美点と欠点

美点
@高い走行安定性
もともとプリメーラは高い操縦安定性で定評があるが、UKの独自セッティング「ユーロチューンド」サスペンションは、乗り心地と操縦安定性のバランスが非常に高い。高速安定性もいいし、低速コーナーでのマナーもよい。(峠道では、NA31セフィーロより、明らかに速く走れる?)。個人的な感想としては、HP10のリアだけを少し安定サイドに振った感じ。

Aコンパクトな車体なのに広い室内と大きな収容力
全長4430mmという5ナンバー上限よりかなり短い全長にしては大きめの2600mmのホイールベースを持っており縦方向の余裕があり、フロントスクリーンが遠くにあるためドライバー前方の空間が広く、充分な頭上空間も含めて、「余裕」を感じさせる室内居住空間である。リアのスペースにも不満はない。
トランク容量はセダン以上に大きく、また大きなハッチバックにより、荷物の出し入れがセダンと比較して明らかに容易である。今でもこの全長でこの機能性を持った車というのはワゴンかミニバン以外にはないのではないか。


B伸びる高速燃費
10.15モード燃費は10.8km/Lと振るわないが、高速を丁寧に走れば燃費は飛躍的に伸びる。最高で19km/L以上を記録しており、高速であれば普通に走っても14km/L程度、かなり飛ばしても12km/Lを切ることはない。

Cよいシート
ダイヤル式リクライニング、ランバーサポート、大きめのサイズ等、FHP10、HP10Teの美点を引き継いでいる非常によくできたハーフレザーシートである。後席のヘッドレストも独立した調整式のものがついている。他の国産P11型より明らかによい。

D豊かな低速トルクとまずまずの伸びのエンジン
低速トルクが比較的あり、低速・市街地で走りやすい。高速でもまずまずの伸びを見せるSR20DEエンジン。量産車のエンジンとしてはいいバランス。

E
まずまずの安全装備
ダブルエアバッグ、ABS、サイドインパクトビーム、プリテンショナー付シートベルトと、今となっては当たり前の装備がちゃんとある。

Fその他
英国仕様であるため、充実した下回りの防錆処理。自己診断機能つきメーター。

正直に言ってしまうと、普段乗るにはセフィーロよりもプリメーラの方がいい。

欠点
@ブレーキがUK仕様よりも小さくプアであること。
A室内騒音が比較的高いこと。高速ではNA31との違いは明瞭。
B最小回転半径が大きく、小回りが利かないこと。
C市街地燃費がよくないこと。(コンベンショナルな4速ATであることと、車重が重めであることが要因。一方で4速ATであることにより、よくあるCVTのトラブルはない)

その他気になること
@パワーステアリングが重めであること
Aブレーキの初期
制動の立ち上がりはいいが、その後の効きが頼りない。
B1DINのサイズしか入らないオーディオ
Cイグニッションキー照明がない。
Dスイッチ類の感触が若干安っぽい。(大きいマーチという印象)
E電装系が弱い。