2003年度JAGE CUP ジムカーナRd.4(最終戦)参戦記2004.1/25

 2004年1月25日開催のJAGE CUP ジムカーナ(年は越していますが2003年度最終戦)にエントリーしました。
 ワタクシ、6月に行われた同シリーズ第1戦以来、実に半年以上ブランクをおいての大会参戦でした。

会場へ
 午前5時起床。
 とりあえず体温を上げる為ホットミルクを1杯飲んでからカップラーメンを食べる。
 前日にガソリンは買ってあるし、必要な物はあらかたトランポに積みっ放しなので気楽。
 自走時代は家を出る前に身体を温めてストレッチまで済ませておく必要があったので、 冬は特にトランポのありがたみを実感。
 コンタクトを入れたりしているうちに30分ほど過ぎてから出発。
 道中何事も無く、7時過ぎに会場着。
 ゲートオープンがやや遅れ、トランポの行列が出来る。
 入場後、早速マシンを降ろして車検準備。
 一度暖気してからプラグ交換しておきたいので、早々にエンジン始動。
 人間もウォームアップ開始するが、前日から兆候があった風邪の影響で筋肉や関節が痛い……。

支度は余裕を持って
 車検が済んだら顔見知りと挨拶を交わしつつ、受付を早めに済ませる。
 「おー、この寒いのに百人以上エントリしてるのか〜」等と感心しつつ出走表を見ていると……。
 某ネタ人生を歩む益荒男・HP(仮名)氏、先頭走者ですよ。
 早速パドックでもたもたしているHP(仮名)氏を激励に行く。
「みんなの為に頑張って砂かきして下さい」
※路面の走行ライン上の砂が掃けるまではグリップが悪い為、出走順があまり早いと不利。
 特に冬場は路面温度が上がらないうちに走るハメになるのでなおさらである。
 しかも他人の走行を参考に出来ない。
 出走順は参加受理の逆順になるので、参加申し込みはお早めに。

私こう見えて本番でミスコースした事は1度も無いんですよ?
 さて、問題のコースですが。
(コース図右下枠内はウォームアップコース)
 回転2箇所。
 小道路転回2箇所。
 定常円旋回2箇所。
 8の字たくさん。
 帰ってイイですか……il||li _| ̄|● il||li
 180度以上回り込んだターンが苦手な私にとって、死刑宣告に近い設定ですよ……。

完熟歩行  ――ぼやいても仕方ないので完熟歩行(コースを歩いて覚える)。
 この際、私は低速セクションは極力走って、身体に旋回Gを掛ける事で体感的に覚える事を 心掛ける。
 実際にタイヤが通るラインを意識する事も重要。
 そしてコース図とにらめっこせず、直接周囲を見ながら歩き、風景がコースと一致するように 記憶。
 左は本部テント前からコース図の青枠で囲った辺りを見た風景。
(携帯のカメラで撮った画像なので荒くて申し訳ない)

 最初の小道路セクションはコース図で見るより狭く、 奥のラインを先に踏み、右へUターンを繰り返す(楕円形に右360度ターンを行う)以外無さそう。
 島周りのクランク出口からこのセクション入口まで、大雑把に歩測して25m前後。
 恐らく私のマシンで2速に入るのはこの手前(本部テントを右手に見る辺り)一箇所だけ。
 もう一箇所、後半の8の字手前でもシフトアップするか否か迷いそうではあるが、シフトミスの リスクを考慮し、1本目は1速で引っ張り切ってみよう。
 今回は全般にライン取りに選択の余地があまり無いので、迷い無く決定。
(実は後に、2つ目の小道路セクションの解釈を巡り混乱が生じるのだが……)
 ライダースミーティング後、慌しくウォームアップに向かうC2選手をのんびり見送る。
 C2は1ヒート目最初の出走になるので、精神的にも物理的にもきつい。私モ苦労シマシタ……。
 さて、HP(仮名)氏の走りを拝見しましょうかの。
HP(仮名)氏激(?)走  左画像はスタート地点左脇からの視点。
 必要以上にアグレッシヴになる事無く、堅実な走り。
 1ヒート目だからこれでよろしかろう。
 ミスコース無く無事完走。
 さてタイムは――と耳を澄ませるが、DJ倉片氏はタイムを読み上げず。
 後続の選手のタイムも発表されず、その後スタートも見合わされ、ゴール地点の光電管を交換。
 どうやら計測機不調によりタイムが残らなかった模様。
 計測序盤によくある事である。
 これは再計測になるなと思い、パドックに戻ったHP(仮名)氏を呼びに走る。

 ――と、禁煙していたはずなのに、トランポの陰で煙草吸ってやがりましたよこの男(-_-*
「多分、再計測になるからいつでも走れるように準備しておいた方がイイよ〜」
 ――しかしなかなかウォームアップに現れない(-_-*
 案の定、やっと出てきたと思ったらタイヤ暖めてる間もなく再召集。
 折角もう1本走れる美味しいチャンスだというのに、なにやってやがりますかゴルァ!?
 しかし再出走の走りは流石に一度コースを走った分、全体にスピードが乗っている。
 タイムは――1分46秒台。
 恐らくC2の中で比較的上位につける走りと思われるので、これを基準タイムとして判断しよう。

いよいよですね
 その後数名の走りを見てから早めに支度する為トランポへ戻る。
 なにしろ気温が低いので、人間のウォームアップに時間が掛かるのである。
 そしてやはり風邪らしく、身体をほぐそうとストレッチしてもダルさが抜けない。
 どうにも気合が入らないままウォームアップ走行開始。
 とにもかくにもタイヤに熱を入れねば話にならないので、メリハリを付けてがっつりフルスロットル> フルブレーキングを心掛ける。
 ――思ったよりグリップする。
 しかし油断は禁物。
 走り込まれて砂が掃け、路面にラバーがついた上に温度も上がっているウォームアップコースより、 本コースの方がスリッパリーなのが常である。
 ともすればウォームアップコースを攻める事に夢中になり、本コースとの路面状態の差を忘れがちなので、 タイヤを暖める事だけイメージする。
 気温が低いので続けて走りこんでも(電動ファンを回している限り)水温は70℃に達せず、エンジンパワーは 充分出ており、10m程度の直線でもパワーリフトする。
 が、コース出口で一度スピードを落とし、そのまま入り口でガバ開けすると一瞬失火してから吹け上がる。
 プラグがカブったかとコースを外れ10000rpm付近でブリッピングしてみるが、走行するとやはり再発。
 ガソリンは必要以上に入れているし、燃料コックも異常無し。
 更にプラグは新品なので、疑わしきはイグニッションコイル。
 今更交換している余裕は無いし、実走行では使わないスロットルワークでしか症状は出ない為、 気にしない事に決定。
 そのまま集中力が途切れない程度に加減して走り続け、召集されてスタート前の8の字スペースへ。
 そして回転を交えた8の字を行うが、あまりの遅さに愕然とする。
 止まりそうな旋回速度……il||li _| ̄|● il||li
 ダメだ。やっぱり乗れてない・゚・(ノД`)・゚・
 とにかく1本目はタイムを気にせず無事に完走する事だけ考えよう。

第1ヒート
 予備グリッドに着き、前走者のシグナルに合わせてクラッチミートのタイミングを計る。
 グリッドに着き、水温上昇を避ける為エンジン停止。前走者が目の前のセクションを通過してから再始動。
 レッドシグナル点滅で5000rpm付近をキープ。イエローシグナル消灯に合わせ、 カブらせぬよう長めの半クラでスタート。
 イメージしたラインを外さずパイロンをクリアしてゆく。が、遅い。あまりにも遅い。
 パイロンセクションでリズムが掴めぬまま、島周りでもスピードに乗れない。
 ギャラリー前の直線、予想通り本部テント前方でパワーリフト。フロントが上がり過ぎぬよう早めに2速へ。
 ブレーキング&シフトダウンはまずまずだが、ターンがやはり遅過ぎ、旋回しながら恥かしくなる。
 直パイは無難にやり過ごし、左回転からの立ち上がりでパワーリフト。
 フロントを落として右へバンク、開けなおしてすぐ吹け切るが予定通りそのまま1速で引っ張る。
 左定常円へ加速しながら進入。メリハリがつかずフルバンクし切らないままだらっと周り、切り返して 2つ目の小道路セクションへ進入。ブレーキングしながら左へバンク。
 スピードが落ち切ったところで更にバンクさせ、左足を支点にコンパクトに巻き込む――筈が、 思い切りが悪くロール角速度が遅い為、接地した足を引き摺るようなみっともないターンになる。
 最後の回転も我ながらもどかしくなる遅さで回ってゴール。
 タイムは――1分47秒台il||li _| ̄|● il||li
 C2が走ったときよりだいぶ路面温度も上がって好条件だろうに……C1のタイムじゃありませんよコレ。
 パイロンやコーナーごとにコンマ1秒遅いような感じ。
 ――つまり最低でも3秒半は遅い。
 1本目でも43秒台程度は出しておかないと、C1としてはかなり恥ずかしいとみた……。
 敗北感に打ちのめされつつ、そそくさと着替えに戻る。

そして驚愕のトップタイムにとどめを刺され……
 本当はそのままB級勢の走りを観戦したいところだが、なにせ身体がだるく、窮屈なツナギを脱いで 暖かい格好に着替えたかった。
 コース脇に戻ると、既にB級も半分以上走り終えてしまっていた。
 A級が走り始めると、37〜38秒台が連発。
 そして水島選手が36秒台に突入。  直後、永井選手が更新するも、やはり36秒台。これがトップタイムになるか?
 しかし最終走者の作田選手、異様なほどスピードが乗っている。
 ZRXとは思えない旋回速度で、タイトなセクションでも失速しない。
 後半1本パイロンタッチがあったものの、速い。
 まさかZRXでトップタイムを更新されてしまうのか?
 ゴール。DJ倉片氏がじらす様に間をおく。

「――33秒708!」

 ぇえええぇっ!?( ̄△ ̄;

 思わず口をついたのは感嘆ではなく驚愕の叫び。
 パイロンタッチのペナルティ(1秒)を加算してもなお圧倒的な異次元タイム。
 ……えーと。
 もう帰りてぇ・゚・(ノД`)・゚・

昼休み
 ショックのあまり寝込む。
 本当に頭痛がしてきたし。
 コースは完全に頭に入っているので、無闇と歩き回って体力を消耗するのを避け、マイナスイメージを 払拭する為、トランポに引篭もって少し眠ってから完熟歩行する事にする。
 20分ほどまどろんでからゼリータイプのサプリメントで昼食とし、コースへ歩きに行く。
 ラインやシフトポイント等に迷いは無い為、1本目の走行イメージをより速いスピードで しっかりバンクさせるイメージで上書き。
 もうすぐ昼休みも終わろうかという頃になって、2つめの小道路セクションに 人だかりが出来ていた。
 何事かと話を訊けば、「『パイロン間のライン上を前輪通過』のみでOKだが、はたしてそれが可能か否か」 という事で議論になっている模様。
 このセクションは考えるまでも無く「前後輪通過」が条件だと思っていた。
 パイロン間隔は2メートル強で、NSRでも前輪のみラインを引っ掛けクリアの成功率は極めて低い―― というか、不可能に近い。
「失敗してパイロンを蹴って1秒加算されてもその方が速い」という意見もあったが、そんな卑怯な手段は 最初から全く考慮外なので、1本目同様前後輪通過して左旋回の方針に変更無し。
 余計な事に頭を使う余裕は無かった。

競技再開――そして中断
 2ヒート目はノービスからの出走。
 人の走りを見るより自分のコンディションを保つ方が得策と判断し、再びトランポに引篭もって休む。
 ――せっかく半年振りの大会出場だというのに愛想の無い事よ・゚・(ノД`)・゚・
 C2がウォームアップに向かったところで着替える。
 が、その後いっこうに進行しない。
 不審に思って見に行くと、競技が完全に中断し、ついにウォームアップまで止められる。
 本コース上では運営スタッフが集まって協議中。
 どうやら先に議論されていた2つ目の小道路セクションの件。
 スタッフ側でも解釈が統一されていなかった模様。
 不透明なジャッジを避けるなら、あそこはやはり前後輪通過を必須条件にするべきだよなー。
 ――案の定、JAGE代表の安達氏はハナから前後輪通過のつもりでいたらしく、スタッフ側の見解が統一 されていなかった事に関する謝罪と共に、既に第2ヒートを走行した選手はA級の走行後に再計測と発表された。
 トランポに戻って競技の進行を待つ。
 進行は遅れ、気温は既に下がり始める。
 あまりに進行が遅い為もう一度見に行くと、どうやら結局ノービスの再計測者を先に走らせたらしい。
 そうこうするうちに雲が出て、いっそう気温と路面温度が低下。
 これでトップタイムが大幅に更新される事もあるまい。
 個人的にはどのみちコースコンディションをどうこう言うレベルではないほど遅いので、もはや あまり気にもならないが、風邪のせいで単純に待つのが辛い。

第2ヒート
 ようやくウォームアップ開始。出来るだけ止まらずタイヤと身体が冷えないように心掛ける。
 今度は順調に進行し、過剰に待たされる事無くグリッドへ。
 1本目同様、無難にスタート。
 さすがに前回より少しはまともな、ジムカーナらしい走りになっていると思うが、まだバンク角をかなり 余らせているなと思いつつ走る。
 特筆するような破綻も無く、本来1本目で行う程度の走りでゴール。
 ――44秒台。
 C1タイム(トップタイム比110%以内)も怪しい。

競技終了――してもすぐには帰れません
 着替えてから上位選手の走りを観戦するが、やはり大幅にタイムを更新する選手はいない模様。
 最後の作田選手のゴールを待たず、優勝決定。
 今回は表彰式前に8の字GPレギュレーションに 則ったタイム計測が行われるとの事だが、大人しく帰り支度をしてから見学。
 人が8の字やっているのを見ると、自分がいかにこの手の走りが苦手か良く判る。
 夕闇迫るまで練習&計測は続けられ、気温はグングン低下。
 さ、寒い。
 しかしどのみちトランポがギチギチに詰めてとめられている為、表彰式終了まで帰れない。
 表彰式終了後、クラブ員と一緒にファミレスでダベるのが常なのだが、今日は詫びを入れて真っ直ぐ帰宅。
 あ、頭イタ〜(いろんな意味で)。

本大会におけるばんざいの戦績
 トップタイム比110.47%

 大会には万全の体調で臨みましょう。


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