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疑惑の誕生日
「准、誕生日おめでとう」 「ありがとう」 今日は、准の24歳の誕生日。 ささやかだけど、そんな特別な日をたったふたりでお祝いできるなんて。 私はとても幸せだった。 「准、これ誕生日プレゼント…。選ぶのにすごく迷っちゃったんだけど」 「おぉ、ありがとう。中身、何?」 「それは開けてからのお楽しみだよ」 「そうか。、ありがとう」 そう准が微笑んでくれた。 その笑顔に、思わず私もドキッとする。 准のその笑顔なんて、いつも見ているはずなのに、なんでだろう。 今日がやっぱり特別な日だからかな。 准は、私が贈ったプレゼントの包みを開け始めた。 その中身を取りだそうとした瞬間、 准のケータイが鳴った。 どうやらメールのようだった。 准は、プレゼントを取り出すのをやめて、届いたばかりのメールを読み始める。 私も最初は、友達からのお祝いのメールだろうと思って、気にしていなかったのだけど、 准は…。 「アホや」 メールを読みながら、フッと笑った。 「誰?」 なんだか気になって、聞いてみると、 「ん、ちょっとね」 はぐらかされた…。 准は、ニタニタしながらメールの返事を返してる。 なんだろう、誰だろう。 さっきのメールが入ってきて以来、准はご機嫌。 鼻歌なんか歌ってる。 彼女の私としては、気になるし、なんとなく気分のいいものではなかった。 「准?」 「ん、何?」 「さっきのメール、誰から?」 「え?さっきのメール?」 「私のプレゼントを開けようとしたとき、メールが入ってきたでしょ」 「あぁ、あれ…」 「誰?」 「うーん…」 「誰!?」 「…まぁ、誰でもいいじゃない」 またはぐらかされた。 誰からのメールくらい教えてくれたっていいのに、 2度もはぐらかされたら、思いたくもない疑惑が胸を過ぎる。 くだらないことではあるけれど、 あのメールが入ってくる前までの、幸せな時間に喜んでいた私としては、 気分の落ちようも激しかった。 「なんで…なんで教えてくれないの!?」 「…?」 「誰からのメールくらい、教えてくれたっていいじゃない!」 「ちょっ、ちょっと、」 突然、涙ぐんで怒り出した私に、准は戸惑っていた。 「、どうしたの」 「私の他にいるんだ?女の人」 「えっ」 「その人からのメールだったんでしょ?」 「ちょっと待てよ、なんでそんなことになってるんだよ」 「准、あれから機嫌いいもん」 「そんなことないって」 「そんなことあるもん!」 「、落ち着けって」 興奮していた私の手を取り、落ち着かせようと私をなだめた。 私も『こんなことで…』とは思うものの、なんだかもう訳がわからなくなっていた。 「さっきのメールは……」 准の切り出した言葉に、私も顔を上げる。 そして准も私の目を見て、ゆっくりと話し始めた。 「実は……」 「……」 「いのっちからだったんだ」 「……え?い、いのっち?」 「そう、いのっち」 「いのっちー!?」 思いもよらない准の言葉に耳を疑う。 いのっちからのメール!? でも、准のあの態度はどう考えたってメンバーからのただのメールとは思えない。 「いのっちがなんて?」 「いや、普通に『誕生日おめでとう』って」 「ほんとに?」 「ほんとだよ」 「じゃあ、そのメール見せて」 「えっ、それはちょっと…」 「なんでよ、いのっちからのメールなら見せてくれてもいいでしょ」 「またね」 「ちょっと准!」 そう言って、准はそそくさと部屋の外へ出ていってしまった。 メンバーからお祝いのメールが送られてきたからといって、准のあの笑顔と機嫌の良さは明らかに普通ではなかった。 中でも、いのっちと准は、ふざけて怪しいなんて言われているけれど…。 私はまだ半信半疑だった。 しばらくして、准は誰かと電話で話しながら部屋の中へと入ってきた。 すると、准は私にケータイを差し出す。 「誰?」 「いいから出てみて」 「?…もしもし」 『あっ、もしもしちゃん!?俺、いのっち!』 「いのっち!?」 電話の相手に驚きながら、准を見ると、准は笑っている。 『なんかさっきの俺が岡田に送ったメールで、ちゃんを誤解させちゃったみたいで、ごめんねー?』 「あ、いえ…」 『とにかくそういうわけだからさ、岡田を怒らないでやってよ』 「はい…」 准にケータイを渡して、それから准はいのっちにお礼と別れの言葉を言って電話を切った。 「どう?俺の無実は証明された?」 「うん、ごめん…」 「ん」 すると、准は優しく私を抱き寄せた。 そして、優しいキスをひとつくれた。 「、機嫌直してよ」 准の優しい瞳に見つめられたら、私も負けてしまう。 「機嫌直った…」 「そう、よかった」 そう言って、もう一度准は優しく抱きしめてくれた。 「ねぇ、准…」 「何?」 「さっきのメール、いのっちからだっていうのは信じるから、見せて」 「え?」 「メール!」 「だから、それは…」 「なんでダメなのー!」 准がこんなに頑なに拒むなんて、 いのっちからのメールって一体どんな内容だったんだろう? ほんとにこのふたりって、なんだか怪しいよね。 −−−E N D−−− 最後の言い訳っ。 イノなきで「岡田にメールをした」と言っていたのに、どんなメールをしたのか、オカダからどんな返事が返ってきたのか、 まったく触れられていなかったので、想像を膨らましてみた(笑)。 あたしはとっても怪しいことを話していたのではないかとニラんでみました。 てゆか、2時間くらいで一気に書き上げてしまったので、どっか変かも…。 ともあれ、オカダさん24歳のお誕生日おめでとう!ついにリーダーのデビュー年齢になってしまいましたか…。 2004.11.21
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