「健くん……」 「ごめん……」 「……嬉しいから」 「…え?」 「今日、久しぶりに健くんに会えたから…。今日をすごく楽しみにしてたから…」 それでも笑顔で話すを、俺は愛おしくなって、ぎゅっと抱きしめた。 「俺って幸せ」 「えー?」 「だって、ブルーやJはかわいいしさ、なんてったって俺にはがいてくれるからさ」 「健くん……」 「の笑顔が何よりのクリスマスプレゼントだよ」 「健くん、くさいよ」 「いいの!」 久しぶりに抱きしめたは、少し痩せた気がした。 俺って、そんなにを不安にさせてるのかな……。 無理させてるのかな……。 「……」 俺は、にキスがしたくなって、の耳に手を添える。 そして、に顔を近づけようとしたそのとき、 突然、が俺の背後にあった窓を見ながら、声をあげた。 「あっ!」 「何だよ〜。雰囲気台無し……」 俺のそんな呟きは、の耳に入っていなくて。 「健くん!ちょっと雪だよ!雪!」 俺の前に座り込んでいたは、はしゃいで立って窓へ行ってしまった。 「ってば、子供みたいじゃん」 俺は、ひとりごとをつぶやき、仕方なく、俺も窓の側へ行ってみる。 すると、さっきまで何もなかった真っ暗な空に、真っ白い雪が降りそそいでいた。 「ホントだ……」 「ホワイトクリスマスだ〜」 「どうりで、今日寒いと思ったよ〜。でも、ホントにキレイだな〜」 俺がしばらく窓の外の雪に見とれていると、または、部屋を出ていってしまった。 不思議に思っていると、しばらくして、は寝室から毛布を持ってきた。 「、毛布なんてどうすんの?」 「ふふ」 は、不気味に微笑んで、その毛布にくるまって、窓の前へ座り込んでしまった。 そして、毛布を掴んだまま、手を広げ、 「健くん」 「何?」 「ここ、来て」 「え?」 「一緒に雪、見ようよ」 やっぱりは、ニコニコ笑ってる。 「お前、子供みたいじゃん」 「健くんに言われたくないよ」 「なんだよ、それ〜」 俺もの笑顔につられて、ついつい笑顔になってる。 そして、俺はと1枚の毛布に一緒にくるまって、窓の前に座り込んだ。 「いつまで降ってくれるかな〜?」 「ずっと見てる気かよ」 「だって、ホワイトクリスマスなんて、滅多にないでしょ?それに、私、ずっと健くんのそばにいたい」 「……」 俺は、毛布の中での肩を抱き寄せた。 「でも、、料理作ってくれたんだろ?それ、食べないともったいないじゃん」 「いいよ、別に。料理は、温めれば明日でも食べられるけど、今日のこの雪は、今しか見られないもん」 そう言って、微笑んだの頭に、俺は、自分の頭をコツンと寄せる。 も俺に寄りかかってきてくれた。 そして、気がつけば、俺たちの前にブルーとJもいて、かわいい寝息を立てて、眠っている。 目まぐるしい毎日だけど、こうして大好きなブルーやJや、 そしてと過ごすこの時間は、俺にとってすごく癒される時間。 まるで時間が止まってしまったかのように、ほのかな幸せを感じる。 そして、今という幸せな時間を俺に与えてくれた、 俺たちの前で眠っているかわいい愛犬たちの寝顔。 俺を元気づけてくれるの笑顔。 それに、身近に感じるの温もり。 それは、空から舞い落ちる雪と一緒に、俺の元へ届けてくれた天使からの大切な贈り物……。 最後の言い訳っ。 書いてくうちに、V6の中だと子供っぽい存在的な健ちゃんより子供っぽい彼女になってしまった(笑)。 でも、健ちゃんて、意外に(!?)しっかりしてるからね〜。 そして、このおはなしのポイントは、やっぱり健ちゃんの“ハッピーフェイス”でしょう!(笑) てゆうか、あたしの文章力がないから、伝わらなかったかもしれないんだけど、 健ちゃんにとって天使ってのは、つまり、さん、あなたのことなんです! 今どき、天使なんてくさかったかしらね?(笑) 2002.12.16
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