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犬の姿になったばかりの頃。最初は犬の姿になれたことがただうれしくて喜んでいた。行ったことのない場所や見たことのないところへ行き、毎日わくわくして駆け回っていた。でもそれが落ち着くと、ふと、父さんが言っていた言葉を思い出した。
「りっぱな犬になれ。」
そう父さんは言っていた。りっぱな犬ってなんだろう。
どうしたらりっぱな犬になれるんだろう、一人考えた。まわりにはもう聞ける人はいなかったし、自分で考えるしかなかった。
幸い家にはたくさんの犬に関係する本があった。とりあえずそれらを片っ端から読んでみることにした。いろいろなお話があって、ためになったけれど、やはり自分がどうしたらいいのかわからなかった。
(誰かに聞いてみたい。)
そんな思いで家を出た。
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