タイヤに関する考え方
タイヤはクルマと路面の唯一(唯4か?)の接点であり、そこがショボいと他のデバイスの意味がなくなる。そのため、タイヤの性能・コンディションには比較的敏感。
夏タイヤ 「ウェットグリップ優先」
幅が広いタイヤにすると、単純に転がり抵抗が増えて、燃費・加速が悪くなる。そのため、標準を大きく上回る幅のタイヤを履くことはしない。(また、意味のない大径ホイールを履くこともしない)
純正の205/60-15に対し、現在では205/55-16と幅は変えず若干のインチアップを行っているのみであり、それはあくまで大径ブレーキを収納するためである。
限られたタイヤ幅の中でグリップはなるべく高い方がいいのではあるが、ドライでグリップを失うような運転はそもそもしないため、ドライにおけるグリップは最優先ではない。むしろ問題となるのは、山岳地帯などを高速走行中に急な天候の変化でウェット路面となる場合である。ドライと同じような速度でウェットに突入してしまい、唐突にグリップを失いコントロール不能に陥ることが最も怖い。自分の場合、高速道路を長距離走る割合が大きいため、問題としたいのは高速走行時のウェットグリップであり、耐ハイドロプレーニング性能である。
ヨーロッパのタイヤはここが優れているといわれており、ミシュラン、ピレリの評価は高い。日本のハイグリップタイヤはドライグリップに特化してたり、高級タイヤは静粛性に特化してたりで、バランス的に偏ったタイヤが多い感じがしていた。ミシュランのパイロットスポーツ、ピレリのP-Zero Rossoなどは、剛性、高速安定性、静粛性、乗り心地がうまくバランスされ、ウェットグリップが特に優れているという定評があった。これに倣ったか、ブリヂストンでもRE-050という高度なバランスを持ったタイヤが開発された。結局直近では、ピレリ P-Zero Rosso、ブリヂストン RE-050A という、ほぼトップエンドの銘柄を履いている。高速安定性とウェットグリップに重点を置いたタイヤ選択である。なお、5分山程度で交換する。
スタッドレスタイヤ「ウェットグリップ優先」
上記のとおり、グリップを失うことで大きな事故に直結するケースはウェットの高速道路である。首都圏在住であり、冬季も積雪路、凍結路を走る機会は少なく、高速を走るケースが多い自分の場合、重要視すべきはやはりウェットグリップである。
高速で雪国に向かう場合の路面は、ドライ→ウェット→シャーベット→積雪 と変化する。さすがにシャーベット状態になると注意して速度を落とすわけだが、ドライからウェットの場合は速度を落とさない場合がほとんどだろう。この時急激にグリップを失うのがやはり怖い。しかし基本的にスタッドレスのウェットブリップは全く頼りない。ドライ→ウェットのグリップの変化は夏タイヤよりもそのギャップは大きいと思う。
積雪路や凍結路でグリップを失っても絶対的なスピードレンジが低いケースがほとんどであるため、大事に至ることは少ないと考えている。また、セフィーロNA31型は4WDであり、トラクションは駆動方式でも補完できるため、積雪路、凍結路においては、トラクションに関しては2WDと比較するとタイヤのグリップに依存する割合が低い。つまり、積雪路・凍結路のグリップを第1に考えなくていい。
通常、スタッドレスに対しウェットグリップを選択のポイントにするケースはほとんどないため、それを謳っているタイヤは少なく、結果的に国産ではなく、ピレリの高速スタッドレス「スノースポーツ」のコンパウンドだけを日本仕様にした「アイススポーツ」、ドライ・ウェットの高性能を謳っている高速タイプ「SottoZero」を履いている。